SPL 狼よ静かに死ね (原題:殺破狼) ☆☆☆☆
2005年制作 ウィルソン・イップ監督作品
ポスターはカッコいいですね。
香港映画とM・ナイト・シャラマンは原則的に物語に責任を持ちません。
ただし、香港映画はたまにカッコいい映画が生まれますね。
本映画もそんな一作です。
いちいち説明してもあまり意味がないのでさっさといきます。
特別捜査班のリーダーであるチャン(サイモン・ヤム)の捜査班チームに、
後任のリーダーとなるマー(ドニー・イェン)が合流することになる。理由は忘れた。
グラサンに革ジャケット、姿全身黒づくめでベルトだけが白。
暑苦しいし絵面だし、後任のリーダーには似つかわしくない格好です。
ワイルド感を醸そうとしていますが、香田晋にも見えます。
チャンの捜査班チームの部下3名。凄腕らしいが、まったくそうは見えません。
4人の絆を描こうとしていますが、尺が短かすぎで伝わりません。
犯罪組織のボス、ポーを演じるのはサモハン・キンポー改めサモ・ハン。
昔はただのデブでしたが、年齢とともに深みが出ていい俳優さんになりましたね。
チャンの脳腫瘍や、いろいろとストーリーはあるのですが、無視していいでしょう。
この映画の見所は一点だけ。
ポーの一味に部下3名を殺され、自身も捕まってしまったチャンを救い出すため、
単身アジトに乗り込むドニー・イェンの格闘シーンのみが見所。
繁華街の路地裏で、犯罪組織側の殺し屋と一対一の決闘です。
この決闘シーンはカッコいいですねー。
このシーンを撮りたいがためにこの映画作ったんじゃないかと思うくらい。
服装と髪型が目立ち過ぎで殺し屋には不向き。
とにかく、この格闘シーンを見るだけで十分。
あとは期待しちゃダメ。
この格闘シーンに、ドニー・イェンのカッコよさが凝縮されています。
ホントに強いんだろうなードニー。
ただし、格闘シーンにも笑えるところもあるのが香港映画の醍醐味。
特殊警棒で殴られると、ジェットの革ジャン全体から大量の白い粉が噴出します。
どんだけ風呂入ってないんだ、というくらいに舞う大量の埃?はちょっと多過ぎ。
特殊警棒を奪われてしまうが、ナイフ相手に素手で闘ったらすぐに圧勝。
最初から素手でいけよ。
ナイフを相手の腹に刺し、決め顔を披露するドニー。
そしてラスボスのポー(サモ・ハン)との闘い。
サモ・ハンのボディダブルはそんなにいないだろうから大変だな。
吊り下げられ瀕死のチャンをそのままに、酒をあおろうとするマー。
すると突然復活したポーの突進に遭い、ガラスを突き破り落下するマー。
ガッシャーン!
・・・え?
あらマー・・・
・・・なんだこれ。
この間わずか数十秒・・・。
主役の突然死・・・。
観客完全においてけぼり・・・。
・・・さっぱし意味が判らん。
香港映画って凄い。
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