ウチューのトチュー ~  池田モノリス -478ページ目

■1006■ジェフ・ベックと、ジミー・ペイジの、欲望。

Mellow Blue ~ iMonolith
ウチューのトチュー ~ 池田モノリス
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第1章 スカスカでおセンチな三日月
 
(1006) ジェフ・ベックと、ジミー・ペイジの、欲望。
 
 
「ウオォーっ!」

高3の夏、オドオド隠れて覗きに行った
三宮駅前の神戸国際会館。
あの入り口前の広場も、プール裏の更衣室に蒸し暑かった。

「キドータイ、カ・エ・レ・っ!」

ドキドキして頭の中が汗臭いのに、
体中の皮膚は生ぬるくて
何だかヌメっと剥がれ落ちてしまいそうで
全身がすごく不安になる。
ガタンガタンと
ジェットコースターで中途半端に上っていく気分。

魂が肌から半分ムキダシになっているのに、
空にも道路にも、もう景色全部に
やっぱりモヤがかかっているから、ヒリヒリ痛むわけじゃない。

あの歪んだスクリーンの中と
同じような匂いがして心地よく麻痺していく途中の
静かに心拍数が上がっていく途中。

少しはコワいけど、決してキライな時間じゃない。
 
ウチューのトチュー ~ 池田モノリス
 
 
 
「モノリス、見た?ヤードバーズが ダンスクラブのシーンに出てたろ。
ジェフ・ベックとジミー・ペイジが、ツイン・リード!だぜ」

「ああ、ベックがギターをぶっ壊すんだよ。
アンプに何度もぶっつけてさ、もうカッコ良くて死ぬかと思った」

「♪ホヨーラーだっけ。勝ち抜きエレキ合戦で安岡力也が歌ってたやつ、
オレはあの曲しか知らなかったけど」

「それがヒットしたせいで、クラプトンが抜けちゃったんだよな。
コマーシャル過ぎるとかキレて。 コンパス、知ってた?」

「へぇ、初耳。って言うか…For Your Love って歌ってたのかぁ。

結局さ、アレしか売れなかったんだろ?」
 
ウチューのトチュー ~ 池田モノリス
 


「最初、ザ・フーに出演頼んだんだよ。
だけど、ギターぶっ壊しにうんざりの
ピート・タウンゼントが話を蹴ったんだって」

「モノリスって、法学部じゃなくてさ
軽音楽部に入れば良かったのに。
司法試験にゃ、ロックの問題出ないし」

「実はさ、入学してすぐカウンセラーに行ったんだ。
退学して再受験したいんですけどって。
あ、けいおん…じゃないけどね」

 
 
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