2016年1月1日付で、環境省福島環境再生事務所に勤務しています。

ビキニ環礁では核実験から間もなく62年を迎えますが、住民はまだ誰も帰還できていません。
福島では、一日も早く避難生活を強いられている人々が、元の生活を取り戻せるよう、微力を尽くして行こうと決意したところです。

公務員の立場では、これまでのようにブログを更新していくことはできませんが、福島での暮らしや明るい話題などをアップしていくことができそうになったら、また新しいページを立ち上げるかもしれませんので、その時はよろしくお願いします。

マーシャル諸島共和国で2年間のボランティア活動を終え、昨夜無事に自宅に帰り着きました。
日記代わりに書き綴ってきたこのブログも、ここで完結することになりました。拙い文章にも最後までお付き合いくださった皆さん、本当にありがとうございます。本当はもっと具体的にボランティア活動の中身や、様々な課題・問題点等についても書きたいところでしたが、書いてはいけないことや書かないほうがいいことなどが複雑に交錯していたので、日常生活の1コマを中心に更新してきました。
今回のボランティア活動の完結を報告して、ブログの更新をここで打ち切りといたします。

これからこのブログを読み返しながら、また、書けなかった内容やプライベートなことなどを思い出しながら、この2年間のレビューをしてみようと思います。
そして、今後の人生をどう生きていくか改めて考えてみようと思います。

暫しの休養と次のステップへの展開で、でまたブログを新たに始めることができればいいなと思っています。
長い間お付き合いくださり、本当にありがとうございました。

はまちゃん、哲ニイさん、いずれ、関西方面にも遊びに行きますので、また飲んで語り合いましょう。
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心配していたユナイテッドのフライトも予想以上に順調で、遂に日本へ帰り着きました。
爆弾低気圧が通り過ぎたばかりの東京です。月曜日にはJICA本部で報告会がありますが、それまでは都内で待機です。月曜日の夕方には自宅に帰り着きます。
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帰国してまず行ってみたかったのが、日本で最も日本らしいところ、しかも昭和の匂いがするところです。そこで真っ先に候補に挙がったのがこちらでした。成田から都内へ移動する途中に立ち寄って、汗ばむ陽気の柴又を足が痛くなるほど堪能しました。
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こんな光景や味はマーシャルにはありませんでした。日本を実感できる懐かしい香りが満載です。
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最近は渡し舟もモーターボートになったのでしょうか? 早くていいですが、一番大切な風情が消えてしまいますね。
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昨夜はホテルで整腸剤を飲んでじっと反省していたので、ずいぶん調子が良くなりました。まだ完ぺきではありませんが、今夜に備えてもう一反省しましょう。

グアム発が日本時間の午前5時55分です。グアム時間でも6:55ですから、朝起きるのが最後の関門になります。ここを寝過ごすとちょっとまずいですね。でも、何とか起きて空港に到着し、チェックインできました。もうこれで飛行機さえ飛んでくれれば成田に着きます。
今日は、グアム空港のチェックインカウンターに係員が少人数しかおらず、チェックイン手続きを自分でしないといけませんでした。複数の客を1人が対応しながら手荷物のシールを発行してくれます。搭乗券はチェックイン機から自動で出てきます。薄い感熱紙に熱転写で印刷されたものです。
のんびりして時間が止まっているかのようなマジュロ空港のカウンターとの違いを感じます。

予定通りにいくと9:40AMには成田です。夢のようなマーシャル生活から、現実の世界へ再び扉を開く瞬間が、刻一刻と近づいています。
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マーシャル生活の最後を締めくくるのは、いつもの仲間とごみ拾いボランティアです。近所の子供たちも応援に来てくれました。日本と比べるとまだまだきれいとは言えませんが、依然と比べるとずいぶんごみが減ってきました。ますますきれいになってくれるとうれしいですね。
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マジュロ国際空港で恒例の記念写真を撮って仲間たちとはお別れです。みなさん元気で頑張ってください。また会える日を楽しみにしています。
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一生忘れることのできない光景の1枚に、マジュロ空港を追加します。いろんな意味で本当にインパクトのある場所です。できればまた来てみたいですね。
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無事にグアムに着いてホテルに辿り着きました。
実は昨日のごみ拾いの後、ちょっと反省会が盛り上がってしまい、寝不足の上に腹の調子が悪く、静かに反省をすることになりました。マーシャルに持って行った整腸剤は、もしもの時のために一部を持ち帰ったので、飲んでみることにします。
マーシャルでは一度も飲まずに済んだのに、グアムで飲むことになろうとは・・・

明日はいよいよ日本です。
とうとう今日が最後の出勤日となりました。万感の思いを込めて、事務所に到着するといきなりのスコールです。 マーシャルらしくていいですね。

この2年間、いろいろな目標を掲げて活動してきました。マーシャル人スタッフの人材育成や最新の知識・技術の移転といった分野では、ものの考え方や価値観の相違により、想定していた成果を出すには至らなかったものの、それ以外ではいくつもの大きな目標を達成することができました。
その一つは、怪我や病気、事件や事故に無縁のマーシャル生活を送ることができ、病院や薬のお世話になることもなく、無遅刻無欠勤を貫くことができました。元気な姿で帰国できることは何よりもうれしいことのひとつです。
遅刻や欠勤をするのはよくないことだと言い続けてきただけに、自分がこの目標を達成できないと困るところでしたが一安心です。

このブログの更新も大きな目標のひとつでした。見るもの聞くものすべてが珍しい国で生活しているとはいえ、ぼんやりと過ごしているとブログに載せるネタはすぐに尽きてしまいます。小さな発見を毎日続けられるよう、モチベーションを維持し続けてこられた結果で、とりあえず目標値はクリアできたと感じています。

マーシャルに来てからの多くの出会いも大きな達成感を生んでいます。在マジュロの日本人はもとより、活動を共にしてきたマーシャル人やごみ拾いを手伝ってくれた近所の子供たちと、数え上げればきりがないほどの貴重な出会いがあり、有意義な活動を継続することができた源だと感じます。

今年は普段の年と違って北東からの貿易風が弱く、西からの強風が吹く日が目につきました。この影響でエルニーニョ現象が強まっているのですが、いつもは穏やかなマジュロのラグーンも大変なことになっています。護岸が崩れごみが打ち上げられると同時に、波頭が防波堤を飲み込んでいます。
マーシャルの最大の弱点がここに集約されている感じです。温暖化や海面上昇の影響は、一刻の猶予もないほど大きな課題となっています。
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朝は快晴の中を通勤したと思ったら、昼過ぎにはこんな天気になるのもマーシャルらしさのひとつです。
真っ黒い雲が風上から流れ込んで猛烈なスコールを連れてきます。最近では日本でも猛烈な雨が短時間のうちに降るようになってきましたが、こちらは年中こんな調子なので、特に驚くほどでもなくなりました。山も川も湖もないマーシャルでは、どんなにすごい雨が降ってもすぐに海に流れ込んでお終いです。土砂災害や浸水被害が起きない地形に助けられています。
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雨粒の大きさもさることながら、水はけが悪い場所では道路があっという間に浸水します。なんとこの場所は道路の真ん中です。みんな慣れっこになっているので、こんなところを歩いていると、横を通り過ぎる車はスピードを緩めてくれます。
30分もするとまた強い日差しが戻ってきて、数時間後にはこの水たまりも消えてしまいます。
上空で冷やされた雨水は気温の低下をもたらしてくれる優れものでもあり、天然のクーラーです。こんなスコールが大好きなマーシャル人の気持ちがわかるような気がしますね。

こうして乱雑に書き綴ってきたこのブログも、残すところあとわずかになってきたようです。まだ、どんな形で締めくくるのか構想もない状態ですが、我ながらよくここまで頑張って更新を続けられたものだと感心しています。
毎日の小さな発見を見逃さないように、アンテナの感度を高い状態で保ち続けてこられた結果だから、少なくともその部分に関しては及第点かなと自己満足しています。
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昨日と同じ日曜日の早朝、教会前の広場に若者たちが集まっています。恒例の日曜礼拝に備えてこの場所で夜を明かしたのだそうです。
画面右下の兄ちゃんは、私が指導してきた”T"君の甥だそうです。彼は、ユナイテッド航空に勤務していて、マジュロ空港で手荷物検査の仕事をしています。UAが飛んでいるところなら世界中どこでも$50くらいで行けるそうです。だから、日本にも行きたいのでどこかいいところを紹介してくれといっていました。羨ましい特権ですね。

そして、芝生の上で一夜を明かした彼らの手元には、白い発砲コップに温かいコーヒーが入れられています。マーシャル人はコーヒーが大好きな人たちで、1袋25セントのインスタントコーヒーをしょっちゅう飲んでいます。一度もらって飲んだことがあるのですが、残念なことに砂糖がこれでもかというほど入っていましたが、彼らにとってはこれが何より美味いコーヒーなんだそうです。朝食はスナック菓子をつまむ程度か何も食べないかどちらかだそうで、ちょっと理解しづらい感覚ですね。
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茹でると真っ赤になるヤシガニも生きているときにはこんな色をしています。6本の足と2本のツメは普通のカニの仲間ではありません。タラバガニやヤドカリの仲間だったんですね。いとも簡単にこんなごちそうが手に入るのもこの地ならではです。みんなの胃袋を満足させたことでしょう。
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マーシャル生活では自分の時間がたっぷり持てます。休みの日に惰眠を貪ろうとすればいくらでも寝られます。この自分の時間をどう使うかもマーシャル生活を充実させるための重要な要素です。
久しぶりに朝早く目が覚めたので、外洋側の海岸を散歩してきました。朝6:13の東の空です。風もなく穏やかな海面と空を隔てるオレンジ色の帯がきれいです。秋分の日を過ぎ、太陽が昇る位置がずいぶんと南に寄ってきたのを感じます。
そういえば今日は仲秋の名月ですね。日本でもきれいな月が見えるでしょうか?
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大陸から遠く隔てられた絶海の地ですから、鳥の種類も数も非常に少ないマジュロですが、その中では比較的よく見かける種類の鳥です。名前は知りませんが、鳩よりも一回り小さい体です。岸辺の小さな生き物が餌のようで、忙しく歩き回って獲物を探していました。
日曜日の早朝、時間を気にせずにのんびりと海岸を眺められるのも、これが最後となりました。
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マーシャルの小学校では、1人掛けの机と椅子が一体になった勉強机が教室の中に置かれています。この日はどうしたことかその1つが教室を飛び出してビーチに出てきています。
南の国の小さな離れ小島の、まさにこんな環境で勉強してみたいなと子供心に想像を膨らませていたころを思い出しました。さぞかし快適で開放感があって勉強も見る見るうちに進んでいくような気がしました。

実際にマーシャルに来てみると、こんなところに座っていたら忽ち熱射病にかかってしまいそうだということを実感します。想像の世界と現実のギャップは予想以上に大きなものですね。
でもこれが、日陰の風通しがいいところなら話は別です。机がたった1つというのはちょっと寂しいですが、マーシャルで最も快適な自然の環境はこうした場所ですから。
日本に帰ると絶対に見ることのできない光景だなと、しばし足を止めて見入っていました。
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