steamで人気のミステリーアドベンチャーゲーム、「シロナガス島への帰還」というゲームを買った。

 

これは元々音楽以外のすべてを個人が作って販売したものであり、価格は500円、

キャラクターや背景も決してうまいとはいえない……しかし、圧倒的なストーリーや演出の良さで大ヒットし、

クラウドファンディングで大金を集めて豪華声優までつけたという異例の作品だ。

 

自分は無類のストーリー好き、特に謎がからむものを好んで読むため、

早速購入しプレイした……。結果、あと少しでクリアというところまで来たが、面白い。

 

まず、シロナガス島への帰還というタイトルの通り、島にキャラクターが集まり、

そこで様々な事件が起きていくという話なのだが、事件が矢継ぎ早に起きていくためテキストを読む手が止まらない。

加えて、事件を解決するためのギミックを自分で解く必要があり、ゲーム性という面でもただの紙芝居ゲームとは異なる面白さがある。

そして何より肝心のストーリーだが、この手のゲームのお約束を守りながらも、全く予想できない方向へ進んでいくため退屈しない。この手のゲームを作る上でもっとも大事なのはどれだけ設定を練れるかどうかだが、その点については安心して欲しい。シロナガス島という島の名前の付け方1つとっても、きちんと設定があり、島には島で独特のルールが存在し、ミステリーに不可欠な伏線の貼り方も自然、ギミックも難しすぎず、しかし簡単すぎないという絶妙なラインを見事にクリアしている。

あまり上手じゃないと思っていたキャラクターの立ち絵にも、明確な個性が設定されているため、最終的には愛着がわくだろう。声優のボイスもぴったりで、制作者がアニメやゲームに造詣が深いのがよく分かる……。欠点といえば、あまりにも声優選びが的確すぎて、キャラクターの役割に気づく人がいるかもしれないということだ……。

 

 

個人制作でここまでレベルの高いアドベンチャーゲームが出たこと。テキストメインのアドベンチャーゲームが昨今伸び悩んでいることを考えると、

今回の「シロナガス島への帰還」のヒットは本当に稀有な例だ。しかし、実際に作品をプレイしてみると、売れるべくして売れたといっても間違いない面白い要素がたくさん詰まっている。まだクリアしていないため完全な評価はできないが、クリア後にまた感想を投稿させてもらうと思う。

 

これからも面白いシナリオ、ゲームを作る人がたくさん現れてほしい。シナリオ厨の俺は嬉しい。ありがとう……。