パフューム ある人殺しの物語(2006/PG12)
トム・ティクヴァ
ベン・ウィショー
レイチェル・ハード=ウッド
・・・
かなり、とっても すきな作品となりました。
不気味でブラックで笑えて、切なさもあるてんこもりの映画。
老若男女が裸で乱れまぐわうコマーシャルが印象的で
いつか観よう観よう思っていた作品なのですが、本当観てよかった!
18世紀のパリ。薄暗く、汚れ、悪臭漂う 魚市場で主人公のジャンは産み落とされます。
生まれた直後に母に見捨てられ養護施設へ。
そこでジャンは自分の才能に気付きます
驚異的な嗅覚
あらゆるものの匂いを嗅ぎわけ、記憶することができたのです。
しかしそれが災いし養護施設では孤立。
後には なめし職人として売られてしまいます。
ジャンの幼少期は汚く、臭いもので溢れていました。
皮なめしの仕事も板につき
ある日、パリの街に革をおろしに行くのですが
そこで香りを凝縮させ、保存もできる「香水」の存在を知ります。
彼はニオイを好き嫌いで分けることがありませんでしたが
街中でふと(いいにおい)に出会います。
その香りをたどっていくと 赤毛が奇麗な果物売りの女の子。
おもわず彼女の手をとって自分の鼻に押し当てるジャンです。
気味悪く思った女の子は手を払い 走って逃げるのですが
とてつもない嗅覚を持った彼は彼女の香りを探し、見つけました
後ろからこっそりと匂いを嗅ぐのですが 気付かれ、悲鳴をあげられそうになり
力いっぱい 女の子の口と鼻を塞ぎます
気付くと女の子は息をしていません。
殺意はありませんでした。
彼女の匂いが薄れていくのを必死に留めようと
ジャンは彼女の服を剥がし体のあちこち、すべての匂いを鼻に記憶させました。
それからのジャンはというと
彼女が放っていた香りを再現し、保存することに執着し行動していきます。
はじめて嗅いだ心地のよい、好きな香り、名前も知らない香りだから。
果たして彼の夢は叶うのでしょうか?――・・
必ず見届けたくなるつくりになってます。
香水を作る過程で、彼は殺人を犯します。
はじめのうちは「馬鹿か?」とあきれ返るのですが 彼があまりに馬鹿すぎて
気付けば応援してしまう。
小難しい話にサイコ要素を足したものかと想像していたのですが
そうではなかったです。
ファンタジーでシュール。
冒頭は少し・・いや結構にグロテスクですがそこさえ乗り切れば。
いちおしシーンは 彼が果物売りの女の子の匂いを嗅ぐシーン
とても官能的で美しいです。どきどきします。
とりつかれたように両手で香りを手繰り寄せる様は
今まで見たどのラブシーンよりも情熱的で 狂気に満ちていました。
そこまでの芳しい香り、どのような匂いなのだろうと。
エンディングを観てから もう一度観ると
全く違った印象に。
彼はなぜ "匂い"に執着したのか
その答えが分かったとき
思わずため息がでてしまう。
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