一つの記事として紹介するほどの熱意はないけれど

完成した一つの作品への敬意を払って。。

超上から目線の 独断と偏見的映画感想文。

一部ネタバレ含みます ご了承ください。

 

 

 

オールド・ボーイ(2013)

★★★☆☆

 

ジョシュ・ブローリン

エリザベス・オルセン

 

あらすじ

 

家族も顧みない、仕事もろくにこなさない、呑んだくれで女好き。

いわゆるクズの主人公ジョー。

 

幼い娘ミアの誕生日にもヤケ酒をあおり夜の街を徘徊していた

しかしその夜 彼は何者かに襲われ、ホテルのような一室に監禁されてしまう。

生活するには不自由のない部屋だったが、どうやら誰かに監視されているよう。

食事は決まった時間に届けられるものの

そのほとんどが"DRAGON"という店のテイクアウトのギョウザ。

 

ある日うんざりしたような顔でテレビを見ていると

女性がレオタードを着ながらストレッチをしている体操番組が流れ

ジョーは思わず彼女の肢体に興奮し自慰に及んでしまう

そのときどこからともなく催眠ガスが放出され彼は意識を失った。

 

目を覚ますと 元妻がレイプの末殺害されたというニュースが放送されており

容疑者は、現場に残されたDNAなどからジョーであると判断されたらしい。

絶望した彼は「オレは犯人じゃない」と嘆き、次第に気がおかしくなっていく。

 

ある日テレビをつけると、ドキュメンタリー番組に

身寄りのないミアを引き取ったという夫婦が映っていた。

バイオリンを習ったり、温かい家庭で育てられているようだった。

それを見たジョーは自分の無実をいつか娘に知らせたいと手紙を書きはじめ

この部屋から脱出し真犯人へ復讐することを誓う。

 

彼を監禁した犯人とその目的とは?

彼は無事、娘と再会することができるのか?

 

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たのしめましたさいごまで。

 

このあとジョーは20年ものあいだ監禁されることとなるのですが

その間自堕落な生活を改め、肉体改造をしたり脱出をする為壁を削ったり 

とにかく頑張るんですよ。

 

序盤は絵に描いたようなトンデモ クズ男なのに

娘に会いたいがためにストイックにね、頑張るんですよ。

20年後、やっと外界へ開放されたときには

タフで無骨なイイ男になっちゃって、彼の浮き出た血管にきゅんとしました。

 

ラストは色々な意味であごが外れます。

思わずおいおい!とつっこみたくなってしまいます。ネタバレなしで是非。

ショッキングで、エッチなシーンもございますので鑑賞時にはご注意を

 

 

SAW2-7(2005-2010)

★★★☆☆

 

シリーズまとめてでの感想になるので作品ごとのあらすじは省きます。

ネタバレありです。

 

―命を大切にしない人間を拉致し、死をかけたゲームをプレイさせることによって更生させる。―

 

そのゲームの主催者"ジグソウ"の人生とプレイヤーの苦痛

それを延々と見せられる超有名スプラッタムービー。

 

1を数年前に観たきりだったので、この数日でファイナルまでイッキ観しました。

実質7がファイナルにあたるはずですが、どうやら今年8が公開されるそうです。

(海外作品によくある終わる終わる詐欺)

 

個人的に2、3まではゲームのしかけや、タネ明かしまで楽しく(楽しく?)観られたのですが

ホフマン捜査官がでしゃば・・主権を握るようになってからストーリー性が薄れ

ただの虐殺ゲームと化してしまったのがなんとも。。

 

ルールを守り、犠牲を払えば救いの道を与えるジグソウ。

視聴後あのときああしてれば死なずにすんだのに~と、

理不尽にゲームへと巻き込む側のジグソウ視点で物語を観てしまうのが面白いですよね。

しかしホフマンがジグソウに成り代わったときは

はやくこいつを痛い目に遭わしてくれと胸がむかむかするだけで

あとはひたすら悲鳴を聞き痛々しいシーンを目にするだけ!

 

それとね、シリーズごとに必ず謎を残し次の作品でそれを明かすみたいなのが

通例になってましたけれど後半はやりすぎ感。食傷気味でした。

最早映画でなくてドラマでいいのではと。。

 

批判的な感想ばかりになってしまいましたが2の注射針地獄や

暴力スキンヘッド君のイっちゃってる恐ろしさはすごくよかったです。

8はどうなんでしょうね、またホフマンが再登場するのか全く違う時系列の話をするのか。

随時チェックはする。つもり。

 

 

ウォーム・ボディーズ(2013)

★★★★☆

 

ニコラス・ホルト

テリーサ・パーマ

 

あらすじ

 

まだかつてヒトであったときの理性を残しているゾンビの青年"R"

ヒトであったことは認識しているものの記憶はなく、自分の名前もイニシャルしか覚えていない。

いまはターミナルで生活している。

彼はかろうじて口を動かし話すこともできるし、他のゾンビとの意思疎通もできる。

この世界のゾンビはただ食べることに執着しているだけの怪物ではないよう。

 

ゾンビが理性を捨てきると、自らの皮膚や肉をたべはじめ

"ガイコツ"という正真正銘の食人モンスターになりはてる。

ゾンビとガイコツは似て非なる存在だが、人類にとってはどちらも同じ敵だ。

 

生き残り、壁にかこわれた街で生活しているジュリーは、

同年代の若者でグループを組み武器を持って

物資調達のため壁の外にあるビルへやってきていた。

そのなかには恋人のペリーもいたが 二人の仲は上手くいっていない様子。

 

そこへお腹をすかせた"R"たちゾンビが襲撃をかける。飛び交う銃弾、悲鳴・・

他の作品と同じく、頭を打ちぬかなければゾンビは死なない模様。

Rは攻撃してきた同じ年ほどの男の子の腕をがぶり、そして脳みそを食べる。

味はもちろんのこと、脳みそを食べることによってその人の記憶を覗くことができるので

申し訳ないと思いつつ、Rは食べるのだ。

自分にはない、ヒトとしての思い出をみるのが楽しかった。

 

彼がふと顔をあげると、髪を振り乱し、勇ましくゾンビと戦っている金髪の女の子が目にとまる

彼女がジュリー。Rはひとめぼれをしてしまった。

他のゾンビから守るようにRは彼女の手を引いて自分の棲家までつれていく。

はじめは抵抗し戸惑っていたジュリーも次第に心を開き始めるが。。

 

ひとりのゾンビの恋心が世界に波乱を巻き起こす?!

ハートウォーミングで笑えて泣ける異色のラブコメディ。

 

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あ~。。よかったです。特に序盤から中盤にかけては。

ゾンビの友情とか、日々の過ごし方とか 考えたこともなければ

自我なんてないのが"ゾンビ"とおもっていたので、ましてや恋なんて。。と。。

 

思いが叶わないことは分かっている それでも、少しでもジュリーと一緒にいたいR

 

それを心配し、反対するゾンビの仲間達・・

その姿がもう切なくて!

 

たしかに設定や細かいところはゆるゆるでつっこみどころ満載なのだけど

ところどころ訳分からないくらい胸がしめつけられるシーンがあるんです

Rが食べた男の子の記憶をたどるシーンと、空港で写真を眺めるゾンビ達には鳥肌たちました。

 

 

1408号室(2007)

★★☆☆☆

 

ジョン・キューザック

サミュエル・L・ジャクソン

 

あらすじ

 

マイクは心霊現象が起こると噂のホテルや現場に行き

その様子をガイドブックとして書き起こす仕事をしている。

彼は幽霊も神も悪魔も信じていない。だから恐れもない。

 

そんな折彼の元に「ドルフィンホテル 1408号室に泊まるな」と書かれたはがきが送られてくる

1408・・足すと13。不吉な数字か― 

マイクは にやりと笑い早速ドルフィンホテルに予約の電話をかけるも

「予約でいっぱいです 次の休みも、その次も、その次も・・」とあしらわれてしまう。

1408号室について調査を始めると、過去この部屋に泊まったものは

必ず何らかの形で死んでいることがわかった。ますます気になるマイク。

 

業を煮やした彼は直接ニューヨークにあるドルフィンホテルまで足を運び 支配人に直談判する。

「ホテルやキミを思って忠告してるんじゃない、私のためにやめてくれ」

何度も何度もやめるように促す支配人を跳ね除け、彼は1408号室に宿泊することとなった。

 

そこは一見何の変哲もない部屋だ。

彼は棚に入っていた聖書を投げ ボイスレコーダーに軽口を叩いてみせる。

この先何が待ち受けているとも知らずに――

 

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残念。。。支配人を説き伏せ1408号室に乗り込むところなんかは最高にぶるぶるしたのですが

普通のホラーを期待していたら肩透かしくらいましたね。

ラストをみてもいまいちよく分からなかったので解説・考察サイトを覗いたら

キリスト教の教えが物語の背景にあるということで、ますますちんぷんかんぷん!

 

最後の審判だとか、悪魔だとか(ゴルゴタの丘しか知らない)

宗教に造詣のある方が観たらおもしろいのでしょうね

 

日本で言うところの肝試しを楽しむ不届き者に天罰を みたいな

そんな感じなのか。。?

部屋から出られない恐さの演出はよかったですが、刺激としてはイマイチでした。

 

 

マダム・マロリーと魔法のスパイス(2014)

★★☆☆☆

 

ヘレン・ミレン

マニッシュ・ダイヤル

 

あらすじ

 

幼少期から鼻の利くハッサンは、インドで両親のもと スパイスに囲まれながら料理の修行をしていた。

しかし暴動が発生し彼の家も巻き込まれ火事に・・

そして母は亡くなった。

 

それから家族は母国を離れ欧州を車で回って生活していた。

ちょうどフランスの片田舎を走っているとき、車の調子が悪くなり足止めを食うことに。

あとからやってきた車に乗っていた若い女性マルグリットは親切で、

行き場のない家族を宿まで案内し手料理をふるまった。

 

森で採ったきのこや庭の樹から摘んだオリーブ、しぼりたてのミルクからつくったチーズ・・

口をそろえてうまいうまいと頬張るハッサン一家

いい食材ばかりが揃うこの土地で料理屋をひらこうと思い立つパパ

反対する家族を半ば強引に言い負かし店を借りてしまった。

インド料理屋「メゾン・ムンバイ」の誕生である。

 

メゾン・ムンバイの斜め前に鎮座するレストラン「ル・ソール・プリョール」は

ミシュラン一つ星を有する老舗のフレンチ。

おまけにオーナーは勝気で頭の切れる女主人マダム・マロリー

伝統や品格を重んじる彼女はメゾン・ムンバイが気に食わないよう。。

 

マダム・マロリーとパパが火花を散らしあう中

ハッサンはフレンチのレシピ本を部屋で見つけ、フランス料理に惹かれていく。

 

 

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とかく映像が奇麗です。中盤まではストーリーも丁寧に描かれています。

車の一件で助けてくれたマルグリットはマダムマロリーのもとで働いているスーシェフなのですが、

フレンチについて色々と訊ねてくるハッサンに「ライバルよ」と言いつつ

本やアドバイスをおくったりと すごくさわやかで優しい女性なんですよ。おまけにかわいい

 

だのに!

ハッサンがマダムマロリーに認められ、ルソールプリョールで一時的に働くことになると

途端に冷たくなり、冒頭のキャラクターと違うくない?って。

「わたしを利用したわね!」ってことなのかもしれないですけど

純粋に喜んでいるハッサンを見て、マルグリットがイラついているシーンはがっくりきました。

 

中盤以降は途中途中カットがぶつぎりで、時間が一気に飛んでしまうことが多々あって

その分キャラクターの心理描写も省かれるし

急に人格が変わったかのような登場人物についていくのが大変でした

 

クライマックスは何だかなぁ。。と腑に落ちず

尺が足りなかったのかと思わざるを得ない、ちょっと強引な展開で 期待していた分残念。

 

 

 

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