大学院生活とは単調なものである。
文系の様子は知る由もないが、実験系の大学院は毎日同じような作業の繰り返し。
これは社会人と同様であるといえる。
大きな発見など、一生に一回あるかないかのものなのだ。
さて、こんな単調な毎日を彩るのは電車やバスで一緒になる外部の人々だ。
私達の大学院は田舎にあり、終着駅の一つ手前であるため、
出勤、登校時間でも席がまばらに空いている。
先日、電車で中学生の少年が2人、一人分席をあけて私の隣りに座っていた。
おそらく中学一年生くらいであろう。
1人はもう一人より背が高く、声変わりし始めていた。
もう一人はまだ声変わりもしておらず、
腕時計を腕ごと背の高い方に握られてキャーキャー騒いでいる。
背の低い方がくすぐったがって、やめてくれー、離せー、という。
中学生男子と言っても、じゃれあっているくらいだとまだまだかわいい。
わざわざ見つめたりはしないものの微笑ましい。
背の高い方はいかんせん体が大きいので、優位である。
私が降りる駅の一つ手前で、大きい方が体の小さい方をいたぶりながら、せせら笑う。
「どうや~?もっとやってやろうか~!
え?聞きたいか?聞きたいか?
オレはなぁ、オレはなぁ、
Mなんじゃ~」
「逆だよ」と言葉を掛ける前に、彼らは電車を楽しげに降りていった。