万引きというと軽犯罪の軽い感じを受けるが立派な窃盗罪。

今は未成年の万引きは減少し高齢化しているようだ。
その反面、社会で適応しているように思える大人が
一回の万引きから常習犯となるケースもある。

それは教員としての多忙な仕事、家庭、育児の両方のストレスが
犯罪の万引きという形で解消されてしまったのだ。

ある女性は罪を償い、盗癖症を直す為
赤城高原ホスピタルという治療施設に入院したそうだ。

万引きというのは、盗癖でもあり依存症でもあると私は思う。
依存症は心の満たされない何かをほかで補うことと思う。

数年前、私が担当していた8歳の女の子が同室の子たちの所有物を
自分の引き出しに仕舞い込んでいた。
仲間外れにされた悔しさ、苛立ちから
そのようなことをしてしまったと彼女は言った。
彼女のしてしまった行為を二度としないように、
泥棒の始まりと叱っていた私。
その後、彼女の気持ちを掴めたらという思いから
女の子と私の交換ノートが始まった。
あの時は考えていなかったけど、
今振り返ると寂しさが根本にあったのだと思う。
精神疾患の母のもとで育ちネグレクト。
母は子どもに愛情はあったが育て方がわからなかった。
お風呂の入り方がわからない、着替えることを知らない、幼稚園、保育園にも行けてなかった。
そのこともあり、養護施設に措置になった。
母と一緒にいれない寂しさ、他者との関わりの難しさ。
今の私だったら、他の接し方が出来たのではないか。

寂しさを埋めるための依存が、せめて犯罪に繋がらない何かであって欲しいと思う。