イメージ 1

飼い犬(ぼく)目線で語られる、
飼い主(おとうさん)との悲しい結末までのお話。
「おとうさん」と「ぼく」は最後の「どらいぶ」に出かける・・・

犬目線だから「おとうさん」と家族(おかあさん、みくちゃん)との間に何があったかは
断片的にしかわからない。
そこから推測すると誰も悪くなかったんだろうなあ、と思う。
「おとうさん」は今日の続きの明日がずーっと続くと錯覚しただけ。
良いも悪いも「悲しい」すらもない。
「ただそうだった」というだけ。


2部は後日譚。
「おとうさん」と「ぼく」にかかわる事になる、 
ただ静かに生きて、自ら何かを選び求めることをしない「奥津さん」。

でも彼がおとうさんとぼくの足跡をたどることで、そのつながりを知り、
彼を捕らえていた「わだかまり」を少し融かすことが出来る。
それはもちろん「奥津さん」にとって救いなんだけど
このラストは読者にとっても大きな救い。

昔飼っていた犬との関係を思い出して
「もっと...恐れずに愛すればよかった...」と奥津さんは言う。
鋭い。ドキリとした。


犬を以前飼ってた人、今飼ってる人、これから飼う人にオススメ!
泣けます。

そしてカバーイラスト。
読了後見るともう一度泣ける!