ちの長女・・ぴなこ(現在小学三年生)
 の発症からこれまでのお話です。
 記録として、書き溜めていたものをUPします。
 発症から、入院~退院 までのお話は前回です。


2009年1月
 
 2週間おきに、病院へ行き、N先生の診察を受ける。
 ライム病(感染症)、若年性リウマチ、橋本病
 一つ一つ検査をして、可能性を消していく繰り返し。
 行く度に、何本も血を採られる。
 文句ひとつ言わずに、手を出す娘。
 検査の結果、すべて陰性。
 
 この頃、体のあちこちに痛みがあり、学校も休みがち。
 自力歩行は出来るものの、ランドセルが背負えなくなった。
 学校に行きたくて、なんとか登校するが、最後まで
 授業を受けられない状態が続く。
 「すこし甘えが出てるんでは」無神経な教師の一言。
 「しんどい、痛いって言っても、がんばれとしか、
 学校の先生は言ってくれへん、本当に痛いのに」
 理解してもらえない苦しみ。
 
 救いだったのは、睡眠中は痛みを感じなかったこと。
 朝まで、ぐっすりと寝れていたようです。

 毎晩、「明日になって、この痛みが消えてればいいのにね」
 と、言いながら眠りにつく娘の寝顔を見ていて、
 何も出来ない自分が歯がゆく、情けなかったです。


2009年2月
 いつも一生懸命なN先生が、初めて「お手上げだよ」
・・・・
 僕の出来ることはこれが精一杯だよ。って。
 「だから、月一でこの病院にこられる難病専門の先生に
 診察を受けてみよう」と、言ってくれました。
 これ以上僕が診察しても、先は開けない。

 これって、凄いことですよね。
 なかなか、いえることじゃないですよね。
 これが、大きな一歩を踏み出すきっかけでした。


2009年3月
 N先生同伴で、子供病院のM先生に診察を受ける。
 何点かの問診の後、娘の体の何箇所を押さえ始める。
 そんなに強く押さえた訳ではないのに、
 押さえた箇所全部ヒットして、体をよじって痛がる。
 
 「線維筋痛症という病気です。
      必ず治ります。頑張りましょう」


 小児の場合、圧痛点が曖昧な場合が多いけど、
 正確かつ明確であるそうだ。
 小児は心身的なものが多いそうだが、
 N、O先生が 娘にはその可能性は低いと言われた。
 じゃあ、なんなんだろう?
 M先生いわく、診断がついただけで完治する例もあるとの事。
 すごく、期待した。目の前がパーッと明るくなりました。
 このときは、これで治るものだと思っていました。

 娘に説明するのに、どういってやったらいいのか悩んだ。
 一年生ですもの、理解できませんもの。

 「頭の中にね、体がしんどいとか、痛いとかって全身に
  信号を送ってやる機械があるのね。
  その機械のスィッチが故障してるの。入り切りが出来なくて、
  痛くないはずなのに、痛いって信号を、体に送るの。
  それからね、信号を流すボリュームの、ダイアルも壊れているの。
  だから、ボリュームが1なのに、100位まであげてしまうの
  指や、水が肌に触れただけでも、何百倍もの痛みに感じてしまうの」


 こんな説明をしてやったと思います。
 この痛みが、アロディニア というと、あとで知ることになります。
 どこまで理解できたかは分かりませんが、
 なんとなく、ホッとした覚えがあります。

 大学病院のN先生はこの病名をご存知ではありませんでした。
 そして、いろいろ勉強して来るよと、おっしゃってくださいました。


2009年3月
 学校にも診断書を提出して、担任の先生と保健の先生とで、
 いろいろ相談をして、今後の対応を考えてもらう。
 どこまで理解していただけたかは、半信半疑。
 仕方がない、母親である私ですら、手探りの状態。
 
 春休み中、完治したかと思うくらい、元気になった。
 でも、体の痛みはないが、頭痛や腹痛、倦怠感は続く。


2009年4月上旬
 友達に、不意に後ろから押され擦り傷をつくって帰宅。
 学校からの電話で、やけに痛がるので、
 お迎えの電話でした。
 この日から、再び痛みが戻ってきます。
 その夜、テレビを見ていましたが、終わって立とうとすると、
 「立てない、体が痛くて立てない」と、言うのです。
 回復に向かっていると信じていた矢先の出来事でした。
 
 翌日、足に触るのはもちろん、靴下もズボンもはけない、
 周囲を歩く振動が、足に伝わって、響いて痛いと言っていました。
 家の中での移動手段として、松葉杖を購入しました。
 「お母さん、石鹸のあわも、水も、足についても痛い」と、言いました。
 次の日から、松葉杖をついて登校すると言い出す。
 結局、登校したものの、臀部の痛みでいすに座れず下校。
 学校を暫らくお休みすることにしました。


 この頃の痛みを、娘はこういっていました。
 「体の中にスコップを入れられて、
  体の肉をグリグリとえぐられているようだ」

 小学2年生の少ない語彙のなかで、精一杯の表現
 だったと思います。


2009年4月下旬
 病院の診察日、車椅子で診察室に入ると、先生はびっくり。
 完治の方向へ向かっていると思っていたらしい。
 中枢神経の痛みだから、痛み止めは効かないらしい。
 まして、小児なので薬も限られてくるそうです。
 先生も、たくさんの情報を仕入れて、勉強してくださいました。

 でも、この頃、頭痛がひどく眠れないときもあったので、
 ブルフェン錠(痛みの緩和)と、アタラックス(頭痛薬)を、
 飲んでみることになりました。

 ブルフェン錠・・・・・・・・・・痛みの改善はなし
 アタラックス・・・・・・・・・・服用30分後から眠気
    (いすに座ったまま眠って、落ちました)
 2週間近く頑張って服用しましたが、服用中止。


2009年5月上旬
 ゴールデンウィーク イベントや来客がきっかけで、
 杖なしでも時折歩ける様子。
 夢中で遊んでいると、痛みも忘れている様子。
 これをきっかけに少し回復してくる。
 今度こそ、完治かと思いあせる。

 好きなことをしていると痛みが飛ぶこと、 楽しいことが
 あると、動けてしまうこと に気がつきました。
 今までは、痛いから、寝てなさいって、言っていました。
 痛々しくて、頼むから動かないでって言いたくなるんです。
 家の中を杖で、歩けるようになるまで回復
 長い間学校をお休みしていたので、
 翌日から学校へ行くと楽しみにしていました。



長々と読んでくださってありがとうございます。
次回は、学校へ久しぶりに行く日から書いてみます。


                       by ふみたん