中 九兵衛のブログ 大和川流域歳時記


 JR大和路線の「八尾駅」近く、植松町1丁目にある「安中新田会所跡・旧植田家住宅」。

 平成21(2009)年5月6日から一般公開され、今日、公開3周年を迎えました。


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 「安中新田」は、古大和川の流れの一つ「久宝寺川」の上流部河床の一部を開墾したものです。

 久宝寺川跡には灌漑用水確保や舟運のために、疏水として後に名付けられた「長瀬川」が造られました。

 一方の、二俣から分岐していた玉櫛川の方の疏水は、のち「玉串川」と呼ばれるようになりました。

 安中新田を含む、現在の八尾市内に開発された新田は、下図の通りです


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        < 八尾市内の新田 >    < 新田跡は学校用地・鉄道路線用地にも利用された >


 安中新田の落札者など、開発当初の経緯は詳らかではありませんが、開発に深く関わったのは、現在の柏原市玉手町にある「安福寺(あんぷくじ)」として知られています。

 当初建てられた新田会所跡に、その寺請新田分の支配人を務めた植田家の古民家が今に伝わっていましたが、古文書や民具なども含めて、平成17(2005)年に八尾市に寄贈されました。


 八尾市では、平成18(2006)年、屋敷地と建物を文化財に指定。

 母屋(おもや)を一旦解体して部材のゆがみなどを修復、土間のカマドやギャラリーなどを新設するなど復元整備事業を進め、冒頭の日を迎えました。


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 「JR八尾駅」の南東約200m。大クスのある「渋川神社」のすぐ近くにあります。



★☆ 大和川叢書④『流域歳時記・甚兵衛と大和川~この日・何の日』 5月6日 要旨 ☆★


● 《 安中新田会所跡・旧植田家住宅、一般公開(2009) 》

 上述の通りです。「安中新田分間絵図」から分かる開発直後の様子は、日を改めてブログで採り上げます。