中 九兵衛のブログ 大和川流域歳時記


 「下高野(しもこうやかいどう)街道」が南北に通る、大阪市東住吉区矢田。

 大和川の「下高野橋」を渡った地区にまでその領域は広がっています(矢田7丁目)が、北側の矢田6丁目の街道沿いの一角に、「道祖神(どうそじん)」を祀った「賽の神(さいのかみ)神社」があります。


 地元では、「火除と家内安全の神」としても信仰されています。

 川から拾った石の伝承があり、祠に収められているその「賽の神の石」を持ち出し、1月14日の夜から15日未明まで大和川の畔で行われる「とんど(どんど)焼き」や、その後に石を晒し布に巻いて神酒をかけ、元に戻す神事が行なわれることでも知られています。



 昨日は、正面鳥居に近い神仏を見ましたが、「下高野橋」側から街道を北上して一番に目に入るのは・・・


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 「六地蔵尊」です。

 一切衆生(いっさいしゅうじょう)、全ての生き物が、それぞれの善悪によって死後に必ず行くという「六道(ろくどう)」(六趣・六界)の苦しみを救うとされる、6種の地蔵菩薩。

 六道とは、「地獄・飢餓・畜生・阿修羅・人間・天上」の6つの世界です。


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 「六地蔵尊」の境内奥には、「延命地蔵尊 出世地蔵尊」が祀られています。


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 「延命(えんめい)地蔵」は、新しく生まれた子を護り、短命・夭折(ようせつ)の難を免れると言われています。因みに、妊婦の安産を守護するという地蔵は「子安(こやす)地蔵」と呼ばれます。


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★☆ 大和川叢書④『流域歳時記・甚兵衛と大和川~この日何の日』 2月21日 要旨 ☆★


● 《 恩智川東で2300年前の水田跡見つかる(1997) 》
 恩智川(おんぢがわ)を挟んで、八尾市福万寺町と東大阪市池島町に広がる、「池島福万寺遺跡」。「恩智川治水緑地」建設に伴い、昭和56(1981)年から発掘調査が行なわれ、西側の福万寺町北で約2200年前から近・現代にいたる水田跡が確認されていましたが、平成9(1997)年には、それより古い約2300年前・弥生時代前期中頃の水田跡が見つかり、その後も洪水に屈することなく、水田が広がっていることも分かったと、この日に新聞等で報道されました。