中 九兵衛のブログ 大和川流域歳時記


 「SHIMOKOYA BRIDGE」・・・「下高野橋(しもこうやばし)」です。

 「国道25号」の「桑津2交差点」を起点に、大阪市東住吉区を南北に縦断し、松原市などを経て大阪狭山市に至る主要地方道「大阪狭山線(府道26号・長居公園東筋)」の、大和川に架かっています。


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 150mほど上流には「近鉄南大阪線」の鉄橋が見えます。

 大阪市内から高野山へお参りする「下高野街道」を踏襲する道筋で、昭和2(1927)年に完成、昭和45(1970)年に拡幅工事を実施するほか、床板や橋脚の補強を施してきましたが、当初からは80年以上が経過、老朽化が著しくなってきました。

 幅8m弱に両側2車線・歩道付きは非常に狭く危険で、橋脚数が多く治水面においても問題がありました。

 
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     < 従来橋の表記 >                < 橋脚の多い従来橋

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      < 南詰から見た従来橋。通行に関する注意を施す標識が立っています


 平成14(2002)年度より、橋梁架替事業が進められていて、平成23(2011)年度中に、すぐ東側の幅13m・両側2車線・歩道付きの新橋架橋工事が完成します。

 現在は、2月一杯までの水道工事の実施中で、唯一、東側の歩道のみ、供用が開始されています。

 先の、近鉄南大阪線を望む大和川の写真は、その歩道から撮ったものです。

 従来の橋は、大型車両の通行の遠慮を呼び掛け、歩道は西側のみで東側は通行できません。


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                < 南詰から見た新橋と水道工事の標識


 架替事業着手から10年という長期化に及んでいますが、南詰の不法占拠物件の対応に時間がかかったことと、毎年6月から10月まで5ヵ月の、水量の多い出水期間は、河川区域内での工事が認められていないことなどが挙げられています。

 新橋そのものの架橋工事は今年度中の完成ですが、既に進み始めている橋と結ぶ取付道路工事や、従来橋の撤去などを含めた全事業の完成は、3年後の平成27(2015)年度が見込まれています。


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       < 供用が開始されている新しい下高野橋の東側歩道


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 北詰は矢田5丁目、南詰は矢田7丁目。共に大阪市東住吉区です。

 両方に建てられている大理石の立派な標柱には、区の花「ナデシコ」が描かれています。


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 この姿が見られるのも、あと数年です。



★☆ 大和川叢書④『流域歳時記・甚兵衛と大和川~この日何の日』 1月9日 要旨 ☆★


● 《 大和川、観測史上最良の水質記録速報(2009) 》 

 かつては、人が泳ぎ、堺市の水道にも使われていた大和川。昭和40年代には、魚がほとんど棲めない川にまで水質が悪化し、日本一汚い川とまで異名をとりました。

 その汚れの最大の原因は、急速な住宅地開発と下水道整備の遅れがもたらした、生活排水でした。

 その後の官民をあげての水質改善の総合的な取り組みで、徐々に回復、平成20(2008)年、最悪だった昭和45(1970)年の水質を表す数値が、6分の1まで改善、観測史上最良の値を記録したことが、平成21(2009)年のこの日に速報として発表されました。


 改善した水質の数値に関してや、ワースト3を脱却した平成21・22年の記録は、下記を参照下さい。


    2011年8月2日のブログ → http://ameblo.jp/imagome/day-20110802.html