中 九兵衛のブログ 大和川流域歳時記


 暦の上では、明日から「秋」。

 「暑中見舞い」も、「残暑見舞い」に変わります。

 でも、夏の暑さはまだまだでしょう。


 今日はその暑さの話題ですが・・・・・、

 写真は、いくらかは涼しい朝の「ラジオ体操」の時間の、「長居植物園」(大阪市東住吉区)。

 勿論、開園前ですので、柵の別々の隙間に両手を差し込んでの、携帯の撮影です。


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 暑さと言えば、記憶に新しい去年・平成22(2010)年の猛暑。

 「30年に一度の異常気象」と、気象庁が認めました。


 今は聞きなれてしまった、一日の最高気温が35度を超える日を指す「猛暑日」。

 実は、平成19(2007)年4月1日から使われ出した、まだ4年しか経たない、極めて新しい用語です。


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 去年の大阪は、その「猛暑日」がなんと「31日」。これまでの、「最多」を記録しました。

 東京が「13日」だったのと比べても、大阪の暑さは際だっています。


 「猛暑日31日」の内訳は、7月に4日、8月に20日、9月に7日でした。

 特に、8月16日~29日の14日間連続をはじめ、立秋も過ぎ、お盆も終わる頃以降に、「猛暑日」が22日間もあって、長~い・長~い「残暑」が続きました。

 一方、梅雨明けが平年並みの7月17日だったため、「猛暑日」の初めは7月22日でした。


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 去年の暑さの原因は、「ラニーニャ現象」。

 太平洋の赤道周りの海面温度が低くなるもので、逆に、日本付近の水温が上がって水蒸気の発生が多くなり、夏は猛暑になると言われています。

 今年の春までに、その現象は終息しており、この夏は昨年ほどの猛暑にはならないと見られています。


 ところが、今年は梅雨明けが早く、大阪では6月30日に35.3度と、早くも「猛暑日」を記録しました。

 去年にもなかったことで、明治16(1883)年に記録を採り始めて以来、6月に35度を超えたのは初めてのことです。ただ、今のところ、その以降はそれほど記録していません。

 残暑もひどくならないことを、願うばかりです。


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 去年の暑さで、もう記憶が薄らぎましたが、その20年前の平成2(1990)年の夏も、大阪は酷暑でした。


 まだ、その言葉のなかった「猛暑日」は「20日」(東京2日)と、それほど多くなかったのですが、去年でも47日間で途切れた、最高気温が30度を越す「真夏日」の連続が、新記録の70日間もありました。

 また、8月6日~8日まで、最高温度が37.7度・37.1度・38.3度と、人の体温ラインの37度を超す日が3日連続し、観測史上初となりました。


 そうした連日の猛暑と晴天続きで流量の減った大和川では、8月7日の朝、特に溜め池状態と化した藤井寺市内のあちこちで、コイやフナなど、数千匹の魚が死んでいるのがみつかりました。

 酸欠状態を引き起こしたものと見られています。


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 大和川叢書④『流域歳時記・甚兵衛と大和川~この日何の日』の8月7日の頁は、「朝から猛暑、大和川で魚が大量死」と題し、平成2(1990)年の猛暑ぶりを採り上げています。