中 九兵衛のブログ 大和川流域歳時記


 7月7日の「七夕(たなばた)」・「川の日」が近づき、関連報道も増えてきました。


 また、7日は二十四節気(にじゅうしせっき)の「小暑(しょうしょ)」。

 本格的な暑さが始まる頃ですが、今年は既に6月下旬に猛暑が襲い、明治16(1883)年に記録を取り始めて以来、大阪でも「6月の猛暑日(35度以上)」を初めて記録しました。

 6月下旬の平均気温も、平年を大きく上回り、近畿のプラス4.1度は全国1で史上最高でした。


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 「川の日」は、国民と河川との関わり・歴史・魅力など、広く関心と理解を深めるため、国土交通省が平成8(1996)年から7月7日に定めたものです。


 水に親しみやすい季節で、7月は「河川愛護月間」。その7日は「七夕」でもあり、伝説の「天の川(あまのかわ)」のイメージにも合うことから選ばれたそうです。


 大阪では、四条畷(しじょうなわて)市から交野(かたの)市を経て、枚方(ひらかた)市で「淀川(よどがわ)」に流入する「天野川(あまのがわ)」の七夕伝説が有名です。


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       『河内名所図会巻之六』 天川(あまのがわ)


 七夕伝説の有無は承知していませんが、同じ名前で大和川に関わりのある川があります。


 河内長野市の天野町にある「天野山」。その狭い「天野谷」が北に延び「天野川」となります。

 往古は、それが「河内川」(大和川・平野川)に達していました。

 第33代推古(すいこ)天皇の時代である616年に、一旦堰止められダム式の溜め池となったのが「狭山池(さやまいけ)です。


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         『河内名所図会巻之四』 狭山池

 

 現在では、河内長野市の北部から大阪狭山市の狭山池に流入する川も、池から流出して大和川に達する川も共に、「西除川(にしよけがわ)」と呼ばれています。

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 大和川叢書④『流域歳時記・甚兵衛と大和川~この日何の日』の7月5日の頁は、平安時代の大和川の洪水や、その治水が国家事業として取り組まれていることに触れ、「築河内国堤使」の長官や次官が任命された日としています。


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