早朝からエサやりやケージの掃除のボランティアをしている。
だから、多くの犬種やさまざまな疾患、
障害のある犬猫と接する機会があって、
まさに「小説より奇なり」のいろいろな話を聞かせてくれる。
劣悪な環境のブリーダーや多頭崩壊の現場からレスキューされ、
身体を清潔にしてもらって、十分なエサをもらい、
安心して眠れる居場所を与えてもらった翌日に
死んでしまう子が、時々いるのだという。
犬に限らず、猫に限らず、せっかくレスキューされたのに、
翌日に逝ってしまうなんて……。
ボランティアさんたちは「ホッとしちゃったんだね」と、
話しているんだそうだけど、私もそんな気がする。
これまでが苛酷だったから、そんな環境から解放されて、
あまりにホッとして、気が抜けてしまったというか、
ホッとしすぎて、魂をつなぎ留めておけなかったんだね、きっと。
飼育環境の悪い元いた場所なら、
死んだら、ゴミのように処分されるだけかもしれないけど、
シェルターでは、ボランティアさんたちが
花を手向けたり、おやつを持たせてくれたり、手厚く葬ってくれる。
終焉の地がシェルターでよかったよ。
そうかと思えば、庭のあるセレブなお宅にもらわれていったのに、
半年も経たずに、逸走して交通事故で落命してしまったり、
「せっかくレスキューされたのに」と、ため息混じりに語る
悲しい案件はいくつもあるらしい。
そう、この「せっかく」話が出たのは、
私が、風太は「せっかく悪い歯をすべて取り除いたのに」
と、嘆いたからだった。
せっかく悪い歯がなくなったので、固いものは食べられないけれど、
風太にはせいぜい、腫瘍を痛めつけてやれるような
力がつく美味しいものを、たんと食べさせてあげようっと。

妹が差し入れてくれた、たくさんのチュール