KAN③
ここからは彼の楽曲の特徴を挙げていきます。
⑥他のミュージシャンからの影響
やはり「ピアノマン」ビリー・ジョエルにかなり影響されています。代表的なものではやはり「愛は勝つ」(5th Album「野球選手が夢だった」)が「Uptown Girl」に、他には「秋、多摩川にて」(8th Album「弱い男の固い意志」)が「Summer,Highland Falls」という曲に影響されています。他にも多数。詳しくは彼の公式サイト内の「金曜コラム」#081に書かれています。
他にはスティービー・ワンダーからの影響を公言しています。「Overjoyed」系のしっとりバラードだと「プロポーズ」(6th Album「ゆっくり風呂につかりたい」)「Day By Day」(7th Album「TOKYOMAN」)、他には「Sunshine of My Heart」(9th Album「東雲」)も笑っちゃうくらいスティービー・ワンダーしてます。
70年代後半のQUEENを連想させるアレンジの「Happy Time Happy Song」(12th Album「KREMLINMAN」)、おもいっきりビートルズの「Girl」な「悲しみの役割」(9th Album「東雲」)などなど。
⑦その他楽曲、異色曲
⑧提供曲
また今度・・・
KAN②
さて、彼の楽曲の魅力はまだまだあります。
③脱力系楽曲
コミカルな楽曲といえるのは痴話喧嘩(?)な「君はうるさい」(3rd Album「GIRL TO LOVE」)、見た目のコンプレックスを歌った「決まりだもの」(6th Album「ゆっくり風呂につかりたい」)、駄洒落を織り交ぜた「サンクト・ペテルブルグ~ダジャレ男の悲しきひとり旅~」(11th Album「TIGERSONGWRITER」)など。
また、シリアスな状況の曲で安らぎを求める「小羊」(13th Album「Gleam&Squeeze」)は彼の楽曲の中でも最高峰に位置する曲だと個人的には思います。「真剣ささえ捨てれば困難は半減する」の歌詞にどれだけ救われたか・・・
その他に異色な楽曲として中華風ラップ「Permanent Dragon」(Single「涙の夕焼け」)、ビジュアル系のパロディ「女神~VENUS~」(Single「Happy Time Happy Song」)もこのカテゴリーでしょうか。
④ややアダルトな曲
「孔雀」(7th Album「TOKYOMAN」)、「甘海老」(8th Album「弱い男の固い意志」)といったダンス系楽曲がここのカテゴリーに入ると思われます。ドナルド・フェイゲン風な「結婚しない二人」(9th Album「東雲」)もちょっとオトナっぽい感じで良いです。
⑤第三者目線の曲
初期の名曲「けやき通りがいろづく頃」(5th Album「野球選手が夢だった」)がこのタイプです。「あいつ」は「君」のことが好き、だけど「君」は「彼」のことが好きで・・・みたいな状況で・・・詳細はぜひ曲を聴いていただきたい。最近だと最新作に収録の「彼女はきっとまた」(14th Album「遥かなるまわり道の向こうで」)がこの路線の曲です。
⑥以降はまた改めて・・・
KAN①
KAN
本名木村和(きむらかん)。1962年生まれ。福岡出身のシンガーソングライター。
1987年4月25日シングル・アルバム「テレビの中に」でデビュー。1990年発売のアルバム「野球選手が夢だった」からシングルカットされた「愛は勝つ」が大ヒット。その後も「言えずの I Love You」「まゆみ」などがヒット。
2002年フランスに移住するが2004年に帰国。2006年には5年ぶりのシングル、アルバムをリリース。
このブログでは彼の楽曲の魅力を語っていこうと思っています。深く知れば知るほど代表曲「愛は勝つ」が彼の楽曲の中でも異色のものだということが分かると思います。
彼の楽曲の特徴として
①ピアノ弾き語り曲やバラードの美しさ
弾き語り系で代表的なものとしては「東京ライフ」(4th Album「HAPPY TITLE」、Best Album「めずらしい人生」)「永遠」(6th Album「ゆっくり風呂につかりたい」)「指輪」(10th Album「MAN」)など。ギター弾き語りだと「悲しみの役割」(9th Album「東雲」)など。
非弾き語りバラードには「死ぬまで君を離さない」(7th Album「TOKYOMAN」)、「すべての悲しみにさよならするために」(9th Album「東雲」)といった壮大なアレンジの楽曲があります。また、ピアノのアルベジオが絶妙な「秋、多摩川にて」(8th Album「弱い男の固い意志」)、「Songwriter」(11th Album「TIGERSONGWRITER」)といった名曲もあります。
ピアノで弾き語りをしてみたい、と思わされる名曲が多く発表されています。
②片思い、失恋曲が秀逸
片思いだと「言えずの I Love You」(3rd Album「GIRL TO LOVE」)のようなもどかしい、とりとめのない曲や「Day By Day」(7th Album「TOKYOMAN」)のような切ないバラード、「恋する気持ち」(Best Album「めずらしい人生」)のような恋愛の初期衝動のようなときめきを表現した曲など多数。
失恋曲だと「Regrets」(4th Album「HAPPY TITLE」)のように心に残っている「後悔」を書き綴った曲、「だいじょうぶ I'm All Right」(3rd Album「GIRL TO LOVE」)のように振られても前向きに振舞う健気な曲など。
この②に関しては初期に名曲が多いのですが、KANさんご結婚以降にあまり作られなくなっているようで残念です。(「世界でいちばん好きな人」(14th Album「遥かなるまわり道の向こうで」)のような暖かい幸せな曲もいいのですが・・・)
③以降はまた別の機会に・・・
