久しぶりですね。

 

2月9日と10日に試験を受けてきました。

今は重圧から解放されてすっかり休憩モードです。

 

おそらくこのブログを読んでくれている人の大半は医師国家試験について知らないと思うので、今回はそういう層に向けて書こうかな。

来年以降の受験生に対して、今年の総評だったり勉強法だったりは要望があったりやる気があったりしたら書きます。

 

まずこの試験の構造について。

2日間で400問のマーク試験です。全部で6ブロックに分かれてます。そのうち2ブロックが「必修」、4ブロックが「一般・臨床実地」と呼ばれ、それぞれに合格基準があります。

「必修」は全100問で、200点満点中160点以上で合格です。

「一般・臨床実地」は全300問ですが、合格基準は年によって異なります。毎年だいたい下位10%が落ちるように設定されていますね。

さらに一部には「禁忌」と呼ばれる選択肢があり、この禁忌選択肢を選択できるのは3回までです(4つ以上で不合格)。

この、「必修」「一般・臨床実地」「禁忌」の3つの基準を全てクリアすると合格になるわけです。

「一般・臨床実地」が相対評価なのは意外?なところかもしれませんね。

ただ正直、相対評価の方が楽というのが多くの受験生の気持ちではないでしょうか。

絶対評価は問題の難易度によって変化するからですね。実際は正答率が低い問題は削除されたりで調整されているのだと思いますが、あくまでメンタル的に。

 

厳しい試験ですね。まじで。

まず難易度としても難しい。今はもう受験生がインフレしてて、多くの受験生が1~2年間対策していきます(大学の試験対策やCBTも実質的に国試の勉強と考えたら潜在的にはもっとですね)。みんな必死な中で上位9割に入るのは簡単なようで簡単じゃないです。

試験範囲も膨大。

「教科書って辞書みたいなの使ってるんでしょ?笑」

と言ってた彼女が本棚見たら引いてましたね。うーん、辞書何冊持ってるんだろう・・・という感じ。

それら全てとは言わないまでもある程度を頭の中に入れて本番アウトプットできる形にしていくのはなかなか大変です。

さらに合格率90%というのが精神的に厳しい点ですね。

「普通は受かる試験」を裏返すと「普通じゃないやつが落ちる試験」ですので、これが凄まじいプレッシャーになります。


プレッシャーはそれだけではありません。

家族、親戚からの目線、同級生への羞恥心、研修するはずだった病院への申し訳なさ、多くの人は先に引っ越し先を決めているので、どうすんねんみたいな話とか。仮に落ちようものならこれらが一気に降り注いできます。

あと、もう1年勉強して受かるのかという問題もある。実は、現役の合格率は90%であるのに対して、1年以上余分に時間のある浪人生の合格率はなんと50%程度という事実。その理由は、周囲に同級生がいないのでモチベーションが保ちづらい。予備校に通うにはとんでもなく高額の学費が必要(一般の家庭には払えない額)。その結果やる気が出ず多浪する人も少なくないです。

 

国試は人生で最も落ちたくない試験でしたね。

それは他の受験生も同じようで、全国の受験生はどんどん勉強時間を増やし、合格水準も年々上がっていくという闇の傾向にありました。

 

というのが医師国家試験の概論のような話。

 

そして受けてみて思ったこと

「こういう試験っていいなあ」

ですね。

人生を賭ける大一番というのはそう何度も味わえない。

ギャンブラーの感覚なんですかね、親リーに追っかける時のヒヤヒヤ感とか、そういうのに近いものがありました。

 

毎日を平和に過ごしていた中で、こういう刺激的な機会は良いと思います。

当日になったら緊張するのかなーと思ってたけど全然しなかったし、会場の半分は同じ大学の人なんで休憩時間は適当に喋ってましたね。

まあ、初日の必修がちょっと荒れててビビったけどw

結果は3月18日に来るみたいですが、そんなの遅すぎるのでみんな自己採点サービスを利用します。

自分はマークミスとかなければとりあえずは大丈夫そう。落ちたっぽかったらブログなんて書かないし。

ま、成績はフツーです。可もなく不可もなく。

医学生のブログって、意識高い系が多い気がするけど、普通の人が普通に勉強して受かった方法の方が需要あったりするのかな。

 

第114回以降を受験するみなさん、しっかり対策して自分に自信を持って受けましょう。きっと結果はついてきます。

そして第113回を受験した人達、お疲れ様でした。

 

それではまたいつか。