☆ プロローグ


この記事は、前回書いた「祭囃子系ユニットの紫推しだった僕が、お祭り系ユニットの紫推しになるまでの148日間」という記事の後日談ということになる。


前回の記事は、自分で見返してみても「おぞましい」の一言に尽きる内容である。


あえて振り返ってまとめてみると、それは、


天乃七夕を一筋に推していた僕が、彼女の卒業を機にモラルが崩壊し、わずか148日の間に、夢咲はるか→日向ことり→小野寺偉音と推し変を繰り返すというサイコホラー小説


であった。


それくらいに天乃七夕の卒業が僕の精神に甚大な傷を与えたということなのだが、いずれも10代の無垢な女の子を巻き込んで、あまりにも酷い立ち振る舞いだったと思う。


悔やんでも悔やみきれないし、反省しても反省しきれない。


正気に戻った僕に、何か償えることがあるだろうか。


そんな都合の良いことはないかもしれない。


ただ、唯一できる「償い」があるとすれば、新しい推しである小野寺偉音をひたむきに推し通すことくらいだろう。


ゆえに、これから記述する後日談は、これまで推してきたユニットよりも規模の大きいFES☆TIVEの環境に若干戸惑いながらも、ツアーで日本全国を飛び回り、少しずつ小野寺偉音との親交を深めていくという、ハタからは「ノロケ」と呆れられても仕方のない、ありきたりながらも美しいストーリーになるはずである。


悪夢のような148日間はもう決して繰り返さない。


前回の記事を気に入ってくれてた方にとっては、あまりにも退屈な話となってしまうであろうことを申し訳なく思う。しかし、以降の記述は、決して前回の記事の「二番煎じ」にはしないことをここに誓う。



なお、今回の記事には、なゆちゃんはほぼ登場しない予定だが、なゆちゃんに対し、イエス・キリストと同等の敬意を払い、前回の記事同様、各話のタイトルは「☆なゆちゃんの卒業から◯日後〜◯◯〜」と統一する。




☆なゆちゃんの卒業から172日後〜小野寺偉音がFES☆TIVEを無期限活動休止に〜


前回の記事で、小野寺偉音推しになって、はじめて小野寺偉音に会いに行ったのが、「超NATSUZOME」だったと書かせてもらった。


まさかその日が「小野寺偉音」をステージで見る最後になるだなんて、一体どのようにすれば予想できたというのか。




この後、しばらくしてから正式脱退及び退所が発表された。


正直、僕はFES☆TIVEが苦手だった。楽曲やコンセプト(売り方)にあまり共感しなかったからである。その意味では、小野寺偉音のFES☆TIVE脱退は、必ずしも悪い報せではなかった。


とはいえ、ツアーで日本全国を飛び回り、少しずつ小野寺偉音との親交を深めていくという、ピュアなヲタクストーリーの可能性が呆気なく潰えたことは、一旦は治癒しかけていた心の傷口を再び開かせるには十分な痛手だった。



☆なゆちゃん卒業から154日後〜はるはるとの復縁を狙う〜


いおんちゃんの無期限活動休止が発表される前に時間を戻す。


その日(2021年7月10日)は、午前中……FES☆TIVE特典会、お昼……天乃七夕生誕バーベキューオフ会、夜……テンシメシ໒꒱ワンマン、と、完全に泥沼な1日だった。


この日はFES☆TIVEのいおんちゃんと最後に会えた日でもあったのだが、はるはること夢咲はるかとヨリを戻そうなどという愚かなことを考えた日でもあった。




(この日撮ったチェキ。右から、いおんちゃん、はるはる、はるはる、誰か覚えてない、なゆちゃん)



さすがに土下座もさせられたし、「さいかいのキック」も見舞わされたが、はるはるの対応は案外ウェルカムだった。


ゆえに、FES☆TIVEではいおんちゃんを推しつつ、テンシメシ໒꒱でははるはるでソフトランディングできるのではないかと一抹の期待を抱いてしまった。


否、それは一抹の期待などではなく、実際にはるはるとの復縁のチャンスは十分にあったと思う。


前回の記事にも書いたが、僕ははるはるを推してた頃と比べて、はるはるのことを少しも嫌いになっていない。


しかし、僕にまとわりついた因果の糸は、僕の意志に反して、僕の四肢をあらぬ方向へと操った。



☆なゆちゃんの卒業から214日後〜宮之内ひなにハマり、夢咲はるかから絶縁状を突きつけられる〜


グループ内推し変は禍根しか残さないと、経験をもって知っていたはずなのに、禁断の果実にまた手を伸ばしてしまった。


しかも、あろうことか、前回と同じユニットであるテンシメシ໒꒱内で、しかも、あろうことか、推し変元はまたはるはる。


きっかけは、些細なことだった。


いおんちゃんがFES☆TIVEでのイベントを欠席するようになり、脱退フラグが立ち始めていた頃、定期的にアイドルを摂取しないと生きていけない身体を生まれつき持つ僕は、はるはるに会いに撮影会に行こうとした。


しかし、叩き負けた。



そこで、仕方なく、テンシメシ໒꒱のひーちゃんこと宮之内ひなの撮影会を予約したのである。


「仕方なく」というのはさすがに語弊がある。


ひーちゃんは加入当初から気になる存在だった。




テンシメシ໒꒱への加入が突如決まり、着の身着のまま大阪から状況してきたひーちゃん。


彼女はなんと、お披露目の日に(メンバーともヲタクともほぼ初対面なのに)串カツ屋オフ会に参加させられるという憂き目に遭っていた。


そのオフ会にはるはる推し(1度目)として参加していた僕は、人気者のはるはるがヲタクに囲まれていたことから、はるはるハーレムからは少し距離を置いた。


そして、そのときから気になっていたこっちゅん(日向ことり)にちょっかいを出してみたがことごとく無視され、仕方なく(語弊)、ひーちゃんに絡みにいった。


そのときのひーちゃんの対応が、彼女の人間性が滲み出ていて、ものすごく良かった。ついでに顔も好みだった。


それなのになぜひーちゃんにではなく、こっちゅんに推し変したのかと疑問に思う方もいるかもしれない。


それは、年れ……話を戻そう。


ひーちゃんの撮影会に参加した僕は、彼女の魅力にまんまとハマり、はるはるとの約束をまたも反故にしてしまった。


そして、ついに、はるはるから絶縁状を突きつけられてしまった。


 

 

ヲタク「久保木さんをどう思いますか?」


はるはる「ご勝手にどうぞ。ご勝手にどうぞ。呆れちゃったわ」


もちろん、この日以降、テンシメシ໒꒱のイベントには一度も行けていない。


ひーちゃんの個人イベントだけを狙って参加し、(東京のライブには一切行かないのに、)大阪遠征には帯同するという屈折したヲタ活を行なっている。






☆なゆちゃんの卒業から199日後〜篠宮りつに初対面で拒絶される〜


はるはるから拒絶される数週間前、実はプリュ(なゆちゃん(当時)やテンシメシ໒꒱が所属する事務所)の別の子からも拒絶されていた。

しかも、初対面で。



なゆちゃんが出演していたので、配信番組「プリュのから騒ぎ」の公開収録に行ったところ、トークセンスに目を見張る子がいた。


プリュの研修生であるプリュネクストに所属する篠宮りつちゃんである。




お披露目の際にビジュアルも気になっていた子でもあったので、なゆちゃんの目を盗んで、収録後の特典会に参加してみた。


初めは良い雰囲気で話せていたのだが、僕が「クボンヌ」と名乗った途端に空気が変わった。


当時のレポート↓





つまり、前回の記事を読み、僕のことを「女の敵」であると認定し、「愛憎劇に巻き込まないで!」「たくさんの女を傷つけてるって自覚して!」というヒステリックな言葉をぶつけてきたのである。


過去に、初対面で「推して」と言ってビラを渡してくるアイドルにはたくさん出会ってきたが、初対面で「推さないで」とアイドルに言われたのは初めてだった。



そんなことを言われると逆に好きになってしまうのがヲタクの性というものである。


そのため、その後もりっちゃんの配信に遊びに行っていたが、彼女がコンプレックスについて打ち明けていたので、励ますために送った





このコメントがセクハラ認定され、ゲームオーバー。



りっちゃんに対しては、このブログに名前を出し、「愛憎劇」に巻き込んでしまったことを大変申し訳なく思う。



☆なゆちゃんの卒業から242日後〜大塚のコンカフェの餌食になる〜


いおんちゃんと会うことが叶わない中、僕はアイドルに頼ることなく、仕事と家庭に集中する生活を送っていた。


そんな平凡ながらも素晴らしい日々を送る僕に、魔の手が襲う。




うららである。


なゆちゃんと入れ違う形ではっぴっぴを辞めた彼女と、なゆちゃん目当てではっぴっぴに通い始めた僕の人生とが交叉することは本来ありえなかった。


しかし、出会ってしまったのである。



脱退後もJAPANARIZM(はっぴっぴ)を陰で牛耳り、新体制では同郷の後輩である松村ひなをメンバーに送り込むことよりその掌握を強めるうららちゃん。



出会って1秒で分かる顔ランと、出会って1分で分かるマシンガントークに圧倒された僕は、当時彼女が勤めてた競馬カフェの常連となり、その影響で競馬にハマり、ギャンブル漬けの一年を送った。


競馬カフェを辞めた彼女は、「撮影系アイドル」という新境地を拓きかけたが辞め、大塚のコンカフェ「MAY(読み方はマイ)」での勤務を始めた。


これはドルヲタが息を吐くように犯す過ちなのだが、「挨拶」のつもりで大塚のうららちゃんに会いに行ったのが、破滅への道だった。


1度のつもりが、2度、3度、4度……と足を運んでしまい、そのたびに会計額が増えていった。



そして、ある晩、クライナーゲーム→テキーラショットで完全に記憶が飛んだ。



翌日は二日酔いで頭が機能せず、翌々日にスーツの胸のポケットの中に入れられたクレジットカードと11万円超えの領収書を見て、ようやく我に帰った。


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そして、もう2度とコンカフェには行かないと心に誓ったのであった。



☆なゆちゃん卒業から282日後〜秋葉原のコンカフェにハマる〜


家族で長崎に旅行に行ったり、その後子どもの意識が朦朧として入院したりと、プライベートが忙しい時期が続いた。


また、上述した11万円超えの領収書の教訓もあり、アイドルからもコンカフェからも足が遠のいた時期が続いた。


そんな最中、なゆちゃんから「今夜トリプルセブンに来い」と脅迫じみたDMが届き、偶然その日予定のなかった僕は、素直に指示に従った。



トリプルセブンは、敬虔なヲタクがなゆちゃんを囲み、手作りハンバーグを言い値で売りつけられたり、その日誕生日を迎えたヲタクが年の数だけチェキを撮らされていたりと、相変わらずカルトな空間だった。



それはともかく、その日のトリプルセブンは20時閉店だったため、だいぶ中途半端な時間に僕は秋葉原の街に放り出された。


そんな僕が彷徨いついた場所こそが、ラヴィアンローズだった。


ラヴィアンローズは、マリーアントワネットが住んでいるとされる宮殿であり、西洋人形のような衣装を見に纏った少女達が、宮殿に辿り着いた貴族達にお給仕してくれる場所である。要するにコンカフェだ。


テンシメシ2期生において「プリュの呪われし色」の緑を担当していた岸辺奈々が、昔ラヴィアンローズでお給仕していて、そのときは足繁く通っていたのだが、彼女が地元関西に帰ると足が遠のいた(なお、うららちゃんもはっぴっぴで緑を担当していた)。


そんなラヴィアンローズになぜ約2年ぶりに訪れたかというと、可愛いキャストが入ったことをTwitterで確認したからである。





名前はいちごちゃん。どうでも良い情報かもしれないが、初めて会いに行った日は11月15日で、いいいちごの日だった。


可愛い子はいちごちゃんだけじゃない。


しかも誰もクライナーバトルをけしかけてこない。


系列店の中で平均年齢がもっとも若く、キャストがほとんど10代であることがその理由だと後に知るのだが、まさに楽園のような環境である。



とはいえ、このままコンカフェの居心地の良さに浸っていていいのだろうか。


一人のアイドルの子を応援し、楽しいことばかりだけでなく辛いこともともにし、そうした経験を元に、アイドルの子とともに成長していくことこそが、僕が理想とするヲタ活である。


コンカフェ嬢は、決してアイドルではない。


アイドルのヲタクはヤバい奴だが、コンカフェ嬢のヲタクはガチでヤバい奴だ。


それに、直近の健康診断の結果を見た僕は、コンカフェで陽気に酒を飲んでる場合ではないということにも気付かされる。


アイドルを推したい。


アイドルを推して、現場に通いたい。


しかし、いおんちゃんの復帰は未定だし、なゆちゃんには復帰する気はない。テンシメシ໒꒱にも戻れないし、りっちゃんには最初から行けない。


そんなとめどない懊悩を救ってくれたメシアこそ、久世みこ都だった。



☆なゆちゃんの卒業から331日後〜久世みこ都に出会う〜


なゆちゃんがプリュを退社したので、これを機にプリュとの関係も切ろうかと思っていた矢先だった。


プリュネクストに新星が現れた。




前回今回と僕のブログを読んでくださり、そこに貼り付けられた画像から、僕の好みの顔の傾向を読み取ってくださった方には、僕の言いたいことがすぐに伝わるはずだ。



可愛い。めちゃくちゃ可愛い。


このルックスだったら、たとえその正体がテロリストやシリアルキラーだったとしても推せる。



そして、慧眼を持つ何人かのヲタクが「クボンヌっていうヲタクが君にハマると思う」と本人に伝えていたため、僕が初めてみこっちゃんの配信に遊びに行ったときには、すでに認知されていた。


しかも、みこっちゃんが僕の需要とマッチしている部分はルックスだけでない。


彼女は「健康ヲタク」で、健康診断の結果に怯えて食事制限を始めた僕の良い指南役になってくれるのである。


そして、彼女は21歳と思えないほどに達観している。


競争を重視する昨今のアイドル業界を鋭く批判し、「私には少ないファンがいてくれればいい」と言い切る。

そして、配信に遊びに来るヲタクに対して、「バランスの良い食事を摂れ」「早く寝ろ」と注意して回る。


過去にアイドル経験はないとのことだが、おそらく人生は8ループ目くらいなのではないかと思う。


そんなみこっちゃんのデビューライブは、2022年1月3日。


妻子持ちには決して行けない日程だったが、ヲタクの「行けない」は「行く」なので、万難を排して参加。




前述の「超NATSUZOME」以来のライブ。


やっぱり自分が応援したいのはライブアイドルなのだなと再認識した。



そして、この日はJAPANARIZMの新体制お披露目ライブであり、以下のツイートの通り、とても充実した一日だった。






☆そろそろいおんちゃんの話をしよう



みこっちゃんがあまりにもタイプなので、いおんちゃんの存在が頭から飛んでしまった、ということは断じてない。断じて。


紹介が遅れたが、FES☆TIVEを脱退したいおんちゃんは、「偉音」として、名字を捨て、上衣を脱ぎ捨てて精力的に活動している。





一応言っておくが、僕が貧乳党員だからといって、いおんちゃんのことは少しも嫌いになっていない。


それでも推し変するのが僕だと思われてるかもしれないが、それは根拠なき誤解である。



ここで、みこっちゃんなのかいおんちゃんなのか、態度をハッキリさせようと思う。


断言する。


2022年は、いおんちゃんのことを忘れるくらいにみこっちゃんに夢中になりつつも、いおんちゃんのことを第一に考え、いおんちゃんのステージ復帰を待ち焦がれつつ、みこっちゃんだけに声援を送る一年にしたい。



☆プロローグ 



 「天乃七夕さん3年間お疲れ様でした」 



 卒業発表から卒業ライブまでのあまりにも短い期間で、慌てて用意したスタフラに掲げたメッセージ。 



 あえて「卒業おめでとう」としなかったのには、それなりの理由がある。 



 「Tik Toker」あるいは「インフルエンサー」としての才覚を見せ始めていた彼女にとって、アイドルからの「卒業」は通過点に過ぎなかった、からである。 



 なゆちゃんの卒業が、髙木由莉愛(現髙木ゆりあ)のFES☆TIVE移籍、新メンバー2名の加入の「ついで」のような形で報告され、呆気なく卒業ライブにまで至った背景もここにあったと推測する。



 なゆちゃんにとって「卒業」は大したことではなく、それはヲタクにとっても同じだった。 



 「卒業」はちょっとした節目ではあるかもしれないが、決して分岐点ではない。



小休止ののち、また今までと変わらないなゆちゃん中心の日々が続くのだ。



 なゆちゃんがタレント活動を続ける限り、100日後も、1000日後もずっとなゆちゃんを推し続けるのだ。 



 最後のチェキ会で、僕がなゆちゃんと最後に交わした言葉も「これからもよろしくね」だった。 






 ☆なゆちゃん卒業から0日目〜夢咲はるかに推し変〜 



 ツインボックスでなゆちゃんに手を振ってお別れしたあと、涙も乾く前もなく、そのままトリプルセブンに直行するなど、誰が予想しただろうか。 



でも、仕方がない。



はるはるに行くと約束してしまったのだから。 



 なぜこのようなことになってしまったのか。あえて理由を求めるのであれば、それは、天乃七夕卒業ライブの出演者の中にテンシメシ໒꒱がいて、物販でなゆちゃんに長蛇の列ができていて並ぶのが躊躇される中、暇そうにしてたはるはると目が合ってしまったから。



これに尽きる。 



 はるはるのことは前から知っており、トリプルセブンで楽しくお話ししたこともあったのだが、今まで物販に行ったことはなかった。



 2つの障壁のせいだ。



1つは、僕がテンシメシでは一ノ瀬望推しであったこと、そして、もう1つは、僕が天乃七夕単推しであったこと。 



 しかし、「テンシメシ」から「テンシメシ໒꒱」になり、一ノ瀬望が卒業した。そして、天乃七夕がアイドルを卒業した。



 僕はついにはるはるを推す資格を得たのである。



 はるはるはとにかく話しやすい。 



 撮影会ではいくら話してても話題が尽きなかった。 



 そして、とにかく可愛い。 



 はるはるの可愛さはなゆちゃんも認めるところで、「はるはるに浮気するなら仕方がない」というのがなゆちゃん談。 



 なゆちゃん卒業によって心に空いてしまった穴を優しく塞いでくれたのがはるはるであり、あっという間に僕にとってなくてはならない存在となった。 



 なゆちゃんと過ごした時間と同じくらい、いや、それより長い時間をこれからはるはるとともに過ごせる予感がしていた。





 ☆なゆちゃん卒業から40日後〜日向ことりに推し変〜 



 誤解なきように断っておくと、はるはるに対して不満は全くなかった。



 それにもかかわらず推し変されてしまうなんて、アイドルという職業は本当に過酷だな、と自分のやったことを棚に上げて思うほどである。



 しかし、僕はそれに手を出してしまった。



 グループ内推し変という禁断の果実に。



 ゆえに、はるはるから餞別代わりにタイキックを見舞われたこともやむを得ない。



 こっちゅんはグループ最年少で、「テンシメシ໒꒱」になってから入ってきた新メンバー。 



 なぜ推し変を我慢できなかったのかというと、もちろん深い理由があるのだが、あえて端的に言うと、顔がタイプだったから。



 あと、優等生タイプのはるはると対照的に、○○児タイプ(○○発言失礼します)なところにも惹かれた。 



 あまりにも短期間、とはいえ、クーリングオフにしては長過ぎる期間での推し変なので、はるはるには見せる顔がなかった。



 しかし、はるはるは健気にも「寂しいからはるのことも見ててよ」と言ってくれて、つくづく見せる顔がない。



 グループ内推し変という禁忌を犯し、はるはるにも迷惑をかけた以上、僕にできることは、責任を持ってこっちゅんを推し続けることだけだった。 



年齢差が倍あるので、話なんて合うはずがない。



 それでも少しずつでも関係を縮められたらなと、こっちゅんの大好きな「Happy Tree Friends」をYouTubeで見たり、こっちゅんが「行って欲しい」と言ったアイドルさんに会いに行ったり、こっちゅんが「行かないで欲しい」と言ったアイドルさんをブロックしたり、色々と試行錯誤をした。



 公園で一緒に縄跳びを飛んだり、末永香乃物販で連番したり、一緒にスタッフに怒られたりと、楽しい思い出もどんどん増えていった。



 ーーこのままいつまでもこっちゅんを推し続けたい。 



 そんな僕の想いとは裏腹に、推し変の季節は、徐々に迫ってきていた。 





 ☆なゆちゃん卒業から53日後〜小野寺偉音に出会う〜 



 出会いは、テンシメシ໒꒱目当てで行ったアイドル甲子園(新木場)だった。 



 その日は、テンシメシ໒꒱を見たのち、駅にある、やたら濃いお酒を出してくる定食屋で、宮ノ内ひな推しの酒豪女ヲタと酒を競い合った。



 勝ち負けはさておき、結果としてひどく酔っ払った僕は、(はっぴっぴとJAPANARIZM時代には代行以外で一度もチェキを撮っていないにもかかわらず、)「髙木ゆりあを見に行くぞ」と意気揚々と会場に向かう。 



 会場に着くと、「みんなで髙木ゆりあ連番するぞ」と言って、特典券を大量に買って、みんなに配った(お酒の席での失敗)そして、ライブが始まるとオレンジのサイリウムを取り出した。 



 僕の中でFES☆TIVEといえば、オレンジ担当の青葉ひなり。 



 その理由は、彼女の圧倒的パフォーマンス……など一度も見たことがないから、僕が貧乳党だからに違いない。 



 しかし、開始2曲目くらいで僕は気付いた。僕が先ほどから目で追っていまっているオレンジの子は青葉ひなりではない、と。 



 それは「ライオン衣装」のいおんちゃんだった。 



隣にいたヲタ友から、「もう一人のオレンジ」の子が小野寺偉音という名前であり、担当色が紫だと聞くと、色に不思議な縁を感じつつも、サイリウムを紫に持ち替えた。



 そこからいおんちゃんへとまっしぐら……とはいかない。



むしろ、そのときはまさかいおんちゃんを推すとは想像だにしていなかった。物販では、有言実行でゆっちゃんに並んだ。 



ゆっちゃんと懐かしい話をして、そのまま帰るつもりだった。 



 しかし、どうしてもいおんちゃんの存在が後ろ髪を引いた。特典券を配りすらしなければいおんちゃんにも会いに行けたのに……と後悔しても時すでに遅い。 



 僕はさらに特典券を買い増し、いおん列へと向かった。 



 距離が近い。それに初対面なのに「いおんのくぼんぬ!」。



こんなにグイグイくる子だなんて聞いていない。 



いおんちゃんはいわゆる「釣り師」で、僕は飛んで火に入る夏の虫だった。





 ☆なゆちゃん卒業から78日後〜小野寺偉音をブロックする〜 



 髙木ゆりあにとって、FES☆TIVEへの移籍は、間違いなくステップアップだった。 



 JAPANARIZMにおいて常に一番人気だった彼女は、自らのシンデレラストーリーに多くのヲタクを巻き込めると信じていたに違いない。 



 しかし、現実は、一度地下深くに沈んだヲタクが浮き上がることは難しかったのか、JAPANARIZM時代のヲタクはあまりついてこなかった(かといって、JAPANARIZMに残ったわけでもなかった)。



 想像するに、このことはゆっちゃんにとって少なからず悩みの種だったのだと思う。



 「JAPANARIZMにいたヲタクが来たら釣れ」それがゆっちゃんからいおんちゃん(ないしは他のFES☆TIVEメンバー)に下された指令だった。 



 そんな背景もあり、2回目に会った時には、すでにいおんちゃんは僕の顔と名前を覚えていたし、さらに距離が近かった。



 僕のいおんちゃんへの興味はどんどん増していき、子連れでラクーアに会いに行ったり、生誕ライブに当券で入ったりした。 



 当時の推しメンがそのことに異を唱えるのも、今考えると致し方ないことだったかもしれない。 



 「他の女の子RTしてるのすごく不快」「こっちゅん以外行ったらリスカするよ」このようなゾッとするメッセージがマルシェに書き込まれ、目が覚めた。 



 とはいえ、すでに僕は、いおんちゃんの画像ツイートを見るとRTボタンを押してしまうパブロフの犬だったので、大事な推しメンの心を落ち着かせる方法は一つしかなかった。



 小野寺偉音をブロックすることである。



 このことで、僕の人生からいおんちゃんの存在は排除された……はずだった。





 ☆なゆちゃん卒業から98日後〜小野寺偉音に土下座する〜 



 結論から言うと、いおんちゃんをブロックしてた期間はわずかだった。



ツイートを排除したところで、心の中にすでに棲みついてる子を排除することはできず、2週間程度で僕は音をあげた。 



 ゆえに3度目の新木場で会ったときには、僕の方は、いおんちゃんをブロックしていたことを忘れていた。 



 しかし、いおんちゃんの方は根に持っていた。



 「いおんは怒ってるよ。チェキの落書きも書きたくない」 



 他のヲタクとのリプのやりとりからブロックされてることに気付いたいおんちゃんは、ゆっちゃんに相談したらしい。



 これは後で知ったことなのだが、そのときのゆっちゃんの回答は「とりあえず土下座させとけ」だったそうだ。



 しかし、僕は、いおんちゃんに命じられる前に、自ら土下座をした。



 それを見て、まんざらでもない顔をしたいおんちゃんは、チェキに、「おかえり」と書いてくれた。





 ☆なゆちゃん卒業から148日後〜小野寺偉音に推し変する〜 



 この後、こっちゅんからいおんちゃんに流れかけて、こっちゅんの園児服コスプレに釣り戻されるようなこともあったが、FES☆TIVEツアーファイナルがあまりにも楽しく、これ以上こっちゅんを振り回すわけにもいかないと思い、こっちゅんにお別れを告げ、いおんちゃんに推し変することを決意した。




 なお、しばらくなゆちゃんの名前が出てこなかったが、なゆちゃんはなゆちゃんで配信を頑張っている。 



 はるはるにもこっちゃんにも多大な迷惑をかけ、なんと謝罪して良いのか分からないが、別に嫌いになったわけでもないし、今月末までが期限のチェキ券を双方2枚ずつくらい持ってるので、土下座しに行きたいと思っている。 



 いおんちゃん推しになって、いおんちゃんに初めて会いに行ったのが、大型野外フェスの「超NATSUZOME」だった。



 「クボンヌはいおんと話すの苦手だよね」



 「クボンヌはいおんと話すときIQ3だよね」と煽られるし、理由もなく何度も土下座を要求される。 



 それでも、いおんちゃんには毎日楽しませてもらっており、幸せな日々を過ごせている。 



 この148日あまりで一生分の推し変をしたと思うので、今後はいおんちゃんと平和に余生を過ごしたい。

ここここここここここここここここここここ

んんんんんんんんんんんんんんんんんんんん

ばばばばばばばばばばばばばばばばばばばば

んんんんんんんんんんんんんんんんんんんん

わわわわわわわわわわわわわわわわわわわわ

 

はっぴっぴの紫担当みんなの織姫なーたんこと天乃七夕(なゆちゃん)に,昨日,「反省ブログを書け」と命じられたので,久々にブログを投稿します笑笑笑笑笑笑笑笑笑笑笑笑笑笑笑笑笑笑笑笑笑笑笑笑笑笑笑笑笑笑笑笑笑笑笑笑笑笑笑笑笑笑笑笑笑笑笑笑笑笑笑笑笑笑笑笑笑笑笑笑笑笑笑笑笑笑笑笑笑笑笑笑笑笑笑笑笑笑笑笑笑笑笑笑笑笑笑

 

 

字数は1000字程度で構わないということですが,そんな短い文章では十分な反省の気持ちは示せないと思う一方,リクエストを超えてあまりに長文を書くのは迷惑だと思うので,3000字ちょうどとします。

 

 

僕が反省しなければならない点は,以下の2点だと考えています。

 

1 Twitterモラルの欠如

2 岸辺奈々に浮気をしている

 

もしかしたら他にも3「天川七夕」という似た名前のコンカフェ嬢にデレデレしている,4なゆちゃんに財布扱いされているという被害妄想に囚われている等の点も反省を求められているかもしれませんが,字数の都合上,今回は省略させていただきます。

 

 

1 Twitterモラルの欠如 について

 

なゆちゃんの主張によれば,僕は,あたかもなゆちゃんが性悪女であるかのように,Twitter上で印象操作をしてしまうことがあるそうです。

 

たとえば,湯河原でのライブで,なゆちゃんがフロアの小さな男の子に自分の担当色である紫色のサイリウムを手渡している様子を「紫サイを持たせて自分の推しに仕立て上げる」と表現してしまったり,野外撮影会の直前に日焼け止めを忘れたことに気付き,「どうしよう。日焼け止めがない」となゆちゃんがツイートしたことを,「ヲタクに日焼け止めを買ってくるようにねだる」と表現してしまったりすることが僕にはあります(余談ですが,湯河原でなゆちゃんが渡した紫のサイリウムは僕の所有物であり,野外撮影会で上記のなゆちゃんのツイートを見て,走って日焼け止めを買わさ……買いに行ったのも僕です)。

 

 

もちろん僕には悪気はありません。ただ,なゆちゃんがみんなから見つかって人気者になって欲しいという一心で,なゆちゃんの個性を必死にアピールしようとした結果,どうしても表現が大げさになってしまっただけです。

 

とはいえ,僕がなゆちゃんを推している究極の目的はなゆちゃんに幸せになってもらうことですので,なゆちゃんが嫌がることをあえてしたいとは思いません。

 

また,なゆちゃんの主張が正しいことは,

 

岸辺奈々「クボンヌのあだ名考えた。『クソリブ太郎』」

 

真宵月「はじめまして。クボンヌっていつも私にクソリプ送ってくる人だよね?」

 

といったテンシメシメンバーの証言からも明らかですし,去年,Twitterでの不用意な発言が引き金となり,僕が某アイドルさんにブロックされていることからも明らかです(詳しくは前々回の僕のブログをご参照ください)。

 

知っている方もいらっしゃるかもしれませんが,このTwitterモラルの欠如については,GW中の湯河原でのライブでなゆちゃんに徹底糾弾され,泣きながら謝罪させていただきました。「クボンヌは1000円しか払ってないのになゆちゃんと3分くらい(規定時間の3倍)話してて羨ましい」などと冷やかすファンの人もいましたが,冗談ではありません。地獄の3分間でした。

 

その翌日,なゆちゃんに説教をされたショックで自暴自棄になった僕は,「(僕がなゆちゃんの前に推してた子である)白咲月に戻る」と宣言し,「(なゆちゃんを推し始めた)夏以降の記憶がない」などと発言したり,僕がずっと固定ツイートとしている制服告白動画の,「でも,僕には月ちゃんがいるんだ」「あっそ。じゃあね。バイバイ」の部分だけを切り取った動画を作成して新しい固定ツイートにするなど,さらにTwitterモラルの欠如した行動をとり,なゆちゃんをさらに深く傷つけてしまいました。

 

このようなことをしてしまったことを深く深く反省します。

 

二度とこのようなことがないようにします。

 

陰キャなのでツイートの数を減らすことは難しいのですが,今後はなゆちゃんを性悪女としてでなく清純派として売り出すことを意識するようにし,再発防止に努めさせていただきます。

 

 

2 岸辺奈々に浮気をしている について

 

はっぴっぴの他のメンバーとすら基本的にチェキを撮らないほどのなゆちゃん単推しでありながら,去年の11月にお披露目となったテンシメシ2期生の岸辺奈々(ななちゃん)に対してあってはならない感情を抱いてしまいました。

 

その日がななちゃんの誕生日(1月4日)であったとはいえ,2019年最初に会いに行ったアイドルがななちゃんでした。この件については,直後の撮影会でなゆちゃんに謝罪し,赦しを得ました。

 

しかし,最近になって,新しく2つの事例が発生してしまいました。

 

① 「ダイエットに成功して39キロ以下になったらなゆちゃんから推し変するね」とななちゃんと約束してしまう

 

② たまごっちをプレゼントしてしまう

 

①は,ななちゃんのSRでの出来事でした。ダイエット頑張ってねという趣旨で深く考えずにコメントしたところ,「言ったな?」とななちゃんがスクショをし,約束として成立してしまいました。

 

推し変をゲーム感覚で扱うことは最悪の所業であり,なゆちゃんからの信頼が大きく損なわれることもやむをえないと思います。

 

そのことを前提に,1つだけ言わせてください。

 

約束をしたことを悔やんだ僕は,ななちゃんのダイエットが成功しないように,妨害しました。

 

会うたびにななちゃんにお菓子を差し入れました。

 

スタッフのたけだまきさんに止められ,ななちゃん本人からも拒絶されていましたが,無理やりスナック菓子を受け取らせました。

 

その結果かどうかは分かりませんが,現在ではななちゃんはすでにダイエットを諦めています。

 

 

②は,ななちゃんの働いているコンカフェで,「テンシメシメンバーみんな自分の担当色のたまごっち持ってるのに,私だけ持っていない」というななちゃんの話を聞いた僕が,酔った勢いでその場でアマゾンでポチってしまったものです。

 

プレゼントしたのがたまごっちということが実は大問題です。なぜなら,僕は去年のクリスマスになゆちゃんに同じくたまごっちをプレゼントしていたからです。

 

なゆちゃんが,「私にしたことと同じことを別の女にされるのは気分が悪い」と僕に苦情を言うのもごもっともだと思います。

 

ただ,これについても1つだけ言わせてください。

 

僕がななちゃんに買った緑のたまごっちは4000円くらいでしたが,なゆちゃんに買った白いたまごっちは6000円くらいでした。

 

2000円くらいなゆちゃんにプレゼントしたものの方が値段が高かったので,なゆちゃんとななちゃんとの間で扱いに差がついています。

 

これと同じ説明をしたところ,なゆちゃん本人も納得してくれて「じゃあいいや」と言ってくれました。

 

 

 

言い訳ばかりとなってしまいましたが,僕がななちゃんに入れ込むあまり,なゆちゃんに不快な思いをさせてしまったことを深く反省します。

 

 

再発防止策ですが,なゆちゃんは心が広いので,「私が一番でさえあればいい」と言ってくれます。しかし,今後はなゆちゃんのその言葉に甘えることなく,なゆちゃんだけをずっと見て,なゆちゃんだけと苦楽をともにし(文字数)

 

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