Dia 16 Boabilla del Camino

満月を迎え、私は仲間と別れて歩くことを決めた。

共にする楽しさもあるが、一人で進むことによって得られる出会いやセレンディピティが今の私には必要と考えて。

今朝は朝食を取るタイミングを逃し、満身創痍に空腹が重なり随分と体調を損なったところで、イタリア系の教会でビスケットをいただく。

その素朴な味わいの美味しかったこと。

同時に到着した友が様子を察してリンゴを差し出してくれた。

それがどんな味だったかを覚えていないのは、私はそれをただただ胸がいっぱいになりながら頬張っていた為である。