主に育児保育について発信します。発達を知ると育児が楽になります。専門は北欧との比較教育学。ジェンダー論、育児相談、親子関係なども勉強しています。少しでも育児が軽くなればと思って柏の葉から発信してます。
子どもが生まれたときに、「こんなにグニャグニャ〜?」って思いませんでしたか?動物は、生まれたら生きるためにすぐ立ってお乳をのみます。これを離巣性(リウソウセイ)と言います。ツバメなどは就巣性(しゅうそうせい)と言います。人間は誰かが助けてくれないと生きながらえることができません。ポルトマンはこれを動物的に早産の状態であるとして、「生理的早産」と言いました。(二次離巣性)生まれてすぐ歩いてくれたら腱鞘炎とかの悩みも無くなるんですけどね。
人間には達成しなければならない課題があるとエリクソンはいいました。(他にもありますが、代表的な例で、今日はエリクソンを紹介します)そして発達は一生涯続くと言いました。発達課題それぞれの時期に達成課題と心理社会的危機があり、8つに分かれています。しかし、達成ができないと、生きずらさを感じることになります。また、それが一生の課題になることがあります。(例えば、乳児期に信頼を獲得できないと、一生人に対する信頼ができないなどとなる。)それらは、他者との関わりによって出来上がります。では、紹介してみましょう。乳児期:基本的信頼 対 不信感自分の周りの世界を信用できるか。保護者との関係の中で人に対する基本的な信頼感を得ます。幼児期初期: 自律 対 恥、疑惑自分の行動を制御できる様になるか。自分の中で葛藤が生まれます。これがイヤイヤ期です。乳幼児期後期: 自発性 対 罪悪感自分の世界を探究できるか。自ら遊びこむことが重要です。学童期: 勤勉性 対 劣等感生きるために必要な能力を獲得できるか。勤勉性とは真面目に何かをやることで勉強だけのことではありません。青年期: 自我同一性 対 停滞自分が何者かを問います。自我同一性はアイデンティティとも言います。反抗期を経て自我が確立していきます。成人期:親密さ 対 孤独自分を他者のために活かすことができるか。代表的なものは結婚ですが、自分を取り巻く社会の中で居場所と捉えるといいかもしれません。中年期: 生殖性 対 停滞次の世代のために何ができるか。代表的なものは出産ですが、会社で部下を育てるなども生殖にあたります。老年期: 統合 対 絶望自分の人生に満足できているかを問います。満足できないと絶望となります。※エリクソン ライフサイクル論より
赤ちゃんってずっと上向いて泣いてますよね。でも1年で立つようになるなんて凄いですよね!動きの発達にはいつくかの規則性があります。頭尾法則:頭から足へ向かって発達します。 首がすわる→寝返り→一人座り→ハイハイ→立つ→歩く中枢末端法則:体の体幹(中心)から末端に向かって発達します。 胴体が動く→腕が動く→指が動く粗大運動から微細運動へ:グーパーグーパーや、ガラガラを持つような大雑把な動きからだんだんと手や指先を使って折り紙や箸をもてる様な微細な動きができるようになっていきます。なので、まだ微細運動ができない幼児に折り紙を上手に折るように言ってもできないんですね。ちなみに、赤ちゃんが、手段と目的の関係に気づき始め、見たものを掴むようになることを「目と手の協応」といいます。乳児が外界と「もの」とのかかわりが出てくることですね!
子どもが早く友達と遊んで欲しいって思ったことありませんか?これには子どもの成長段階によって遊び方の変化があります。これを知ると、「今うちの子はこういう時期だなぁ」とわかるようになります。パーテンという人が子ども遊び方について6つに分類しました。それらには出現する年齢があり、年齢が上がるに連れて高次になります。これは遊びが新たに置き換わるということではなく、高次な遊びもできるようになるということで、5歳で一人遊びをしているからといって発達が遅れているということではありません。1、傍観 2〜3歳他の子どもが遊んでいるのをみている。遊びには加わらない状態。2、一人遊び 2〜3歳他の子どもとは関わりはなく、一人で遊んでいる状態。3、平行遊び 3歳ごろ他の子どもと一緒にいて同じような遊びをしているが、やりとりがない状態。例:砂場で別々で遊んでいるなど4、連合遊び 4歳ごろ他の子どもと一緒に遊び、会話ややりとりがある。はっきりしたルールや分担がない。5、協同遊び 5歳ごろ目的のために一緒に遊ぶ。役割分担がある。例:ドッジボール
モンテッソーリ教育なんて言葉、聞くと思いますが、マリア・モンテッソーリさんは、イタリア初の医学博士で、障害児教育に携わり、後にローマのスラム街に子どもの家を開設しました。モンテッソーリはある年齢になると決まってやりたがる行動があることを発見しその時期を動物学から「敏感期」と呼びました。(動物学者のローレンツがインプリンティング実験で臨界期、敏感期を提唱しました)その行動が特別に過敏になって夢中にやり続けたりする短い期間で、「歩行の敏感期」「言葉の敏感期」などがあります。1〜3歳は「秩序の敏感期」と呼ばれ、「それはママのだから使っちゃダメ」「そこの場所じゃない」「そっちいっちゃダメ」など場所、順序、物、に頑なにこだわる時期があります。これは、わがままでも自閉傾向(こちらについてはまた後日)でもなく、子どもの中で自分を取り巻く「関係」を探っているのです。なので、いつも通りじゃないと怒ったり、決めた通りの道じゃないと癇癪を起こしたりします。3歳ごろまでが「秩序の敏感期」3〜6歳は「感覚の敏感期」に入ります。3歳までの印象を洗練する時期と言われています。
公園からなかなか帰れない。やめてと言ってもやめてくれないと悩んだり困ったことはありませんか?2歳ごろ「ボールを押してへこませてごらん」というと凹ませることができる。でも、、、ボールを押している途中で、「もうやめて」と指示しても止めることができないのです。なぜなら、、行動していない時は、言葉の意味を理解して行動を調整することができるが、一旦行動を始めてから言葉を聞いても、行動中は言葉の意味を理解することができないから。3歳ごろには、誰かが言った言葉を自分で同じように言い、その自分の発した言葉で行動できるようになる。それを自分の言葉による行動の調整と言います。5、6歳になると言い直さなくてもできるようになると言われています。それは言語の発達によります。1歳半〜2歳ごろ→命名期「これなに?」2つの単語を組み合わせた2語文の出現します。その後、急激に語彙が増える。これを語彙爆発(ごいばくはつ)といいます。突然めちゃくちゃ喋り出します。2歳ごろには300語、3歳ごろには1000語の単語のストックができ、3つ以上の単語を組み合わせた多語文が使えるようになります。300語くらいのストックができると話がずいぶんできる様になってきます。では具体的にどうしたらいいのか。。1、大前提子どもの気持ちを代弁する→「そろそろ帰ろうね。公園楽しかったね。今日も楽しかったね。(ぐずり出したら)まだ遊びたいし帰りたくないよね。ママもわかるな〜。」2−1、帰ったら楽しいことがあると伝える2−2、帰り道のちょっと先に何かあると誘ってみて歩行を促す。「バス見れるかな」「ワンワンいるかな」「お花見つかるかな」「一緒に走ってみよう」など2−3、お別れの儀式を取り入れる「滑り台さんさようなら!はいタッチ!」などでも、、1歳半〜2歳半くらいなどはそうもいきません。育児書やネット、今上で書いている様なことも「それがききゃー毎日毎回困らんわ。」って思ってしまいます。しかもギャーギャーなってしまうと、「完全にアウトオブコントロールだわ〜」ってなりますよね。10回に1回くらい効いたらいいかなと自分の経験からも思ってます。語彙がまだ少ないですし、上記で紹介したように、何かやってる途中で声かけしても通じないことが多々あるのです。ベビーカーに乗せる、お母さんが怒っていることを伝える。というのもありだと思います。なんで怒っているのか、大人がしゃがんで目線を合わせて低いトーンでゆっくり話し伝えると、保育園ではうまくいったりします。というのも試してみてください。「あー今はこういうときね」とわかるようになるので、またご紹介します!皆さん明日も我が子の笑顔と共に楽しく過ごしましょう❤️以下は知識として。。。一次的ことば:特定との相手との対話。二次的ことば:不特定多数の相手に対して一方的に話しかけることば。幼児には独り言が多く見られる。これを自己中心語という(ピアジェ) ↓子どもが社会性を獲得するに従って独り言が消滅する。外言:他人に向けて情報を伝えるための言葉内言:思考を行うための言葉独り言は外言から内言への移行途中である。(ヴィゴツキー)要するにだんだん心の中で考えて思考できる様になるってことですね!
ちょっと大きな話になりますが、認知能力とか非認知能力って聞かれる様になりました。認知能力は、学校で習う数字や漢字など数値化できる学力のこと。非認知能力は、粘り強さ、自尊感情、など学力ではかれない力のことです。では、本当の教育ってどこから来るんでしょう!?「生活が陶冶する。」ペスタロッチ(スイスの教育学者)の言葉です。生活が人間を形成するという考え方です。料理を作ったり、花に水をやって観察したり、人の気持ちを思いやったり、買い物をしたり。日常生活を行うことが教育になっています。私の好きな言葉です。そして、どんな人も同じ人間であり、平等であり、大切にされなければならないと説きました。#ペスタロッチ #生活が陶冶
ブログを始めました。発達を知ると育児への理解が深まります。あ、今これの時期だな、とか。みなさまの育児が少しでも楽になります様にのんびりですが発信したいと思います。