こんにちは!
うずめカフェ・巡禮記の松本育子です。
今日は本の紹介を。
養老孟司 山極寿一
毎日新聞出版
面白くて
一気に読んだ本🍀でした!
生き物を通した世界観から語られる
人の暮らしや心の形成など
新たな気づきがたくさんあり、
面白い視点に惹き込まれました。
虫やゴリラ という特定の生き物との
関わりから
【人を観る】語り口の対談。
そういうのはありそうでなくて、
いろんな切り口がぽんぽん飛び交って、
とても面白かったです。
たとえば、
養老孟司さんが、ゾウムシの研究をしていて
「オスとメスの形が全然違う種類のがいる」
その視点から深掘りされていく展開。
それが科学では、
いろんな効果効能的な結果論というか、
論理的な有意義なものと
結びつけようとするんだけど、
「ここまでオスメスが違う形になってしまうことに
意味なんかない、意味をつけようがない!」
ってハッキリ語られるくだりがあって、
"それもなるほど"と納得しました。
なんでも意味づけすればいいという
ものではない。
意味がわからない、意味がないと感じる、
データや既成の言葉になっていないもの、
それがまさにこの瞬間に社会から
スルーされてこぼれ落ちていくものにこそ、
【大切な「生きる」を表すものがたくさんある】と。
そこにすごく共感しました。
大学生のころからの
山極寿一さんのファン、というだけで
手にした本だけど、おもしろかった〜💖
自分メモとして、以下一部抜粋します^ - ^
みなさんも、ちょっと変わった視点からの
世界観を楽しんでみてくださいね!
「虫とゴリラ」より
山極「なんていうかな(笑)、心地よいものばかり求めていったら、ダメになると思います。
ムカッとしたり、嫌悪感をもよおしたり、そういうのがいろいろ混じっていてこそ、人間同士のやり取りなのでね。それをAIが分析したら、心地いいものばかりつくる可能性がありますよね。
ある程度、嫌悪感も混ぜたとしても、その後の対応というのも、うまくまとめてしまうような形として処理するでしょう。
データどおりにふるまえばいい。自分は決して傷つかない。だから、緊張感も覚えない。ぜったい最後にはうまくいくはずだっていう、その考えでつき合ってしまう。
それは普通、生物界ではあり得ないですよね。何が起こるかわからないっていうのが生き物なわけでね。」
そう思うこと自体、ひょっとしたら間違いかもしれない。意味なんてないわけです。」
「人間の欲求には、「人と同じになりたい」っていう欲求と、「人と違っていたい」っていう、両方があるんですよね。
だから、人間の基本的な暮らしの条件に衣食住があって、その衣食住のなかでどこまでその二つの相反する欲求を満たしてゆくかということ。
それがまさに生活のデザインだと思うんですよね。」
「ベーシック・インカムっていう形での経済的なベースラインは一緒、だけど、それを使ってどういうふうな暮らしをデザインするかというのは、個々、個々人である、別々でいい。
ただか、個人個人が独立して生きるといったって、一人じゃ生きられないわけだから、シェアとか、協働とか、いろんなことが必要になる。そこで知恵を使うっていう事だと思うんですね。」
「未来社会っていうのは情報が共有できるわけです。流通というのも、自動化すると思いますよ。
自動運転もあるし、空中も使えるし、コストもかからない。だけど、「幸福をつくるには手間暇はかけたほうがいい」という時代ですよね。」
山極さんの抜粋ばっかりですが^ - ^
相手が養老孟司さんだから出てきた
対談ですね!
養老孟司さんのYouTubeや本も
わたしはとても好きです。
そのおすすめもまた、改めて^ ^
「虫とゴリラ」
興味深く楽しく、
そして考えさせられる本でした!
松本育子