ねえ…ユナ。
 僕たちのこと公表しない?
 もう隠す必要もないでしょ
 

 え?
 ちょっと待って…。
 心の準備がまだ出来てない。
 
 
 僕たちが想い合うのに
 準備が必要なの?
 ユナは僕のこと
 好きじゃないの?
 
 
 テヒョンのことは好きだよ
 でも
 まわりのことも…
 
 
 まわりのことって
 そっちが大事ってこと?
 僕より大事なの?
 二人が想い合うだけじゃ
 ダメなの?
 
 
 そんなこと言ってない
 でも…
 
 
 
 二人で乗り越えようって
 そうゆうことじゃないの?
 二人が幸せになったら
 まわりも喜んでくれるよ
 
 ユナは僕が
 一番じゃないんだね
 僕のことより
 周りにどう思われるかが
 大事ってことなんだね。
 
 わかった。
 ユナの好きなように
 すればいい。もういいや。
 

 テヒョンは
 投げやりな言葉を放ち
 行ってしまった。
 
 
 テヒョンの
 大きな声にびっくりした
 グクが駆けつけてくる。
 
 
 ユナ
 なんかあった?
 ヒョンの怒鳴り声
 きこえたけど。
 普通じゃなかった。
 どしたの?
 
 
 ジミンも心配そうに
 様子を見に来た。
 
 
 ユナさん大丈夫?
 テヒョンが
 随分イライラしてる
 みたいだけど。
 様子見てくるから。
 
 
 わたしはただ
 何も言い返すこともできず
 自分の心が
 バラバラになりそうだった。
 
 


 グクが優しく
 背中をさすってくれる。
 
 ジミンの優しい声に救われる。
 
 それも手放すことが
 できない自分に苛立った。
 
 
 ちょっと外に出てくるね。
 
 
 グクが
 
 一緒に行くよ。
 
 と言う。
 
 
 一人になりたい
 ほっといて。
 
 
 そう突き放し
 逃げるように外に出た。
 
 
 行く宛もなく
 ただ足の向くままに
 歩いた。