待機行動違反なブログ -12ページ目

高知競馬再生案3-4軍競馬

 次に厩務員、調教師に関して考える。

 当然ながら調教師、厩務員はある意味駄馬をどううまく酷使させるかが求められる。爆弾持ちなのは承知で、どうその爆弾を破裂させないか?で神経を使うはずだ。

 この技術を学ぶ場として例えば今那須にある地方競馬教養センターを高知競馬場内に移転させたらどうだろう。基本的に競走馬を用いるのだから退役馬よりも実践的な練習が出来る。NARのコスト削減にもつながるし、高知競馬にも厩務員の削減につながる。なにより、ここを巣立つと言うことで高知との縁を築くことが出来る。縁ほど強い絆はない。

 さらに、一般人に対する乗馬スクールも積極的に行う。退役馬=馬肉のイメージを出来る限りなくしたいので、高知で引退した馬は高知で余生を送れる仕組みを作るのが良い。

 問題は那須をどうするか?だが、欲しいと思う人間に貸すと言うことで何とかなるでしょう。


 騎手、調教師、厩務員に関してはここで一つ切る。次はどう売るか。まずは高知競馬・本場から。

高知競馬再生案2-4軍競馬

(続き)
 こんな安いところに来る騎手なんていないと思うかもしれません。しかし、南関のように競争が激しい地区で騎乗機会のない騎手が何人か高知へ来ているのも事実です。
 もし、JRAで干されている騎手、例えば西原騎手とか増沢騎手あたりが来るとなれば面白い。何せ、JRAでは両者とも2004年から勝っていない。駄目押しに
デビューして5年以上かつ、直近5年間で勝利数(JRA、地方合算)が
1)100以下の騎手:1kg減
2)50以下の騎手:2kg減
というルールを作り、餌をまく。さらに、
・JRAから来た騎手には特別騎乗手当として1回2,000円を支払う。また、1日6回以上の騎乗機会を与える。
・女性騎手にも特別騎乗手当として1回1,000円を支払う。また、1日6回以上の騎乗機会を与える。JRA所属騎手にはJRA騎手としての2,000円も含めて3,000円支払う。
と餌をまく。露骨だが、高知競馬は人が主役の競馬になっていくしか仕方がない。必然的に欲しいのは知名度はあるが乗れていない騎手。西原騎手とか増沢騎手は最高の素材だ。
 次に、高知競馬で何回か「南関での騎乗権」をかけたレースを行う。具体的には
・1着になった騎手は2日間南関で騎乗出来る。しかも2日間で10回以上の騎乗機会が与えられる。
・出走馬は実力面で差がないようにし、騎手の腕が直接反映されるレースにする。
・1回騎乗権を得た騎手は同様のレースに騎乗できない
 他地区だと上位騎手はJRA認定馬を1頭どこかのレースに連れて行き、ついでに騎乗する機会がある。しかし高知だとなかなかそういう機会を作れない。そこで南関と協力して「騎乗する権利」をかけたレースを年に何回か行う。

 騎手に関して最後に、何とか赤岡騎手を南関あたりに移籍させられないか?が本心。もう高知ではある意味邪魔な存在。もっと稼げる競馬場に行って、もっと稼いでもらいたい。
 次に移籍のターゲットになるのは別府騎手。武者修行と言うことで他地区、例えば兵庫か金沢あたりでがんばってもらえたらと思う。何故兵庫か金沢か?女性騎手に対する悪い思いこみが少ないはずだから。特に金沢は昨年LJSやった。とりあえずは期間限定で騎乗するというのはどうだろう。

とりあえずここで騎手の話は終わり。次に厩務員、調教師に関して考える。

高知競馬再生案1-4軍競馬

 高知競馬の賞金の低さは多くの人がご存じかと思います。改めて書くと

出走手当:27,000円

調教管理手当:3,600円

引き馬手当:2,800円

騎乗手当:4,000円

調教師賞、厩務員賞、騎手賞:各1,000円(1着)、300円(2着)

最下級条件:1着賞金90,000円、総賞金137,000円

です。しかも売上に応じて減額の余地を与えています。(出典:高知競馬HP)

つまり、満額計算、10頭立てと仮定した場合に施行者が支払うべき額は

(27,000+3,600+2,800+4,000)×10+(1,000+300)×3+137,000=37,400×10+140,900=514,900円

となります。

 この賞金の低さではやはり他地区以上にきつい連闘をさせざるを得ないのが現状です。例えば、正月開催での中2日は普通のことですし、月4走、年40走以上もまま見受けられます。競輪G1開催時に高知競馬が開催しないのは売上面とともに極度の連闘を避けるのが目的と推察されます。

 次に、地方競馬に関する知識が少しでもあれば「そう言えば、妙に高知からダートグレード参戦する馬、多いよね」と感じているはずです。例えば、3月11日(水)に船橋で行われたダイオライト記念(Jpn2)の場合

南関:6頭

名古屋:1頭

高知:3頭

JRA:4頭

 地元・南関勢が多いのは当然として、高知が3頭というのは多く感じるのは自然だと思います。しかも5着までに入れていないことからしても出走手当目当てに出ていることは自明と考察できます。それくらい賞金・手当が安いのが今の高知の現状です。

 しかも、高知は馬産地ではありません。道営が馬産地競馬として2歳戦に特化して何とかしようとしていますが、高知はそういう訳にはいきません。高知の場合2歳戦の賞金も1着9万円で最下級条件の一般戦と同じです。


 では、馬の面で絶対に不利な高知競馬がどう生きていけばいいのか。私は積極的に「4軍競馬」として上に上がれる騎手、厩務員、調教師を育てる場にしていくのが一番じゃないかと思います。

 具体的に言うと、騎手に関しては

1) 他地区orJRAで下位1/3の騎手かつ本人が希望すれば高知で騎乗できるようにする。期間は3ヶ月~1年。

2) 1)で高知に来た場合、騎乗停止等がない限り1開催日4回以上の出走機会を与える。

3) 高知で育った騎手で他地区orJRAに移籍した場合、移籍先は高知競馬に移籍金を支払う。(1)で戻る場合を除く)

 ざっくりこんな感じでどうでしょうか。

 1)に関しては騎乗機会に恵まれない騎手に対して2)の「1開催日4回以上の騎乗機会」という餌を使って呼び寄せます。

 で、優秀な騎手が他地区やJRAに移籍したら移籍金を貰えないか?というのが第2のキーポイント。サッカーや野球で優秀な選手が他チームに移籍したらなにがしら移籍金や補償(金銭補償、人的補償)が貰えます。競馬でもそういう制度が出来ないかと思うのです。

 長くなったのでここで一度切ります。

黒船賞と競輪F2

 高知県には現在次の競技場、場外があります。

競馬:高知競馬、パルス(P)高知、パルス宿毛

競輪:高知競輪、サテライト(ST)南国、サテライト安田

競艇:ボートピア(BP)土佐

 昔、場外発売が盛んでなかった頃は高知競輪と高知競馬が交互に売る形態を取っていました。しかし高知競馬に余裕がなくなったこと、競輪が記念・特別競輪にシフトしていくにつれて競馬と競輪がバッティングするように変化していきました。

 しかしながら、高知競馬も競輪との競合をある程度意識し、競輪G1開催時には競馬開催を控えるようなことを行っていました。

 にもかかわらず、3月20日、黒船賞の日になんと高知競輪はF2という一番格の低い競輪を開催するのです!しかも、高知競輪、ST南国、ST安田は同日に行われるいわき平記念競輪(G3)初日の発売を一切しないのです。

駄目押しに21-22日に高知競輪内の陸上競技場で陸上競技大会が開かれます。

 高知競輪は500mトラックで競輪トラック内に第2種公認の陸上競技場を併設しています。よく高知競輪が丸っこいと言われるのは陸上競技場を併設する関係上直線が短くなる為です。

 第2種公認を取っている段階でここである程度大きな大会を開く魂胆があるのは想像付くところだと思います。ましてや3連休。高知市はここで21-22の土日に陸上競技大会を開くことにしました。これにより高知競輪で競輪の発売が出来なくなりますがST南国で補完できる体制を取っている為部分的には問題なしと決着を付けたはずです。

 で、一番の問題はここから。普通だったら大会の前日、ましてや祝日に陸上選手が練習できないように競輪をやるなんてことを所有者=競輪施行者である高知市が仕込むでしょうか。しかもこの日は高知競馬にとって一番大事な黒船賞の日です。高知市としても競馬施行者の一員として地元のお客さんを何としてでも高知競馬に引き込ませる必要があるはずです。

 さらにじっくり競輪側の日程をみていくと、こんな不自然な日程も見つかります。

3月25-27日(水木金):高松F1

3月27-29日(金土日):観音寺F2

27日が高松と観音寺で重複しています。この観音寺F2と今回の高知F2を入れ替える手はなかったのでしょうか。


 この話、高知競馬は何ら悪くありません。ダートグレードの日程、全国発売を考えると黒船賞は20日以外適当な日はありません。しかし、高知競輪がわざわざ20日にF2開催を置いたせいで客が分散したり自前売上が減るという現象が起きるのです。しかも、ただ高知競馬が被害を受けるだけでなく、設営面で面倒な陸上の選手・関係者、本来なら記念競輪を売ってくれる筈なのに売ってくれないいわき市まで迷惑をかけます。


 次に、もう少し高知競馬に関してコストダウンの方策などを検討してみますが、これは翌日にします。

高知競馬の苦境について

 最初に公営競技の経営について書こうかなと思ったとき、まず書きたいと思ったのは高知競馬の話です。

 まず、現在の売上がどうなっているか、ある日の売上をみて検討してみましょう。なお、出典は高知競馬HPです。

2009年2月8日(日) 第17回第6日

総売上:41,962,600円

問題はこの中身です。

高知競馬・同系列場外:31,914,200円(76.1%)

各種電話・ネット投票:7,279,400円(17.4%)

高崎場外:831,300円(2.0%)

福山・同系列場外:1,937,700円(1Rのみ発売、4.6%)

 つまり高知競馬は自前で3,200万しか売れないのです。しかも他の補助がたった1,000万。これではやはり経営がきついのも理解できます。

 次に、「競輪や競艇でもっと酷い売上のときがあるではないか」と突っ込みを入れる人がいると思います。

しかし競輪も競艇も広域場外レース(記念競輪、競艇・周年)で売上をごそっと全国からかき集めている為

案外田舎の競輪場、競艇場でも酷い経営にはなっていません。その例として昨年の函館記念競輪のデータを出してみましょう。なお、出典は函館競輪HPです。

4日間(日~水)で
函館・同系列場外(松風町、札幌):158,528,200円
その他場外:7,197,497,000円
電話・ネット投票:984,399,700円
合計:8,340,424,900円

 記念競輪です。一番売れるべきレースです。しかし自前の売上は4日でたった15,800万円。でも、トータルでは83億の売上となっているのです。

 昨年の高知競馬の売上(1~12月)は約38億6300万円。(地全協HPより)もちろんこの数字には場外や電投の売上も含みます。対してこの83億4000万円は高知競馬の売上の2年分以上。それをたった4日間全国からかき集めて叩き出したのです。ちなみに、高知記念競輪の売上は4日間で90億3567万3100円。(競輪HPより)

 しかし地方競馬でこんなに売れるレースはありません。あのハルウラフィーバーですら1日で8億6900万円。

記念競輪4日間の売上と比べると1割そこらにしかなりません。

 で、この函館記念競輪のデータを見ていると、何故か初日の日曜日、高知競輪で売っていないことがわかります。そして、黒船賞の行われる20日の回りのカレンダーをみると、目を疑うような日程表になっているのです!

(続く)