(幼少期)
僕はお父さんが苦手だ。
毎日服はドロドロ、爪も土だらけ。
家に帰ってくるといつも疲れた顔をしてる。
遊んでほしいけど、お酒を飲んで野球ばかり見ている。
次の日も朝起きればもう家にはいない。
お休みも少ないから遊びにも行けない。
気づいたら顔を合わせて話すことも苦手になった。
何を話していいかわからなくなった。
そんなお父さんの背中を見て、
大人になったらキレイなスーツを着てカッコよく働くんだ!…そう思った。
何もわからずに。
(それから約20年後)
大人になって、結婚して子供が生まると、気付けば自分の時間もなく、慌ただしい毎日になっていた。
仕事も自分のやりたい事ではなく、理不尽な事に耐える毎日。
自分のために働くという考えから、家族のために働くという考えに変わっていた。
帰れば子供の屈託のない笑顔に癒されるが、構ってあげられる余裕がない。
精一杯残りの力を振り絞って、少し構うが長続きせずに私がダウン。
子供はガッカリした表情だ。
ごめんね…。
朝も子供の寝顔を脇目に職場へ急ぐ。
ふと、自分の幼少期を思い出すと、親父の疲れた表情、寝転んでばかりの姿、いつもいない親父…
今の俺と同じだ。
家族を守るため、毎日必死に自分を押し殺して働いてくれてたんだ。
今になって、親父の気持ちがよくわかる気がする。
俺を守ってくれてありがとう。。
今度は俺の番だ!
今度は俺が自分の家族を守る。
家族を守るにはどうしたらいいんだ…?
そうだ、
家族を守れる家を買おう。
