八戸海岸石 | 水石 一刻亮のちょっとしたコダワリ

水石 一刻亮のちょっとしたコダワリ

水石の深淵なる美を見つめて

抽象石を飾ってみました。

この様な石には具象の花鳥画や山水画は似合わないと思いまして

墨蹟の良い掛軸が無いかと探しておりました。

 

書院造りの一間床には小さく感じる茶掛けですが、

石を引き立たせるにはこのぐらいで良いのかも知れません。

 

 

 

『五眼』

 

『後藤瑞巌』

 

主石は八戸海岸石です。

3石とも出処は同じで、地元の愛好家が大事に持っていた石だそうです。

なかでも真ん中の大きな石は珍しいそうです。

 

台座は父、一刻爺の作

我家に来て25年ほど経っていると思います。

 

一つ残念なことは

艶を出させるために目の細かいサンドペーパーを当てられている事です。

昭和中期の水石一大ブームの頃は、何でもかんでも石を磨いてしまったようです。

しっかりした指導者が居ないからこうなるのですねぇ・・・

 

美石ならともかく、サンドペーパーだけは絶対使っては駄目ですよ、

元に戻りません。

 

幸い一皮剥いてしまう様なバカなことはしていないので、

もとの海ズレの肌が残っています。

 

この赤茶色の模様が特徴らしいですね。

 

 

全く季節を感じられない飾りになってしまったので、

違い棚に千両の実を飾ってみました。

 

観音様は『天竜川石』です。

父の自採石にして自作台座、35年程前に拾った石ですかね、

台座も極初期の作品です。

 

中庭に植えられた千両の実はヒヨドリに食べられない様にネットを掛けてあります。

おかげさまで今年は真っ赤な実が沢山とまっています。

 

お正月の飾りに使ったらネットを外してヒヨドリにも御裾分けしてあげましょうか・・・