今日の朝日新聞の朝刊に載せてもらいました、明日と22日本番の『この命 果つるとも』の記事を掲載させて頂きます^ ^
在日韓国人3世鄭さん、特攻死の学徒を描く。
特攻隊員として出撃し戦死した学徒を描いた演劇『この命 果つるとも』が都内2箇所で上演される。在日韓国人3世が脚本を書き、学徒と同世代の20代の日本人俳優が演じる。
在日韓国人・朝鮮人へのヘイトスピーチが続く中、国家や民族にとらわれぬ家族愛に焦点を当て、争いの無意味さを伝えたいとの思いが込められている。
10日、渋谷区稽古場。
「明日は自由主義者がひとり、この世から去って行きます」。慶応大学在学中に出陣し、特攻死した上原良司のセリフを、俳優の高橋立さん(27)が悲壮な口ぶりで語った。
「全体主義に向かう国に目を覚まして欲しいという思いを込めて」。脚本家の鄭光誠(ちょんがんそん)(32)が高橋さんに呼びかけた。
上原は遺書に「全体主義の国家は(中略)必ずや最後には敗れる事は明白な事実です」と書き残した。約1時間のこの劇は、上原や同じく特攻死した林市造の体験を、手記や遺族の証言を元に構成した。死を目の前にした2人が最後まで家族を思い、生の意味を探そうとした姿を描く。
鄭さんが執筆に取り組み始めたのは2012年12月。戦争体験者の知人に請われてのことだったが、戦没学徒を描くことに怖さもあった。在日韓国・朝鮮人に向けて「殺せ」などと叫ぶヘイトスピーチが繰り広げられていた。歴史観がつきまとう繊細なテーマなだけに避けたいという気持ちもあった。
10冊以上の手記や本を読み、「歴史の渦に巻き込まれたという意味で在日も学徒も似た存在」と思った。
この春、上原の末妹に会った。兄との思い出を昨日のことのように話し、「兄を取り上げてもらえることがうれしい」と言われた。
鄭さんは「時が流れても国が違っても家族を愛する気持ちは同じ。いがみ合うのではなく仲良くすることを目指した舞台を作りたい」と話す。
公演は20日午後2時と午後6時から江戸東京博物館、22日午後1時から武蔵野公会堂で。
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