よく見ると彼女の洋服は濡れてしまっていた。

「俺のせいだな…服…悪かった…」

「いえ大丈夫です…着替えればいい事ですから…

それでは…失礼します」

 

淡々とした事務的な受け答えの後、

彼女は振り返り、何事もなかったかのようにホテルに戻ろうとする。

 

「おい…、ちょっと待て」

 

「…はい?

「それだけか?

「えぇ…と…」

 

俺は苛立ちと焦りで、強引に彼女の手をとり、

人気の少ない場所へ誘導し、改めてじっと見つめた。

 

「もう一度言う。

俺、円城伊織は、お前を、愛してる。」

 

 

彼女の瞳はこれでもかと言う位見開かれ、

目はあっという間に潤み、

頬には一筋の綺麗な道ができた。

そして、俺の大好きな愛おしい表情になった。

 

たまらず彼女を再度腕に閉じ込めた。

 

「愛してる…もうお前を…絶対離さない…」

俺は彼女の首筋に顔を埋め、素直なままの気持ちを伝えた。

 

「…はい…」

 

(あれ…)

 

自分の頬につうっと温かいものが流れた。

(あぁ…)

 

「ありがとう…愛してる…」

 

(今なら素直に言える)

 

「私も…伊織さんを…愛してます…」

 

俺の好きな彼女の笑顔が目の前にある。

 

あぁ…

たった一言でこんなに嬉しくなるもんなんだ…

彼女はこれを欲していたんだ…

 

彼女に出逢えてよかった。

 

こんな感情を教えてくれた彼女。

 

これからも彼女と人生を歩んでいきたい。

 

俺は彼女の笑顔を見ながら

ポケットに入った小さな未来に手をかける。

 

 

 

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最後までご覧頂きましてありがとうございますm(_ _)m

 

文字数の関係上、3ページ(?)になってしまいました。

 

今回のネタ元としては、とある歌詞を元にして書いてみました。