生きる意味

生きる意味

これは私が幼い時の記憶と
現在の幸せな家庭を築き、
両親の元へ孫の顔を見せれる仲になり、
心の底から帰りたくなる家になるまでの
ストーリー。

「生きる意味」

 

これは私が幼い時の記憶と

現在の幸せな家庭を築き、

両親の元へ孫の顔を見せれる仲になり、

心の底から帰りたくなる家になるまでの

ストーリー。

 

 

「第一章 最初の記憶」

 

まだ幼稚園に上がる前の

私は姉と同じ部屋だった。

 

鶏の玩具で木のボールをコトンと

いつものように遊んでいた。

 

そんな時、隣の部屋から何か

「ゴトン」という音が聞こえた。

 

最初は父が何か落としたのかな?と

思った。

 

やがて、ふすまに向けてグラスを

強く投げつける音がした。

 

「これはただ事では無い!」

幼いながらも感じた。

 

恐怖で遊んでいた手が止まる。

 

何度も怒鳴り声と

投げつける音が響いた。

 

姉が私の遊んでいた玩具を

とっさにベッドの下に隠した。

 

その後の事は

母が様子を見に来て

父と何か話している。

 

内容なんて覚えてない。

 

父親が私達に

「驚かしてごめんな。

ちょっとお父さん、

お酒に酔ってたみたいだ。」

と言った。

 

これが最初の記憶。

 

父親がどれだけの苦しみを

抱えていたか当時の私は、

分からなかった…。

 

同時に

何気ない日常がこの日を堺に

当たり前のように壊れていくなんて

当時の私は考えられなかった。