こんばんは！ひのははです。

全豪オープンで大坂なおみ選手が優勝したことで、次はクレー対策が重要といわれています。

人間は自分の知っている範囲内で、ついつい物事を考えてしまいます。

文脈からしてパウル・クレーでないことは確かですが、表面を赤土などで覆ったテニスコートのことをいうのだとは思いませんでした。

クレーパックなどで使う、泥という意味の方なんですね。

さて、クレー作品は、日曜美術館のアートシーンでも「フィリップス・コレクション展」を紹介する中で《養樹園》

が選ばれていたので印象に残っています。

クレーは音楽一家に育ち、自身もプロ級のヴァイオリン演奏の腕を持ちながら絵画の道を選んだスイスの画家です。

線を散歩するように描いたとも評され、画面から楽しい感じがします。

でも、ナチスから退廃芸術の烙印を押され、病に侵されて画家としては短い６０年の生涯でした。

ムンクからも「クレーは文句なしに超一流の芸術家だ」と絶賛されていたのに、残念ですね。

精神を病んだムンクが、実は８０歳まで生きたのに・・・。

クレーの《ニーゼン山》を扱ったびじゅチューン

もクレー作品の楽しいイメージを強めています。

美術鑑賞の定番となっている『巨匠に教わる　絵画の見かた』では、「クレーの絵について説明はいらない。絵は見る芸術だから言葉に翻訳しなくてもいいし、できなかったりもする」といった内容の鑑賞アドバイスをしてます。

いつも絵を見て言葉に翻訳することに心を砕いていましたが、色彩と線を素直に楽しめばよいのだと楽な気持ちになりました。

色彩と線で詩を描いたクレー