矯正治療は自費ですから、費用の問題で断念される方も少なくありません。
しかし歯は替えの利かない一生ものであることや、
さらに歯並びを治すことが虫歯や歯周病といった口腔内トラブル発生のリスク低減や予防につながることを考えれば、
矯正にお金をかけるということは決して高すぎるといったことはないと考えます。
最近ではマウスピースを用いた比較的安価な矯正方法も登場し、「これで矯正したい」と来院される患者様も増えました。
手の届きやすい価格帯の矯正方法がでてくることは、
歯に興味をもってもらうきっかけとしては良いことだと思います。
しかし、個々の状況に応じて最適な治療法は異なり、それを患者様ご自身で判断することは難しいと考えます。
実際、安価なマウスピース矯正の中には、咬み合わせを無視したものなどが出回っています。
それゆえ、私たち歯科医師には患者さんの希望を伺いながらも、
単に審美性を良くすればいいという考えに陥らずに、
咬み合わせなどの機能面も考慮した上での提案を行っていく、
そういった姿勢が求められていると感じています。
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