こんにちは。 「スウェデッシュマッサージiki」のオーナーセラピスト、秋山妙子です。

スウェディッシュマッサージikiは、東京は青山一丁目
①筋肉をしっかりほぐす 「スウェデッシュマッサージ」
②深い悲しみに特化した 「グリーフマッサージ(光の雨)」
③かたく、重くなったお腹をふっくらと明るく導く 「腸もみ」
 
の施術をメインにしている小さなサロンです。
 


自然食志向だけど肉も食べる友達が、ある牧場のことを教えてくれた。

その牧場は肉牛を育てているのだけど、牛たちはに緑の中をのびのびと生活している。子牛のころから知り合いや友達の名前「たえこ」「いちろう」をつけて、親しみ深く、人間の子供も一緒に楽しく遊んだり、餌をやったり、寝そべったり、愛情深く丁寧に育てる。その写真がSNSにアップされている。楽園のようだ。

その「たえこ」はある年齢になると屠られる場所につれていかれて、「たえこ」というラベルを貼られた肉になって戻ってくる。

すごくいいんだよ、お肉も美味しいんだよ、と友達は教えてくれた。
「へえー」とうなづきながら、へんな気持ちがした。それが何なのかはわからなかった。

この話を別の友達に話したら、彼女は同じように名前をつけて鶏を育て、よく懐いたそのピー太郎(仮名)が目の前で苦しまないように絞められて息絶えるところを見て、羽をむしって桜色のきれいな肉になるのを見て、その肉が並ぶ鍋を食べたそうだ。

可愛がっていたものが自分の血肉になるのを感じて、命の循環っていうか、本当に命をいただくって感じがしたよ。

わたしは、それはわかる気がした。そこで牛バージョンの何がひっかるかというと、屠るところを見ないからではないか、と思った。

いつぞや、牛の病気が流行って、肉牛が大量に回収されて殺されたとき、肉牛農家の人たちが「牛がかわいそうで悲しい」と嘆いたら、当時人気ブロガーのきっこが、
「牛にしたらどんな理由で殺されようが人間のために殺されるのは一緒であって、かわいそうだと思うのは人間の勝手、肉牛用の金が入ってこないことが悲しいだけだ」
というようなことを言い切って、炎上したことがあった。

また、以前参加していた交流会の打ち上げで
「馬刺し店に行こう」
という提案に対して
「馬の肉を食べるなら私は行かない」
と強めの申し入れをしてきた人がいた。面白く思って聞いてみたら
「馬を食べるなんて。馬は食べるものじゃないですよ」
と言う。
「牛はいいの」
と聞いたら
「牛はいいですよ」
と言う。

また、学生のときに、お嬢様が、
「中国に行ったらかわいいふわふわの子犬がかごに沢山入っていて、それが食肉になるって。もう信じられなくて、あんな国、もう二度と行かない」
と怒っていたことがあった。

今はあるかどうかわからないけど、10年前は東京に犬の肉を出すお店があった。誘われたけど、私は血の気の味が苦手で獣臭のバリエーションを楽しめないので断った。何人かの友達が食べに行った。味はどうだったのだろう。この話をすると顔をしかめる人と、「どこ?行ってみたい!」という人と別れる。先出のお嬢様はきっと行かないだろう。

私自身はベーコン40キロを作るため、食肉センターに行ったときの印象が忘れられない。

そこはそのあたり一体が不気味な感じで、何がそう感じるのか考えてみたら、恐らく血の匂い、哺乳類の血の匂いというのは、本能的に警戒状態に入らせるというか、ここに長くいられないというか、霊感のある人だったらきっと何か言い出すような、五月晴れの爽やかな日に独特な冷たさがあった。

どんな人でも今育てているペットを殺してその肉を焼いて食べましょうと言われたら発狂するほど怒るだろう。

愛情をかけたものを殺して美味しく食べてしまうという感覚は、まだわからないけど、

「最後に食べてしまう」という結末を知っていながらの愛の形は、一緒に寝起きし果ては介護まで引き受けてその死を看取る「愛玩」動物への愛とは、根本的に違うのだろう。

肉を食べる以上、少しでもそのあたりを知ったほうが良いような気がして、屠る系の映画を見たり、本を読んだりしている。

写真は昔子供と観に行った映画。
日本の映画で見た屠り方とは違っていた。合理性や宗教、ノルマの頭数など、そのあたりもお国柄が出るのだろう。

「殺してしまう」行く末のものにかける態度を考えるときは、
カズオイシグロの「わたしを離さないで』(Never Let Me Go)」が直結します。

食べていいもの、いけないもの。
かわいそうなもの、愛の形、エゴ、魂、命の循環。
(循環と言いながら人間は誰にも屠られない)

毛皮、鞄、靴。

ではでは、サロンでお会いしましょうー!

 

 

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