このブログでも度々話題にしていますが、

私は、他のピアノ教室や他楽器の先生たちとのランチ会に

参加させていただくことがあります。

これ、結構真面目な勉強会になることが多くて、

共通の悩みを解決するきっかけになったり、

同業者同士だからこそ自分の個性に気づかされたり、

個々人がセミナーや書籍などで学んだことを共有し合ったり、

実に有意義で得難い時間となっています。

 

その中で、先日、ピアノ教室の講師3人で集まったとき、

「ピアノなんか習って、何になるの?」という問いになんと答えるか、

というのが話題に上りました。

これは、他教室の生徒さんが実際に友だちから言われたことばだそうで、

そのお友達は受験のためにお勉強を頑張っているお子さんだとのこと。

受験勉強は将来の進路に直接かかわる「実益」なのに対して、

ピアノは生き死にに直接関係ないし、

プロにならないなら、そんなに時間や手間のかかることをやっても無駄じゃないか、

ということなのでしょうか。

 

その話を聞いた時、私は、不覚にも、答えをうまく言語化することができませんでした。

ランチ会後も頭の中で考えをまとめようと、ずっとモヤモヤしていました。

というわけで、私なりの考えをここに書いてみようと思います!

 

「人はパンのみに生きるにあらず」ということばがありますが、

人は、仕事をして収入を得、衣食住が足りていさえすれば満足、というものではないですよね。

もちろん、衣食住が不安定な状況に陥ってしまったら、それを得ることは何よりも重要となり、

他のことを考える余裕なんてなくなるのは当然のことでしょう。

ただ、それらが得られただけで、「もう充分だ、他に何もいらない、私は幸せだ」と思える人は

多くはないのではないでしょうか。

即物的な生活にプラスアルファがあってこそ、

人は心の豊かさや生きがいや自分らしさを見出すのではないでしょうか。

 

私の場合、失恋をしたとき、勉強がうまくいかなくて悩んだとき、

救ってくれたのはピアノの練習でした。

音楽は癒されるから、というような

一般にイメージされるような理由だけではありません。

楽譜から音を拾っていったり、どう表現しようかと考えたり、

集中して何かに打ち込む、という時間の使い方がとても重要だったのです。

ピアノは片手間にできるほど簡単なものではないので、

時間も労力も多く必要で、苦労を伴うものですが、

思い通りに弾けるようになったときに得られる喜びは他には替えがたいものでした。

コロナ禍でひきこもり生活を余儀なくされていた時期も、

多くの生徒から「ピアノをやっていてよかった」ということばを聞きました。

ピアノは、間違いなく自分を救ってくれるツールたりえるのです。

 

そういう意味では、別にピアノでなくても良いとは思います。

音楽や美術など芸術分野の創作は全てそのようなものですし、

スポーツや趣味といったものにも、

同じように自分を支えてくれる大きなパワーがあります。

(私は、ピアノが仕事になってしまったので、趣味は別にあります♪

 このお話はまたの機会に!)

そして、ここが重要だと思うのですが、

何によって心の豊かさや生きがい・やりがいを感じるかは人それぞれ違っていいし、

(しかも、誰にでも簡単にすぐできるものでなければないほどいいかもしれません!)

それこそが他の誰でもない「自分」という個性を大切にすることなのではないでしょうか。

 

ということで、私の答えは一言で表すと

「人生を豊かにする必要不可欠なもの」とでも言うほかないのですが、

この一言で相手を納得させるのは難しいですね…

 

私たちみんなが自分らしさを発揮できる時間を持ち、

心の豊かさ・充足感・やりがい・生きがいなどを感じられるものと出逢えるといいなぁ、と

心から思います。

 

 

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