4月中旬ごろから
クルックー、クルックーという
鳥の鳴き声で目覚めることが多くなりました。


近所のハトがうるさいなぁ
と最初はあまり気に留めていなかったのですが
やけに大音量で聞こえるので
泣き声の出所を探ってみると
どうやら僕の部屋の換気扇の中かららしいことが判明。


ガスコンロの上に水平に設置されている
マンションなどにはよくありがちなタイプの換気扇。
なぜ俺の部屋に巣を?とは思うのだけど
まあ袖すりあうも他生の縁といいますし、
ちょっとうるさいけど前向きに考えることに。


部屋の中から姿は見えないけれど
まあちょっとしたペットみたいなものだと
そう考えようということにしました。


とはいえ毎朝大音量で元気よく鳴き続けるハトたち
(どうやらご夫婦の新居みたいで2羽ほどいらっしゃいます)に
朝から君達どういうつもりかね?
などと時折イラついたり
眠れない夜をすごしたりもしていたわけですが、
ある時、ぱたりと声がしなくなってしまいました。
原因は不明。はて?



初日は静かになっていいなあなんて思っていたのですが、
翌日も翌々日もまったく声が聞こえてこなくなると、
ちょっと心配にもなったりするもので、
まあ親心ってやつでしょうか、
そのうち換気扇に耳を当ててみたりいろいろとしてしまうほど
気になってきてしまいました。

ハト君、どこへ行ってしまったのだろう?


春の珍客は断りもなく押しかけて
僕をその気にさせては消えてしまった。。。


そんなある種の寂寥感をかみしめつつ
2~3日寂しく過ごしたあとの翌週の土曜日の朝。
なぜかまたけたたましく鳴く彼らの声が再び。
僕は目覚めるとベッドから飛び起きて
換気扇へと駆け寄りました。


おかえり。


旧友にでも再会したかのような懐かしさで
ガス台の付近で換気扇方向に耳を澄ますと
聞きなれたいつもの鳴き声の他に
ぴよぴよぴよという声が。


どうやら雛がかえったようです。


それ以来、僕の朝はピヨピヨクルックーで
目覚めるのが日課になっています。


自然との共存共栄。