すこやか委員会 質問事項(歯科編)
○歯みがき粉の必要性について、子供が歯みがき粉を嫌がります。慣らして使用したほうがよいの
か、どのようなものを選んだら効果的なのか教えて下さい。
回答;歯みがき剤の薬効(フッ素)はある程度期待できますが、歯みがき剤を嫌がるのであれば
使用しなくても大丈夫です。
また、歯みがき剤やうがい薬でプラークは除去できませんので歯みがき剤の効果を過信しないで下さい。
歯みがき剤を使うことで口の中がスッキリして磨いた気になってしまう事に注意が必要で、使用料も
歯ブラシの幅の1/4〜1/3程度で十分です。
歯みがき剤を選ぶポイントとしては、1.フッ素入りのもの 2.研磨剤が入っていないもの
3.清涼感や刺激の強すぎないもの を選んで下さい。
○歯にまとわりつきやすい食べ物はありますか?
回答;歯にまとわりつきやすい食べ物として代表的なものは、小麦粉やデンプンを主成分として
砂糖(糖質)が加えられた食品やおやつになります。
また、食べた(飲んだ)後に歯垢(プラーク)が繁殖して溜まりやすく歯の表面がネバネバするものは、
アイスクリームや清涼飲料水になります。
ところで「おかあさんやすめ ははきとく」という言葉を聞いたことはありますか?
これは柔らかい現代食のメニューで、
(オ)ムレツ、(カ)レーライス、(ア)イスクリーム、(サン)ドイッチ、(焼)きそば、(ス)パゲティ、
(目)玉焼き、(ハ)ンバーグ、(ハ)ムエッグ、(ギ)ョーザ、(ト)ンカツ、(ク)リームシチュー、の
頭文字をとったものだそうです。
これらは栄養価に偏りがあって柔らかい食べ物なので、あまり噛まずに食べられます。
そうすると、アゴがあまり発達しないので、噛み合わせや歯並び、発音に影響が出てしまいます。
歯や歯の周りの組織へ刺激が減って、新陳代謝が悪くなり歯周病の原因にもなります。
噛まないことで唾液もあまり出ないので、歯の汚れが洗浄されず、虫歯の原因にもなるのです。
また、動物性脂質を多く含み、カロリーも高いので、食べ過ぎると生活習慣病の原因にもなります。
一方、「まごわやさしい」と健康によい食べ物の頭文字を並べた言葉があります。
「ま」豆類、「ご」ゴマ、「わ」わかめ(海藻類)、「や」野菜、「さ」魚類、「し」椎茸などのキノコ類、
「い」芋などの根菜類 という意味で、昔から健康食の代名詞として知られます。
これらの日本型食生活は体に必要な栄養素をバランスよく含み、しっかり噛む必要があることで
顎の発育も促され、唾液もいっぱい出ることでむし歯や歯肉縁の予防効果も期待できます。
だからと言って、現代食を否定して昔の日本型食生活に戻しましょうなどと言うつもりはありません。
現代食にも副菜を加えることで栄養素のバランスを整えたり、素材の扱いを変えることでしっかり噛めて
顎の発育が促されることでしょう。
対処法として、例えば食事は素材そのものを噛み砕く必要のある大きさで与えるようにして下さい。
いきなりかたくて大きい固まりの食べ物を与えると、子供は固い食べ物が嫌いになりますので
徐々に取り入れるようにして下さい。
ここで注意して欲しいのは噛む習慣と言っても、かたい物を力を入れて噛むのではなく、何度も
アゴを動かすことが重要です。
さほどかたくない食品でもある程度の大きさがあれば噛み砕くのに何度もアゴを動かすことになり、
そのことがアゴの発育を促します。
例)麺類、パン…ごはん、ハンバーグ(挽肉)…固形の肉、ポテトサラダ…ふかし芋、
カレーやシチューの具も固形の物で徐々に大きくするとか…。>ゴロゴロ野菜&お肉

○定期的に歯科検診を受けた方がよいですか。
回答;思誠小学校では年に2回の歯科検診を行っているので、その際に精密検査や治療処置に
チェックが入った場合は歯科医院を受診して下さい。
その機会に定期的な受診(検診)が必要かどうか相談してみてはいかがでしょうか?
また、学校の検診結果で問題がなくても、子供さんのお口の健康について気になることがあれば
かかりつけの歯科医院に相談して下さい。
歯科関係でむし歯以外の相談事項は矯正相談かと思います。
矯正の相談について、先ずはかかりつけの歯科医院で相談されるといいと思います。
矯正歯科を標榜している歯科医院では矯正を行っていますし、標榜していなくても矯正をして
いる歯科医院もあります。
歯並びの状態によって治療内容や期間、費用も千差万別ですから、かかりつけの歯科医院で
相談すれば、程度に応じて矯正専門歯科医院や病院の紹介をしてもらえます。
○歯みがき以外にもむし歯予防方法があれば教えてください?
回答;別にむし歯予防の資料を用意しましたので参照して下さい。
歯みがきも大切ですが、以下のことにも注意して下さい。
・砂糖を摂りすぎないようにして下さい。
>砂糖の摂りすぎはカルシウム吸収を阻害して、骨がもろくなってしまいます。
・しっかり噛んで唾液を一杯出して、あごの発育を促しましょう。
>唾液には消化、清掃、むし歯菌の抑制、歯面の再生効果があります。
・口呼吸をしていたら、鼻呼吸するようにしましょう。
>口呼吸が習慣化すると口の中が乾いてむし歯や歯肉炎になりやすくなる上に、身体に細菌や
ウィルスが侵入しやすくなって風邪やインフルエンザに掛かりやすくなると言われています。
子供さんが口をポカンと開けていたら、閉じるように優しく言ってあげて下さい。
・早寝、早起き、朝ご飯の習慣を…
>睡眠を取ることで身体が成長して、免疫力が向上します。
・三度の食事をきちんと摂って、間食は控えめにして下さい。
>加工食品やインスタント食品、スナック菓子の摂りすぎは生活習慣病のリスクを上げます。
・冷たい食べ物、飲み物を摂りすぎないようにして下さい。
>腸内細菌の働きが衰えて、免疫力が低下します。
○口呼吸を鼻呼吸にすることでインフルエンザ予防を
回答;口呼吸が慢性化することで免疫力が下がって風邪やインフルエンザに罹りやすくなったり、
むし歯や歯肉炎になったりします。「あいうべ体操」で口呼吸を鼻呼吸に変えていきましょう。
