週刊朝日 2012年12月28日号


 自民党の憲法改正草案を読んだ室井佑月氏。ある程度予想はしていたが、その予想をはるかに飛び越えた恐ろしい内容が存在するという……。

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 よくよく草案を読んでみると、憲法の第12条と、第13条と、第29条は、もともと使われていた「公共の福祉」という言葉が、「公益及び公の秩序」に変わっているのだった。ちなみに、第12条は人権保障についてで、第13条は人間の尊重について、第29条は財産権について。

「公共の福祉」と「公益及び公の秩序」では、どう違うのか? あたしの解釈だけど、「公共の福祉」とは、集団で生きている中の道徳みたいなことじゃない? でも、「公益」とは国の利益のことだし、「秩序」とは道徳より厳しい、罰則もあり得る決まりのような気がする。

 自民党は国の権限を大きくし、そこに生きる人々のことは軽少にしていきたいってことなのね。そうそう、憲法第18条の、「何人も、いかなる奴隷的拘束も受けない」も削除したみたいだし。

 とんでもねぇな、と怒っていたら、片山さつき参院議員のツイッターに、「国民が権利は天から付与される、義務は果たさなくていいと思ってしまうような天賦人権論をとるのは止めよう、というのが私たちの基本的考え方です。国があなたに何をしてくれるか、ではなくて国を維持するには自分に何ができるか、を皆が考えるような前文にしました!」と書かれていた。国のためになる人間じゃないと、生きていく価値ないってか? この人、弱者のことはまるで頭にないんだな。国ってそういうもんじゃないと思う。

 じゃあ、結構、税金を払っている者として言わせてもらうね(片山氏の考えだとそれはありじゃん)。

 片山さんよ、あんたとあたしでは、あたしの価値が上ってことでいいんだな。だって、一国民として国の施設等はまぁおなじくらい利用していると考えて、あたしは税金払っている側で、あんたはもらっている側だもん。この国が良くなるために働いているとは、とても思えないしな。

 

2012/12/17 日刊ゲンダイ :「日々担々」資料ブログ


馬脚を現す」とはこのことだ。投開票から一夜も明けないうちに、維新の会は安倍自民との連携にカジを切った。

橋下代表代行はきのう夜、テレビの選挙特番で「自公でこれだけの議席を獲得された。それに従うのが民主主義だ」と、首相指名選挙では1回目から自民党の安倍総裁に投票する意向を表明した。ヒドイ話だ。自、民に次ぐ議席数を得ながら、結局、自民党の補完勢力になるというのである。民主主義だとか何とか言って、維新の正体見たり、だ。

「橋下氏は54議席しか取れなかったから安倍総裁に入れる。そして、自民党と一緒に憲法改正をやるという。国民をバカにするにも程があります。選挙後に自民と組むなんて、第三極に期待して維新に1票を託した有権者は浮かばれない。これでは、改革勢力のフリをして、国民をだまして54議席を手に入れたも同然です。自民と一緒にやるというなら、明日にでも解党するべきですよ。議員バッジをつける資格はありません」(政治ジャーナリスト・山田厚俊氏)

だが、当選した顔ぶれを見ると、この裏切りもナットクだ。維新は小選挙区で14議席を獲得。橋下市長のお膝元である大阪の12議席、あとは平沼赳夫(岡山3区)と園田博之(熊本4区)の前職2人だ。残りは比例で、代表の石原慎太郎はじめ、藤井孝男や中山成彬ら旧たちあがれ系の老人たちが続々と当選を果たした。東国原前宮崎県知事や中田前横浜市長、山田前杉並区長といった“改革”と程遠い連中も晴れて議員バッジを手にした。

このメンメンを見て分かるように、権力志向、与党志向の連中ばかりである。割に合わない野党暮らしなんて、まっぴらゴメン。それで、橋下も当然のごとく、安倍との連携を打ち出した。今回、公示前勢力11から54議席に躍進したことを山田厚俊氏(前出)は、こう分析する。

「民主はダメ、自民もイヤという人が、比例代表で第三極に投票した。死票にならないことを願って、第三極の中でも、中心勢力とされる維新に入れた有権者は多いはずです。この国を変えて欲しいという期待が比例票の上積みになり、54議席という勢力を得たのです」

2012/12/14 日刊ゲンダイ :「日々担々」資料ブログ


「安い」「クリーン」「地方再生」の三拍子

◆原子力ムラ、大メディアが"封印"する最新技術

「脱原発は絵空事だ!」「卒原発なんてできるわけがない」――。今回の衆院選、“原発推進派”の多くは“脱原発派”を批判し、発電コスト高などを理由に「脱原発は現実的ではない」と切り捨てている。

だが、本当にそうなのか?

脱原発は非現実的なのか。答えは「ノー」だ。

メディアは一切報じないが、実は原発に代わる画期的な「発電システム」がもうすぐ日本で完成しそうなのだ。

「簡単に言えば、石炭を使った火力発電ですが、従来の石炭発電とは、まったく違うシロモノです。石炭をガス化した燃料ガスと蒸気を使ってタービンを回すことで、ネックだったCO2やススの発生を大幅に抑制することに成功した。さらに、水分が多くエネルギー効率の悪い『クズ炭』と呼ばれる国内炭も効率よく燃やせる。この発電システムを使えば、国内炭だけで100年以上の発電需要を賄えるといわれています。原発をやめてこのシステムに移行すれば、100年かけて自然エネルギーの研究ができるわけです。原発推進派は『原発をゼロにすれば雇用が失われる』と言うが、この方法なら、閉山された各地の炭鉱がよみがえり、地方の活性化にもつながるのです」(経済ジャーナリスト)

この発電システムは、電力9社と電源開発(Jパワー)が出資する株式会社「クリーンコールパワー研究所」(福島県いわき市)が5年前から研究を開始。ほぼ実験段階を終え、来年4月に商品化される。クリーンコールパワー研究所の担当者がこう言う。

「CO2排出量は従来比20%減で、環境汚染物質もかなり低減できます。石炭なので原価も安く、発電コストは1キロワット時あたり40円台の太陽光に対し、たったの5~8円しかかかりません。実験用では発電量25万キロワットですが、実用化後は、50万~60万キロワット(原発は1基100万キロワット)になります」

原発立地地域への交付金も含めた原発のコストは1キロワット時あたり10円超ともいわれるから、実に半額で済む計算なのだ。

この技術には世界中が注目している。欧米諸国や東南アジアの関係者がひっきりなしに「クリーンコールパワー研究所」を見学に訪れ、この最新システムを次々と採用。日本の重電メーカーに発注しているという。信じられないことだが、知らぬは日本の国民だけなのである。

「これが本格普及すると、本当に原発ゼロが可能になります。ただ、そうなると原発を維持したい電力会社や経産官僚は都合が悪いので、国内での情報発信を“封印”しているのでしょう。3・11以降、メディアもこの発電技術をほとんど報じていません」(政界関係者)

卒原発は決して夢物語ではない。原発推進派のネガティブキャンペーンにダマされてはいけない