※ネタバレあります。
無事?に第2話が終わりました。
いえ、無事って表現は違うか(苦笑)
視聴率もギリギリ二桁…。
相変わらず手厳しい事が色々。
私は観かたを変えたら、それなりに面白くなりました。
このドラマはミステリィではない!!
なぜなら…書かれた時代が古すぎる。
謎解きのなかで、市ノ瀬が指紋を拭き取るシーンがありましたが、今どきのこのてのドラマは指紋だけでなく、防護服に付着した毛髪や体液などのDNA鑑定を行います。またあの程度の偽装は、同じく今どきのドラマは検視官や監察医がその場で見抜く。などなど…
犀川先生の謎解きは普通の警察のレベルで出来てしまう。密室トリックも…普通だったような(苦笑)。
こういう事もあって謎解きする犀川先生が凄く見えない!!
それから
肝心の動機の描き方が浅い。
丹羽への恨みは分かるとして(それでも暴行まがいって表現では弱いかな)、言葉だけで、それを増田に告げたというだけの珠子まで殺す必要があったのでしょうか。原作は分かりませんが、どういった経緯で珠子が告げたかによって印象がまったく違うのに、そのあたりの描写がドラマでは全くなかった。ましてや社会的地位もある父親が、止めるどころか共謀って…。
その親子関係も警察が分からず犀川先生が分かるとは…(苦笑)。
それ以外も防寒着を脱がせるエピソードがお色直しって。
最近の若い俳優さんが出ているミステリーものはほとんど観ないので分からないけれど、私の母が好きな「タクシードライバー」などの2時間ドラマや、内野聖陽さんの「臨場」など、犯人の動機に涙するものは沢山あります。
折角、2週に分けて2時間もあったのだから、犯行に至る背景をもっと丁寧に描いていたら。天才准教授でなくても出来る謎解きを犀川先生に延々と語らせるよりは物語としては深くなったような気がします。
原作未読なので分かりませんが、原作そのものがこういう構成であるのなら、まさに2014年には少し古いのかと思います。
なので、私はこのドラマ「すべてがFになる」を
「理系ミステリィ」とは思わずに観ることにしました。だってトリック、面白くないんだもん(笑)。
剛くんは相変わらず
「准教授、天才に見えない」
「早口過ぎる」等々、書かれています。
私は大学に行っていないのでどういう人が准教授っぽいのか分かりません。そんな私が一番イメージ出来るのが講義のシーンなのですが、ここまでまだないのが残念です。そういった意味では、まだ犀川准教授には見えていませんね(笑)
早口に関しては、あのスピードで喋っても2時間キツキツな事を考えると…。
役作りが出来ていない。と言っている人もいますが、そういう多くの人が抱いているイメージに当てはまる犀川創平って
「シャニダールの花・大瀧」っぽい感じがします。口数が少なくて頭が良さそうで、どこか浮世離れしていて…。白衣なんて殺人的に似合ってて。
綾クラであれば、そういう役作りもきちんと出来ることを知っているのですが、原作ファン、その他の方々は知らないのです。
綾野剛は役作りをしていない訳でなく、敢えてあの犀川創平を演じていると思っているので「綾野剛は、まずは原作をちゃんと読め!!」という意見等には憤りを感じてしまいます。
そんな役作り、第2話から本格的にやってましたね。繰り返しますが「天才設定以外」は、です。
今回のドラマ設定の天才・犀川ではなく人間・犀川が萌絵を大切に思っているところは、その表情・仕草・言葉で細かく演じていました。
私的には「大丈夫?」って言葉の「優しさ」が大好きで、第2話のツボでした!
謎解きをしながら、同じ学問に打ち込む者として木熊先生親子への尊敬と、でも理解出来ない気持ちとの間での切ない表情。
謎解きの最中に喜多に話しかけられたときの返事を、鵜飼ら刑事に対する返事の声と変えたり
最後の「インドに…」のくだりの喜多との絡みも、実年齢差を感じさせない自然な雰囲気が好きです。
剛くんだけじゃなくて、武井咲ちゃんも小澤さんも良い味を出してると思います。咲ちゃんは可愛いです。
役者・綾野剛は役者歴10年ちょいの32歳の(いい意味で)若僧、まだまだ発展途上です。全ての観る人・ファンを納得させる演技なんて出来なくて当然。あの達夫だって、鉄彦だって、空井さんだって、容保公だって好きじゃないって人はいます。今回の犀川先生にも賛否があって当然です。
2014年・秋に剛くんが「生きた人」として見続けたいと思います。
…なんて偉そうな事を書きましが、毎週オンエア後の酷評にうちひしがれて寝不足になってる始末(苦笑)。だったらそんな書き込みや呟きを見なきゃいいのに、やっぱり見てしまう、これもまた厄介なファン心理です。
第3話のオンエア後も長々と書いているのでしょうか(;^_^A