次の日、2人の小児脳外科医にPET画像を送付。


そのお返事がもらえると信じて、

A病院へ電話し、

検査日前に相談したい事があるので時間を貰いたいとお願いした。


B病院から預かった紹介状と、

2人の小児脳外科医の見解を持って、

小児脳外科医に教えてもらった髄液検査もしてもらえないか相談するつもりであった。


B病院の医師が言った

「A病院の医師はみんな自分の後輩。」

という言葉が頭をめぐり、

B病院の紹介状を持っていく事が不安だった。



数日後、2人の小児脳外科医より返事をいただけた。


・腫瘍であっても良性の可能性が高い。

・進行形の炎症は見られない。

・まったくPET検査の集積がない。周りの脳よりもない。腫瘍ではない可能性もある。

・数ヶ月おきにMRIを撮り経過観察が望ましい。


1人の小児脳外科医からは


・まさに私の子供のような経過観察が望ましい症例で、強引に手術を勧められ後遺症のみを残し、取ってみたけど何だかわからなかったという結果になった子供なども知っており、大変心を痛めている。苦しむのは子だけではなく、親も同じ。

・日々このような相談メールが絶えない。

・手術しなくていいならそっちに気持ちが行くのが当然である。(私をその状態に引っ張っているわけではなく)手術が必要だと思えばハッキリそう伝える。今あなたの子供に手術は必要ない。今後も必要ない可能性がある。

・A病院の担当医が私と同じ考えである事を祈る。

・ぜひ今後も経過を教えてください。


と書かれていた。


顔も知らない私のために、ここまで書いてくださった。


涙が止まらなかった。

ここまで親身に親切にしてくださる理由がわかった。きっと苦しんでいる子供達や、それを見て泣いている親をたくさん見てきたんだ。

私が想像もつかない世界を見てきているんだ。

私はこの先生に信頼をおいた。


私はなるべく子供の状況のみを連絡するようにしていた。私の感情を絡めるとご迷惑をかけると思ったから。

でも私の不安を汲み取ってくれて、言葉をかけてくださったんだと思う。

本当に素晴らしい先生です。



私はA病院へ全てを持ち向かった。

2人の先生とのやりとりも持った。

B病院が準備してくれなかったA病院宛のPET画像も自分で準備した。


しばらく待ち、診察室に入る。

「お母さん、いろんなお医者さんに相談されたんですね。」