お遍路さん日記②〜台風と 本堂と お接待と〜 | しまだの芸術活動記。

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日々笑ったり泣いたりはしゃいだり小躍りしたり…
おおいそがしなのであります。



少し時間があいてしまいましたアセアセ

えへへ。
マイペースに綴りたいと思います。
よかったら気長にお付き合いください。


クローバークローバークローバークローバークローバークローバークローバークローバークローバークローバー


さて。

予定よりもかなり早く宿坊に避難させてもらったわたくし。


せっかくなので、宿坊の中を散策することにしました。


この6番札所 安楽寺さんは、
という名の通り、温泉が有名で。

なんと 空海さんがこの温泉を発見し、日本の湯治の文化はここから始まったのだそう。


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楽しみーーー!


と、思ったのも束の間。

台風の影響で 使用不可。。。

あじゃぱー。残念。
ま、そんなこともあるよね。


台風の影響は
植物が生い茂った中庭にも。

雨樋が大変なことに……






滝行 出来そう。笑



お宿の受付の前には 大きなテーブルがあって、そこにたくさんの本が置いてありました。


有名な仏師・松本明慶さんの本や、

以前この安楽寺に泊まったお遍路さんが自らの道中を一冊にまとめたものだったり、

泊まった人たちが思い思いに自由に綴った落書き帳のようなものがあったり、

日本語以外のあらゆる国の言語で書かれたお遍路にまつわるリーフレットや本だったり……


いろんな角度からいろんな人のお遍路さんを覗いているようで、とても興味深かった。



外はまだ大荒れだったので、お部屋に戻ってお昼ご飯を食べ、ちょっとウトウトしていたら…

お坊さんがお部屋を訪ねてきてくださり!


「本堂をご案内します。^ ^」


と!目キラキラキラキラ

ソワソワ ドキドキしながら後について行きました。









津々浦々 年齢も性別も様々な たくさんの方が奉納した 銅板のようなもので出来た納め札

その納め札が両側にびっしりと並んだ長い廊下を通り

普段は立ち入ることの出来ない 本堂の奥へ。


御本尊の薬師如来さまを中心に、十二神像が ずらりと並んでいました。

自分の干支はしっかりめに見ちゃったりして。



内陣の中に入らせてもらう瞬間
本円寺さんのことが浮かびました。

本来 修行を積んだお坊さんしか踏み入ることが出来ないこの空間で
わたしはお芝居をさせてもらったんだなぁと。

なんとも言えない ずんっと重たいものが、喉と胸の奥の方で震えました。


そうしてお坊さんと一緒にご真言を唱えてから
薬師如来さまの手に触れさせてもらいました。
とてもドキドキした。


それから 性霊殿を案内していただきました。


中は ひっそり静かでした。そして ひんやりしていました。
外の雨の音が、振動が、近くに、遠くに、感じました。


お堂には、さっき本で見たばっかりの松本明慶さん作の仏像があり

空海さんの達筆な字が お堂の石の壁面に刻まれていて
文字の一つ一つを丁寧に見ていると、ところどころに 植物や動物が……

漢字の偏や旁の部分に
蝶や鳥の絵が描いてあって。

おちゃめさん。。。素敵。。。

空海さんって 鋭いセンスと遊び心を持った方だったんだなぁ、と思いました。


お堂には その他にも様々な仏像や

日本の仏教史に名を残した面々が一同に描かれた(オールスターズ!)絵や

曼荼羅などが収められていました。


その一つ一つを お坊さんが丁寧に説明してくださり

一緒にお経を唱え

お遍路に役立つお知恵やお作法などもご指南いただきました。



その後 大師堂へ。


中へ入ると、

大きな弘法大師さんの坐像と
その背後に並んだ無数の小さな弘法大師さんの立像


なんかすごい圧というか エネルギーがすごくて。

お堂に入った途端、なんでかわからないけど 涙が出た。

そしてここでも御真言を唱え、

弘法大師さんのお膝を触らせてもらいながら
これから始まるお遍路の全部を見守ってもらえますように お願いをして、お堂を出ました。




。。。。。







ちなみにこれらのお堂は、宿坊を利用すると案内していただけます。

宿泊した方限定なので、ご興味のある方は是非。
とても おすすめです。



そんなわけで、わたくし。

なんだか受け取ったものが大きすぎたようで どうしていいかわからなくなり。笑


台風が過ぎて雨もあがったので、お寺のまわりをお散歩することにしました。



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とんぼがたくさん飛んでいて。


気温に はぐらかされてまだまだ夏の気分でいたけど、風や景色はすっかり秋でした。


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たわわに実る姿に思わずにんまり。

あんなに強い雨風にさらされたのに、実を落とすことなく、しゃんと立ってました。


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わんこ。


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青柿。


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また青柿。

徳島は柿も名産なんですってね!
知らなかった!



お寺に戻ってきて、かわいい標識。

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本堂に続く門にある立派な彫刻を見上げていたら、近くにいたおじさまが親切にガイドしてくれました。


とっても陽気でユニークな おじさんで。
話が面白くって。


恋の話 ならぬ、
鯉の話 をしてくれたり。
(お庭に泳いでる鯉を見ながら、黒より紅の方が値段が高いとか、模様はあっちよりこっちの方がいいとか…)

キリストの話が出てきたと思ったら、ウパニシャッドの話が出てきて。
振り幅がすごくて びっくり。笑


そんなこんなで
なかなかしっかり立ち話をしてバイバイした後、

おもむろにこちらに戻ってくるおっちゃん。


「錦の納め札やるわ!どれが欲しい?」


と。
優しいなぁ。


そうして 金色の豪華な納め札と、
巡礼300回以上!!!の これまた豪華な納め札をくれました。


「そのうち香川にもお邪魔しますねー!時間かかるかもしれないけどー!」

って言ったら、

「おう、待ってるでー!またなー!」

って。
去り際まで陽気な おっちゃんでした。

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その後、お宿でお夕食。

この日の宿泊者は、
香港から来たという男性と わたしの2人だけ。

そんなわけで、一緒にいただきました。


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なんと、今日、1番から歩いて来たと聞いてビックリ!

台風の中 参拝する人は、やはり少なかったらしく、2番札所には誰も居なくて納経してもらえなかった…と残念そうに話していました。

ちなみに、とっても上手な日本語だったので どうして?って聞いたら、
日本のアニメやドラマが好きで、見ながら勉強しましたって。なんか嬉しいね!


好きなドラマの舞台が松山で、
行ってみたくて、
桜を見に旅行に来たら
全身真っ白な変な格好をした人が歩いていて
「なんだあれは⁉︎」と思ったのが
お遍路さんとの出会いだったそうで。

それからお遍路について調べて、自分もやりたい!って思ったんだそう。


さっき おっちゃんからいただいた錦の納め札を、おにいさんに1枚おすそ分けしたら、
「300回以上!⁉︎」ってビックリしながら喜んで受け取ってくれました。


がんばりましょうね〜 と、お互い声をかけあって部屋に戻りました。




ほっこり。



こんなに穏やかでいいのだろうか。


お遍路って、なんかもっと、苦しくて大変なものだと思ってたなぁ。





そんな
ふわふわ やわやわ した気持ちは、


翌日 打ち砕かれましたとさ。





つづく。



足足足