海岸の近くで、ユウマとトーマスが会話をしていた。

 

トーマス「何も言えないってどういうことだいユウ。」

ユウマ「何も聞かないでほしい。」

トーマス「ユウ、キミはなんで、そんなに心配してるんだい。本土から来た2台の機関車が走り回ってるんだ。僕は何だか心配なんだ。」

ユウマ「トーマス悪いけど、これはキミには関係のない話なんだ。僕は自分で何とかするよ。」

トーマス「ユウ、キミ一人で抱え込むのは良くないよ。みんなお互いに助け合っているんだ。君さえよければ僕が助けになるよ。ユウ。」

ユウマ「ありがとうトーマス。でも、僕一人で行かないとダメなんだ。本当に済まない。」

トーマス「わかった。じゃあ僕にできることがあれば僕にいつでも助けを言ってもいいんだよ。そして、僕はユウのことを待っているよ。」

ユウマ「ありがとう。」

 

その時、博の汽笛の音が聞こえた。

 

トーマス「あれはなんの音だい?」

ユウマ「あれは博の汽笛の音だ。博はこっちにいるのかい?」

トーマス「何で博がいるんだ。博はソドー島から追放されたんじゃないのかい?」

ユウマ「何故だか確かめないと。」

 

博が目の前に現れて、人質にしたエイミーを引いてユウマに見せた。ユウマはそれを見て驚いた。

 

ユウマ「エイミー、どうして?!」

博「ユウ、くだらないおしゃべりをするんじゃない!!」

ユウマ「キミの目的は一体なんだ!!」

博「そのうちお前もわかるさ!だから、俺はお前をある所へ連れて行ってお前を連れ去るのさ!!ユウ!!」

ユウマ「どういう意味なんだ!!博!!」

博「ディーゼルだ!!」

ユウマ「キミはあいつらと手を組んで、あいつらとグルになったのか?!」

博「そうだ、俺はディーゼルの味方をしているのさ。そして、奴らからのメッセージがある。」

 

博の後ろにサブローがエイミーを連結して連れていく。博はディーゼル機関車の味方をしてユウマを将大のところへ連れ去ろうとするのだった。

 

博「俺と一緒に来るんだ!ユウ!!もし来なかったら、おまえの相棒のエイミーがひどい目に合うんだぜ!!」

トーマス「博、そんなことして、ユウにこんなひどいことをさせていいとでも思っているのか?!キミのやっていることは決して許されないことだぞ!!」

ユウマ「トーマスしずかに!!」

 

ユウマは思わずトーマスに怒鳴った。

 

ユウマ「トーマス済まない。僕は行かないと。それで博、僕は何時ごろに行けば良いんだ!!」

博「そうだな、10時までに来るんだ!!」

ユウマ「分かった。じゃあ一緒に来るさ。」

トーマス「ユウ、だめだよ。行っちゃだめだ!!ここにいてよ!!」

ユウマ「トーマスごめん。僕はもう行かなきゃダメなんだ。これは僕の問題なんだ。だから君は今は僕にかかわらないほうが良いんだ。」

トーマス「わかった。じゃあ気を付けて行ってくるんだよ。くれぐれもひどい目に合わないように。」

ユウマ「ありがとうトーマス。じゃあ行ってくる。キミはいつも通り仕事を頑張って。じゃあ、さようなら。」

 

ユウマはそういうとトーマスに別れを言って博と一緒に将大のところへ向かうのだった。

 

博「このことは誰にも言うなよ。ユウ。」

ユウマ「いいよ。」

 

将大のところへ連れてこられたユウマは将大と出会う。しかしユウマは将大のことを知らなかった。

 

将大「ユウマ、やっときたな。」

ユウマ「どういうことだ。」

将大「この俺の知り合いたちがお前のことをよく知っているぞ!」

ユウマ「何だって?僕はあなたのことは全く知らないよ。」

将大「覚えていないのか?」

ユウマ「僕が一体何を忘れたと。」

将大「俺とお前は事故にあったのだぞ!!そして、ユウマに昔の過去を思い出させてやるのだ!!」

 

ディムとサブローはエイミーを連れていく。ユウマはそれを見てエイミーのところへ行こうとするが、将大に食い止められた。

 

将大「よく聞けユウマ!俺とお前はなぜこんなことになったのか。そして昔俺に会ったことを今思い出すんだ!!」

ユウマ「あなたは誰ですか?」

将大「俺の名は将大。お前と同じく日本から来た機関車で、元々はディーゼルだ。俺はお前に恨みを持っていることがある。そして、俺の大事なものをユウマ、お前が奪ったのだ!!」

ユウマ「僕が?」

 

将大の回想シーンがはじまる。

 

将大「俺はお前の日陰として生きているのだ。そして俺はなかまずれにされたのだ!」

 

回想シーンの中で、DD51形ディーゼル機関車の姿をした将大がいる。そう、将大は元々はDD51形ディーゼル機関車だった。彼は実際のDD51形ディーゼル機関車よりも遥かに強大であり電気式のマッシブなディーゼル機関車で、最強で無敵だった。

 

将大「そう、俺はかつてはディーゼル機関車だったのだ!俺は日本の鉄道で、よく働いた。そして急行列車をけん引した。俺は誰よりもみんなに愛され、大切にされてきたのだ。だから、他のディーゼルたちが俺をマッシブなディーゼル機関車のリーダーと呼んだ。特にサブローたちが。他のたくさんのディーゼルたちが俺の指示に従った。俺はあの時はまさにリーダーだった。俺は最強だった。」

 

ディーゼル機関車だった時の将大は日本の鉄道で働いていると2台の黒いC12形蒸気機関車がいた。そしてその中にユウマがいた。

 

将大「俺はいつも通り日本で仕事をしている時、黒い小型タンク機関車が2台もいた。そして、その中にお前がいた。」

ユウマ「ウソ、そんなことありえない。僕とあなたはどういう深い関係があるのですか?」

将大「それがお前にもあるのだよ。ここからが俺とお前が事故を起こしたのだから。」

 

回想シーンの中で、将大が急行客車を連結する。

 

将大「ある日、俺は急行列車を連結した。客車に乗客が乗った。俺は駅を出た。しかし、貨物列車を引いたお前が俺のいる線路に入ってきたのだ!」

 

貨物列車を引いたユウマは将大のいる線路に入る。将大は急ブレーキをかけたが遅かった。

 

将大「そして、お前が見えた時にはもう遅かった。」

 

将大がユウマに衝突する。ユウマと将大の夢の中にでてきたのはユウマと将大の2台の過去だった。

 

将大「奇跡的に俺とお前は助かったのだ。だが、乗客は死んだ。」

 

日本の修理工場が出てくる。ユウマと将大は修理工事に送られた。

 

将大「そして、俺たちは修理工事に送られた。そしてお前はここからが新しい機関車に生まれ変わったのだ。これは実験のためだ。」

ユウマ「実験のためだって?」

将大「もっと大きな力を与えるためにお前は俺のエンジンを使って、そのエンジンがお前のどこかに埋め込まれて、蒸気とディーゼルのハイブリッドの機関車となったのだ!そしてお前は小型タンク機関車とは思えない力を手に入れたのだ!」

 

ユウマはボディの中にディーゼル機関車のエンジンを取り付けられて、車体の色が黒から青に塗りなおされて、ユウマ自身が記憶を失う。

 

将大「お前のボディの色が黒から青に塗り替えられて、お前は俺の大事なディーゼルエンジンを奪ったのだ!!」

 

将大の姿がDD51形ディーゼル機関車から緑色のC11形蒸気機関車に改造されていく。

 

将大「そしてユウマ、お前のせいで俺は小さなタンク式蒸気機関車に改造されたのだ!!こうなったのもお前のせいだぞ!!!全部お前のせいだユウマ!!!お前だけ助けられて、俺だけが、誰も助けてくれなかったのだ!!!ユウマ、お前だけが成功して特別な機関車となったのだ!!」

 

回想シーンの中で、将大はC11形蒸気機関車の姿となり、みんなに仲間外れにされてしまった。

 

将大の回想シーン、終わる。

 

将大「俺のエンジンを奪い返して、お前はただの小型タンク機関車にもどり俺がハイブリッドの機関車となるのだ!!これは全部お前がやったことだ!!!俺は早く準備をしなければ。」

 

博がユウマを押してユウマは将大に取れ得られてしまった。

 

 

第7章 ユウマと将大の過去 終わり。

 

第8章 イギリス本土からの脱出に続く。

 

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