Poisson d'avril ~毎日が四月バカ~ -41ページ目

Poisson d'avril ~毎日が四月バカ~

Some people feel the rain. Others just get wet.

さて。

公演の御礼は前回の記事でさせていただきまして、千秋楽から二日経った今、ようやく我に返って様々を思っています。

とは言っても日常にはまだ戻れず、ぷらぷらと電車を乗り継ぎ途中下車も交えながら東京を縦断し、横浜まで来ました。



(セルフィーですが笑ってみました)

なんとなく、最終地点はここかなって気がして、大桟橋国際客船ターミナルまで。

小雨降るなか、誰もおらずw


今回のニラカナエナジー公演は、台本を早々に頂き、稽古は2ヶ月間ほどありました。どんな物語なのか、自分が演じる役はどんな人物かを自己に落とすには充分な時間を頂きました。

ですが逆に言えば、俺はこの期間でよく事故に遇わなかったなと思っています。舞台稽古に入ると電車を乗り間違えたり、乗り過ごしたりは当たり前。危ないときは信号を見落としたり道路に飛び出たりします。

そうは言っても、でも実は、今回の公演にあたってはそういうことは一度も無かったんです。おそらく。


じゃあなんで…って?

だって、おそらく。だから。


ほとんど記憶がないんです。稽古期間中から本番にかけてのね。

今んとこ、大きな怪我は見当たりません。体はどこも痛くありません。財布もあるし、スマホもある。何も落としたり無くしたりはしてないみたいです。


でも、なんだろう。この喪失感は…



俺が演じた"有馬上等兵"という人物は…ご覧いただいた方はお分かりかと思いますが、戦場で戦えなくなって病院壕に収容され、そして最終的には自決するというものでした。

ずっと考えていました。

戦争ってなんだろうとは勿論のこと、命のこと、生きるってこと、誰かを守るってこと、希望ってなんだろう、諦めってなんだろう…

死ぬってどういうことだろう、と。

毎日考えていました。


過去に二度行った沖縄の空気や海や空を思い出しながら、映像資料で沖縄戦のドキュメントを観ました。稽古から本番を通してずっと脳裏に見ていた"壕"は、本当に薄暗く、恐ろしい場所でした。


もう、頭がおかしくなるかと思ってました。冷静を保つのに必死、笑えない、泣けない、話せない。当時の過酷さに比べて実際に見える景色の甘ったるさに苛立ちを覚えてもいました。時に自分に、時に他人に。

ただ、稽古中に涙したことはありました。それは物語のカギを握る"ユタ"という人物が語る台詞…「戦争のない穏やかな時にも、穏やかな時なりの苦労が、きっとあるよ」というもの。


稽古場の隅でそのシーンを見ていて俺は、とある"事"について、悔しまずにはいられませんでした。


何故、何故、何故。




フェイスブックのコメントで、こんなのを頂きました。「よしのぶさんはどっぷり役にハマるって聞いてるから、事故らないように気をつけてね」って。ありがとうございます、事故は大丈夫でした。

でも俺は、きっと大きな何かを失っている、そんな気がします。



今年の舞台出演は、今回のニラカナエナジーで最後となります。今年度後半は勉強しなきゃ!なんです。前期では大学の授業を全く出来なかったので。(-_-;)

次に出逢える作品はどんなものか、どんな人物か、それまでたっぷりと人としての深みを増すことが出来るよう、精進して参ります。

また、web magazine 'Colors*' でのライティングもあります。現在はお三方の執筆中です。そちらもどうぞご期待ください。


それでは、今日はこの辺で!







By ishiharayoshinobu