「記者の自負心もうないのか」 元朝日新聞ソウル特派員・前川惠司氏
http://sankei.jp.msn.com/politics/news/140808/plc14080810300013-n1.htm


慰安婦報道が、どのように日韓関係を歪(ゆが)め、日本の立場を貶(おとし)めたのか。朝日新聞の慰安婦問題の2日間の「特集」は、その部分に関する検証が欠落している。


 日韓関係悪化の原因は、もちろん朝日新聞だけではなく、慰安婦支援団体や韓国側の動きにもあった。だが、朝日新聞の一連の報道は、慰安婦支援団体に勢いを与え、運動を正当化させた。そうした点を検証しないのはおかしいのではないか。点検であって検証ではなかったと言える。


 吉田清治氏の証言を「虚偽」として取り消し、挺身隊と慰安婦の混同を「誤用」と認めたのは、よいことだとは思う。だが、吉田証言は本来、吉田氏にデータ提供や面会を拒まれた段階で新聞社として明確に疑問を呈すべきだった。挺身隊と慰安婦の混同についても、当時は戦時中を知る人たちが大勢いたのだからそうした人に聞けばよかった。「参考資料にも混同がみられた」と説明するが、それでは記者は一体何をしていたのか。


http://sankei.jp.msn.com/politics/news/140808/plc14080810300013-n2.htm


結局、「騙(だま)された」「騙した方が悪い」とすべて他人のせいにしている。それでは「相手の言うことをうのみにして記事を書いているのか」ということになる。かえって読者の信用を落とすのではないか。後に「元慰安婦が強制連行ではなくキーセンに売られた」という話が出たのなら本人に確認して報じればよい。取材の基本動作をしてこなかったことを自ら明かしてしまったに等しい。ある意味で衝撃を受けた。


 産経新聞など他紙も吉田証言を取り上げたり、挺身隊と慰安婦の混同があったことも指摘しているが、「他の人も同じことをやりました」というのは、報道の世界では通用しない。自分たちが日本の報道を引っ張っているという自負があるならば「他紙はどうだ」とは書けないはずだ。「朝日新聞にそういう自負心や誇りはもうないんだな」と感じてしまう。


 一般商業紙は、政党機関紙とは違う。裏付けもしていない記事が新聞に出ているんだと読者に誤解させたことは業界全体にとっても大きなマイナスだ。朝日新聞だけでなく新聞という媒体の価値を貶めることにもつながってしまったのではないか。



「白旗を掲げつつ進軍ラッパ」 拓殖大学客員教授・藤岡信勝氏


http://sankei.jp.msn.com/politics/news/140808/plc14080811300014-n1.htm


世界に広げられた慰安婦問題の解決には、2つのルートしかないと考えてきた。一つは政府による河野談話の撤廃であり、もう一つは、このプロパガンダの製造・普及の責任主体である朝日新聞社が、報道の誤りを認め、公表し、謝罪することだ。


 この度、朝日新聞は自社の慰安婦報道の核心をなす3点の誤りをついに認めるに至った。すなわち(1)慰安婦を強制連行したとする吉田清治証言を「虚偽だ」と判断し、記事を取り消した(2)女性を戦時動員した女子勤労挺身隊と慰安婦を同一視した記事の誤りを認めた(3)朝鮮や台湾では「軍などが組織的に人さらいのように連行した資料は見つかっていません」と認めた-の3点である。


 画期的なことだ。これによって“慰安婦強制連行説”は完全かつ最終的に崩壊した。残るのは「戦地にも遊郭があった」という単純な事実だけである。


 世界中のどの国の軍隊も将兵の性処理システムを持っていた。日本の慰安婦制度は(1)戦場での敵国女性の保護(2)将兵の性病予防-という2つの目的を果たす模範的な制度だった。


http://sankei.jp.msn.com/politics/news/140808/plc14080811300014-n2.htm


ところが、朝日新聞は8月5日付1面に杉浦信之編集担当の「慰安婦問題の本質 直視を」と題する論文を掲載し「私たちはこれからも変わらない姿勢でこの問題を報じ続けていきます」と宣言した。これでは元の木阿弥となる。


 一体、何が問題なのか。


 論文は「軍の関与の下でアジア各地に慰安所が作られ、女性の尊厳と名誉が深く傷つけられた」ことが「問題の本質」だと主張する。「女性の尊厳と名誉」なる文言は河野談話からとったのだろうが、慰安所があったことが本質だと言うのだから話にならない。


 付け火して煙り喜ぶ朝日新聞-。朝日報道への批判は燎原(りょうげん)の火の如(ごと)く広がっている。今回の異例の検証は、朝日新聞のコアな読者層にまで疑念が広がったことへの危機感の表れではないか。


 だが、朝日は根本的な路線転換を避けている。まるで白旗を掲げつつ進軍ラッパを吹くかのような、卑劣で許しがたい挙に出たのである。検証記事も詭弁(きべん)と卑怯(ひきょう)な言い訳に満ちている。朝日新聞はその代償を払わされることになるだろう。


さすがは、朝日新聞

http://sankei.jp.msn.com/politics/news/140807/plc14080711350010-n1.htm


さすがは、朝日新聞。と思わずうなりました。

 5、6の両日にわたって掲載された慰安婦報道の検証記事に、です。記者たちは、21年前の小社夕刊(大阪本社版)に載った記事まで引用する取材力を発揮し、一部の記事が誤報だったことを(32年の歳月を経てですが)認め、取り消しました。

 ところが、記事の内容とは裏腹に、「おわび」や「訂正」の見出しがひとつも見当たりません。これは大変な技術(世間ではごまかし、ともいいます)が必要です。

 そればかりではなく、1面では、社の偉いヒトが「慰安婦問題の本質 直視を」と読者に教え諭してくれています。「慰安婦問題」の本質を直視しないといけないのは、とんでもない誤報をした新聞側にあるのに大したものです。朝日の読者は、本当に優しいですね



朝日新聞「慰安婦問題を考える」を検証する 随所に自己正当化と責任転嫁
http://sankei.jp.msn.com/politics/news/140808/plc14080808320011-n1.htm

■朝日よ、「歴史から目をそらすまい」

 朝日新聞が5、6両日に掲載した特集「慰安婦問題を考える」はいくつか視点の欠落があり、「検証」と言うにはあまりに不十分な内容だった。朝鮮人女性を強制連行したと証言した自称・元山口県労務報国会下関支部動員部長、吉田清治氏の証言に関する記事16本を取り消したのはよいが、その他の論点に関しては自己正当化や責任転嫁、他紙の報道をあげつらう姿勢が目立つ。歴史を直視しようとしない朝日新聞の報道姿勢に改めて疑念を抱かざるを得ない。


5月19日、北九州市内のホテルで、朝日新聞社西部本社の旧友会(OB会)が開かれた。OBで北九州市在住の伊藤伉(つよし)氏は手を挙げて来賓に招かれた木村伊量社長にこう訴えた。


 「慰安婦と女子挺身隊の混同、吉田清治氏の嘘の2点については訂正・削除して朝日の名ではっきり示してほしい。それを何としてもやるべきではないか」


以下は、上記URLより読み進んでください。