レーシングドライバー井原慶子のおもいっきり行こう! -133ページ目

WECバーレーン最終戦レースレポート

写真: Thank you for your continuous support! 
今年もたくさんの応援ありがとうございました!みなさんのいいね、コメント、メッセージが励みになり世界各国の様々な風の中、足が棒になっても熱いブレーキを繰り返し踏み込むことができました!
遅くなりましたがバーレーンのレースレポートをアップします。お時間があれば是非ご覧ください☆ photo by 富士で写真をくださった市村さん。

 夜21時、砂漠の中から6時間耐久レースのゴールを表す無数の花火が上がった。ヘルメットの中で汗まみれの涙が出た。山あり谷ありだった世界最高峰挑戦のこの2年。多くの方々の協力とやり遂げたい!という気持ちだけで前に進み、世界耐久選手権参戦2年目の最終戦バーレーンで自己最高リザルトの総合7位、LMP2クラス5位に入賞した。ドライバーズランキングでも22位になり、女性としては世界最高位となった。
 6月のルマン24時間レースではマシンが修復不可能となり、所属チームが選手権の途中撤退を決めた。私はレーサーとしてのシートを失い、夏中、移籍チームやスポンサーを探し歩いた。心ある方々の支援のおかげであきらめずに活動を続けた結果、8月末に幸運にもトップチームに声をかけてもらい、OAKレーシングに移籍した。9月のブラジル戦から新チームのスタッフと少しずつ絆を深め、最終戦を迎えた。
 バーレーン最終戦の決勝では、スタートドライバーを担当した。スタート直後、多重クラッシュで目の前のマシンが浮き上がる中を潜り抜け9位から6位に浮上。しかし、クラッシュの混乱を避けるためにコース外を走行しているうちに第1集団から引き離されてしまった。
 先が見えない時速270キロで曲がるコーナーの先には油田から吹き出す大きな炎。風圧で飛んでくる砂漠の砂が、刻々と路面コンディションを変化させる。私は他車とバトルしながら無線で運転感覚をエンジニアに伝え、エンジニアがデーターを分析してマシンセッティングの変更を連絡してくる。それを元に直線走行時にハンドル上のボタンで車の設定を変える。特にトラクションコントロールのセッティングは、この1stスティント走行中に砂漠の国の路面に最適なセットをエンジニアとのコミニュケーションで見出すことができた。これにより各コーナーでの脱出スピードが良くなりラップタイムはLMP2クラスの中でもトップに近いタイムを連発できた。次のドライバーにバトンタッチするときには表彰台圏内の3位まで浮上していた。
その後2人のチームメイトの合間のレース中盤とゴールまでの最終スティントも運転を担当することになった。サーキットの周りにはるかかなたまで見える砂丘も暗闇に消えた夜8時半、マシントラブルが発生した。「右前輪のグリップが落ちている!」とエンジニアに無線で伝えると、案の定スローパンクチャ―していた。普通ならピットインしてタイヤを交換するところだけれど、ゴールまで残り数周。もしここでピットインしてしまえば後ろを走るデルタチームに追い越される可能性がある。右前輪になるべく負担をかけないようにいくつかのコーナーだけラインを変え、ペースを落としてそのままゴールに突き進んだ。右前輪のタイヤの状況に耳をすませるように集中して走っていると、ドーン!砂漠とは反対側のアラブの海から、ゴールを意味する大きな花火が上がった。
「やったー!みんなのおかげで今年も走りきった~!」
日本からの応援、チームスタッフとの以心伝心。それら全てが私とマシンの人車一体感を作り上げ、5位入賞した!
 人と人との絆が生み出す大きなパワーが、国籍、性別、年齢、不況など多くの壁を乗り越えさせてくれたシーズンだった。
今年も1年間応援本当にありがとうございました!

P.S このWEC最終戦バーレーンのダイジェストが、12月31日PM19;30~20;30にJ-sportsで放送されます。




Thank you for your continuous support! 



今年もたくさんの応援ありがとうございました!



みなさんのFB・ブログへのいいね、コメント、メッセージが励みになり世界各国の様々な風の中、足が棒になっても熱いブレーキを繰り返し踏み込むことができました!



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photo by 富士で写真をくださった市村さん。



☆WEC最終戦バーレーンレースレポート☆





夜21時、砂漠の中から6時間耐久レースのゴールを表す無数の花火が上が...った。ヘルメットの中で汗まみれの涙が出た。山あり谷ありだった世界最高峰挑戦のこの2年。多くの方々の協力とやり遂げたい!という気持ちだけで前に進み、世界耐久選手権参戦2年目の最終戦バーレーンで自己最高リザルトの総合7位、LMP2クラス5位に入賞した。


ドライバーズランキングでも22位になり、女性としては世界最高位となった。


 6月のルマン24時間レースではマシンが修復不可能となり、所属チームが選手権の途中撤退を決めた。私はレーサーとしてのシートを失い、夏中、移籍チームやスポンサーを探し歩いた。心ある方々の支援のおかげであきらめずに活動を続けた結果、8月末に幸運にもトップチームに声をかけてもらい、OAKレーシングに移籍した。9月のブラジル戦から新チームのスタッフと少しずつ絆を深め、最終戦を迎えた。







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 バーレーン最終戦の決勝では、スタートドライバーを担当した。スタート直後、多重クラッシュで目の前のマシンが浮き上がる中を潜り抜け9位から6位に浮上。しかし、クラッシュの混乱を避けるためにコース外を走行しているうちに第1集団から引き離されてしまった。



 先が見えない時速270キロで曲がるコーナーの先には油田から吹き出す大きな炎。風圧で飛んでくる砂漠の砂が、刻々と路面コンディションを変化させる。私は他車とバトルしながら無線で運転感覚をエンジニアに伝え、エンジニアがデーターを分析してマシンセッティングの変更を連絡してくる。それを元に直線走行時にハンドル上のボタンで車の設定を変える。特にトラクションコントロールのセッティングは、この1stスティント走行中に砂漠の国の路面に最適なセットをエンジニアとのコミニュケーションで見出すことができた。これにより各コーナーでの脱出スピードが良くなりラップタイムはLMP2クラスの中でもトップに近いタイムを連発できた。次のドライバーにバトンタッチするときには表彰台圏内の3位まで浮上していた。


その後2人のチームメイトの合間のレース中盤とゴールまでの最終スティントも運転を担当することになった。サーキットの周りにはるかかなたまで見える砂丘も暗闇に消えた夜8時半、マシントラブルが発生した。


「右前輪のグリップが落ちている!」


とエンジニアに無線で伝えると、案の定スローパンクチャ―していた。普通ならピットインしてタイヤを交換するところだけれど、ゴールまで残り数周。もしここでピットインしてしまえば後ろを走るデルタチームに追い越される可能性がある。右前輪になるべく負担をかけないようにいくつかのコーナーだけラインを変え、ペースを落としてそのままゴールに突き進んだ。右前輪のタイヤの状況に耳をすませるように集中して走っていると、ドーン!砂漠とは反対側のアラブの海から、ゴールを意味する大きな花火が上がった。


「やったー!みんなのおかげで今年も走りきった~!」


日本からの応援、チームスタッフとの以心伝心。それら全てが私とマシンの人車一体感を作り上げ、5位入賞した!






 人と人との絆が生み出す大きなパワーが、国籍、性別、年齢、不況など多くの壁を乗り越えさせてくれたシーズンだった。


今年も1年間応援本当にありがとうございました!


P.S このWEC最終戦バーレーンのダイジェストが、12月31日PM19;30~20;30にJ-sportsで放送されます。