BOOK/青が散る
いゃー参った。『昔見たドラマを読んで思い出してみるか』と軽い気持ちで買った文庫本。こんなに心揺さ振られるとは。よく考えたら当時はまだ恋愛経験無かったので、自らの経験と置き換えできなかったかな。宮本輝の作らしく、テニスの心理状況も詳細に描かれ飽きさせません。
奥手な燎平(石黒賢)と自由闊達な夏子(二谷友里江)のすれ違いの恋を中心に、金子(佐藤浩市)、佑子(川上麻衣子)、安斎(佐藤善造?)の恋が絡み合う。誰もがまだ大学生で器用に生きられない等身大な姿が共感できます。何といってもずっと憧れていた夏子が燎平に『傷物だけど、いい?』と聞く場面はそれまでの紆余曲折があっただけに胸が締め付けられました。
今年一番かつ恋愛ものとして過去一番の秀作です。冷静なKuniにはどう響くのかな?



