[東京 10日 ロイター] 日銀が発表した8月の企業物価指数(CGPI)速報によると、国内企業物価指数(2005年=100.0)は前年比で8.5%低下し、8カ月連続のマイナスとなった。
過去最大の下落率となった前月(8.5%低下)と同じマイナス幅だった。昨夏にかけた原油高の反動や国内需要の低迷などが響いた。ロイターがまとめた民間調査機関の予測中央値は前年比8.4%低下だった。
国内企業物価の前年比は、エネルギー関連を中心に大幅な反動減が続き、石油・石炭製品(前年比42.9%低下)、鉄鋼(同18.5%低下)、化学製品(13.2%低下)、非鉄金属(24.0%低下)、電力・都市ガス・水道(9.0%低下)、スクラップ類(43.6%低下)などが影響した。
最終財・国内品は前年比3.6%低下し、前月からマイナス幅がわずかに拡大した。
下落した品目の割合は、上昇した品目の割合を引き続き上回った。
前月比は0.0%だった。原材料高と製品安という異なった二つの要素が引き続き影響している。国際商品市況の影響などで、銅関係の非鉄金属、鉄くずといったスクラップ類、ポリプロピレンなど化学製品、ガソリンを含む石油・石炭製品、プラスチック製品などがプラス方向に寄与した。
一方で、外食を含む国内最終需要の低迷で農林水産物のうち豚肉が大幅値下げとなったほか、自動車向け部品関連など輸送用機器、物流系企業の設備投資が減少する中でコンベヤなどの一般機器がマイナス要因となった。さらに、デジカメ関連などの電子部品・デバイスや、冷夏などで需要が低迷した緑茶などの加工食品、建築需要の低迷でメーカーの価格競争が激化しているアルミサッシといった金属製品も下押し要因となった。
日銀は「川上で値上がりし、製品で値下がりするという価格の二面性の動きが引き続きみられる」と説明。世界的な景気回復期待や投機資金的な動きで商品市況が上昇した影響があるものの、国内最終需要の低迷で幅広い製品は低下している。
国内企業物価は原油高の影響を受けて、昨年8月に前年比7.6%上昇とピークをつけていることから、今後はエネルギー関連の影響が除々にはく落し、前年比でのマイナス幅を縮小していく見込み。一定の仮定のもとでは、前年比のマイナス幅は「縮まっていく可能性が高い」(日銀)と分析している。9月速報は10月14日に発表予定となっている。