以前、アメブロでGreen Dayの楽曲[Bang Bang]の歌詞和訳を投稿しましたが、当記事ではもう一つ歌詞に込められた意味を考察していきたいと思います。最初に断っておきたいのですが、これには私自身の解釈や断定が数多く含まれていますので、全員には納得頂けないかもしれません。

 

 

 

 

 

曲に込められた意味

前回の和訳記事でも書きましたが、グループのビリー・ジョー・アームストロング氏によるとBang Bangはアメリカで発生した銃乱射事件の犯人の心情とナルシシズムに満ちたSNSについて歌っているそうです。以上を念頭に置いて歌詞を見ていきましょう。
 
 
 

(イントロ)

曲はニュース番組のナレーションのようなイントロで始まる

 

This is definitely not the first video to surface of an execution

これが公開された最初の処刑映像でないことは明白です。

→ニュースキャスター(?)がテロ組織による殺人を伝える。世界中で起こっている暴力の暗示。

 

Women smased of men,they claimed responsibility  for the execution

女性達は男性達を強く非難しました。彼らはその処刑の責任を主張しています。

→よく分からないのですが「女性達」はテロ組織によって殺された人質の母親や妻、あるいは娘、そして「男性達」は政治家を表すと考えました。自分たちの息子や夫を救えなかった政府を責めているわけです。

 

Described as severely mentally disturbed

重度の精神疾患を患っていると述べられている。

→ここで精神疾患を患っているといわれているのは恐らくテロリストですが、キャスターの口調には冷静な説明だけでなくテロリストへの侮蔑も込められているように感じられる。

 

Videos are showing another hostage executed by terrorist group

ビデオにはテロ組織によって処刑された別の人質が映っています。

→ここで、またしてもテロ組織が人を殺したことが発覚します。そのテロ組織とは恐らくIS(イスラム国)のことを表していると思われます。2026年現在、多国籍軍の攻撃によりISの規模は縮小していますが、楽曲が発表された2016年当時はまだ活動が活発で、実際に日本人を含む複数の外国人が公開処刑されるという事件が起こっています。

 

Deserve to be annihilated

あんな奴ら死んでしまえばいいんだ

→先ほどの女性キャスターと代わって男性の声で感情的なコメントが読み上げられる。メディアによって人々のテロリストに対する怒りがかき立てられていく様子を表している。メディアはいとも簡単に人の感情を操ることができるというというメッセージ。

 

なぜイントロでこれが流れるのかはよく分かりませんが、主人公(銃撃犯)はこのような暴力的なニュースに触れてしまったことで感化されてしまい、無差別殺人に走ってしまったといいたいのかもしれません。

 

I get my kicks,and I wanna start a rager

興奮してるんだ、そして大騒ぎしたい。

→銃撃犯が興奮しながら犯行の現場に向かっている様子。

 

I wanna dance like I'm on the video

ビデオに映っているみたいに踊りたい

→ビデオに映るということは撮影されるということ、つまり銃撃犯は自分の凶行がマスコミなどのメディアによって世界中に知らされることを期待しているわけです。

 

I got a fever for the violent behavior

暴力行為に熱中して

→銃撃を行う

 

I'm sweating bullets like a modern Romeo

現代のロミオのように銃弾の汗をかいている

→ロミオとはシェークスピアによる戯曲「ロミオとジュリエット」の主人公ロミオのこと。恋人ジュリエットの母親の甥ティボルトを殺してしまったことで破滅への道を歩んでいくロミオと自分自身を重ねている。

 

 

Bang!Bang!Give me fame!

バン!バン!名声をよこせ!

→銃撃犯は大勢の人々を殺して自身がマスコミに取り上げられることが名声だと思っている。

 

Shoot me up to entertain

僕を撃って楽しめよ

→駆けつけた警官隊によって銃撃犯は射殺され、それを知った人々は犯人の死を喜ぶのだが、犯人からすれば大勢の人を楽しませたことになる。

 

I am a semi-automatic lonely boy

僕は半自動的に孤独になってしまう少年だ

→銃乱射事件をおこすような人物は凶暴だと思われがちですが、この犯人は実は内向的な性格であることが述べられます。自分が社会に認められていないから、暴力で自分自身の存在を世界中に知らしめようという発想に至ったのでしょう。

 

Yor're dead!I'm well fed

あんたら死んでこっちは満足

→事件の犠牲者に対するコメント。

 

Give me death or give me head

死か、さもなくば快楽をよこせ

→Give me headとはフェラチオのこと。ここでは快楽と意訳しました。犯人は自分の行動の結果として物理的、社会的に抹殺される代償と引き換えに殺人の快楽に浸っている。

 

Daddy's little psycho,and mom's little soldier

父さんはちょっとサイコで母さんは小さな兵士。

→ここが歌詞の中でもあまり分からない部分です。コンマ足すエス['s]が所有を表すのか、それともisの短縮形なのか2通りの解釈ができます。和訳では前者を採用しましたが、それはそれで意味が分からない。当時、アメリカ大統領選を争っていたヒラリー・クリントン氏とドナルド・トランプ氏の2人を比喩しているのではないかともいわれています。

反対に後者を選んだ場合、「父さんの小さなサイコで母さんの小さな兵士」という意味になる。犯人が自分の父親にはとことん反抗的だが一方で母親には従順な人間であることを表している?エディプスコンプレクス的な話になるのでしょうか。

 

I testify like a lullaby of memories

思い出の子守歌のように証言する

→子守歌とは赤ん坊を安心させるための歌。この部分は拘束され法廷に立たされる犯人の心情を表しているではないかと思いました。起訴され法廷に立たされた場合、普通の人なら人生の終わりを覚悟しますが、この犯人に全くそういう気持ちはなく、やりきったという満足感からか落ち着いています。

 

Broadcasting  live and it's on my radio

僕のラジオで配信中

→犯人の証言が多くの人に報道されている比喩?

 

I got my photobomb,I got my Vietnam

ベトナム戦争みたいに世間を騒がせたい

→photobombとは他人の写真に写り込むいたずらのこと。なのでこの部分を直訳すれば「写真に写り込んだ、ベトナムを手に入れた」という意味になります。しかし、それでは意味不明になるため上記のように意訳しました。

 

I love a lie just like anybody else

そのためには嘘を吐いたってかまわない

→ここも直訳すると「みんなと同じで嘘が大好き」となるのですが上の歌詞との繋がりを考えてこのように意訳しました。

世間に注目されるためには手段は選ばないということです。

 

 

Bang!Bang!Give me fame!

Shoot me up to entertain

I am a semi-automatic lonely boy

Yor're dead!I'm well fed

Give me death or give me head

 

Broadcasting from my room and playing with my toys

自室で配信しながらおもちゃで遊ぶよ

→無差別殺人の比喩。「おもちゃ」とは凶器の銃のこと。

 

I want to be a celebrity martyr

有名な犠牲者になりたいなあ

→martyrには「殉教者」という意味もあり、この部分は宗教テロを暗示している?

 

The leading man in my own private drama

僕が主人公の物語だ

→自分が凶悪な殺人犯として全世界に報道されたことに対して銃撃犯は主人公になった気分でいる。このことから銃撃犯が所謂、承認欲求目当てで犯行に及んだことが分かる。

 

Hurrah!(Bang!Bang!)Hurrah!(Bang!Bang!)

万歳!(バン!バン!)万歳!(バン!バン!)

→犯人が大喜びしている様子

 

The hero of the hour

時の英雄なのさ

→「世間に注目されたい、目立ちたい」という目的を達成した犯人の心情。銃乱射事件が全米、あるいは全世界に報道され、あたかも乱射犯が英雄のように扱われていることへの皮肉か。

 

Daddy's little psycho,and mom's little soldier

 

I want to be like the soldiers on the screen

画面の中の兵士になりたい

→映画やドラマで英雄として描かれる兵士のように自分もなりたいということです。逆に言えばいつも自分に肯定的でないからこそこのように思うのでしょう。

 

It's my private holy war 

僕の私的な聖戦なんだ

→ここでいう聖戦とはイスラム教におけるジハードのことを指すと思われる。上述のISようなイスラム過激派によるテロを暗示?

 

Oh,baby,baby,this is viva vendetta

ああ、坊やこれは鮮やかな復讐だよ。

→ここで犯人が無差別殺人を行うのは単に承認欲求のためだけでなく復讐のためでもあることが明かされます。

 

For this is love or world zero

愛もしくは第0次世界大戦のための

→分からない。犯人が愛と憎しみを抱えているといった意味か。