結構な長文になってしまいましたので、
飽きずに呼んで頂けたら幸いです。笑
香港に来てからサッカーと私生活に於いて、
良くも悪くも沢山の刺激や数多くの経験を、
現在進行形でさせてもらっています。
その中で、
特に最近サッカーに関して感じる事。
それを井川目線でお伝えできたらと思い、
今回のブログの内容はそれについて書かせてもらいます。
香港にはサッカーのプロリーグの他に色々なアマチュアのリーグが存在します。
以前僕がプレーしていたEastern Long Lionsは、
HKFAが管轄するHKPL(Hong kong Premier League)
に属しています。ここのリーグが謂わゆるプロと呼ばれるカテゴリーになります。
組織図で表すと、
PL(Premier League)
D1(Division 1)
D2(Division 2)
D3(Division 3)←Lunsburyはここに属しています。
となり、Jリーグで例えると
PL=J1
D1=J2
D2=J3
D3=JFL
みたいな感じになります。
ただ、D1になるとプロとしてお金を貰ってプレーしている選手は、かなり限られておりしかもその給料で生活していけるレベルではありません。
PLのローカルの若手も、月に数万円しかもらえていない選手もわんさかいます。
なので、物価の高い香港では一人暮らしをしている若者は皆無に等しく、親と同居しなければならない環境なんです。
なので、
この様な要素も影響して、プロサッカー選手を目指す選手はごく稀で、親もそれを把握しているのでサッカー選手になるよりかは、勉強して良い企業に努めた方が良いと考える構図になってしまっています。
香港人はサッカーが本当に大好きでプレー人口はかなり多いですが、あくまでも趣味の一環としてサッカーを楽しむ人口が多いように感じます。
さて、
そんな香港なのですが、
香港は金融都市として繁栄してきており、
またイギリスの植民地だったこともあり、
色々な人種の方が香港で生活をしております。
土曜日、日曜日になるとHKFAとは別の組織で運営されているアマチュアリーグが何個か存在します。
HKFAとは別組織として大きな組織が、
※Yau Yee Football League
※Leagal League
※Local League
と存在しその中でもD1 D2 D3とあり、
その他にもフットサルや7人制などが盛んに行われています。
本当にサッカーが盛んです。
ふらっとサッカーピッチに立ち寄った人達が、何の関係もないチームの試合を観戦し、ゴール前の攻防に歓声をあげて応援する姿を容易に見ることが出来ます。
この様な場面に出くわすと、
今"海外"で生活しているんだな!
と改めて実感します。
国籍や言葉など関係なく、
ボール1つで切磋琢磨出来るスポーツなんて、
サッカーは何て素晴らしいスポーツなんだろう!
と香港に来てサッカーの偉大さに改めて気が付きました。
そんな香港で必死にプレーするアマチュアの選手達を見て感じた事は、
サッカーが上手い下手とかではなく、
この人達はサッカーをしている!
と感じました。
実際に僕もLeagal Leagueで様々な人種のチームと対戦してますが、彼らの"戦う姿勢"が凄まじいんです。笑
ボールの球際1つにとっても、相手を本気で潰しにきますし、手加減なんてしていると簡単に怪我をしてしまうレベルのプレーをしてきます。
香港に来た当初は、プレーの激しさに戸惑いましたが、Jリーグでもなかなか味わえない外国人の激しさに闘争心のスイッチが入り、アマチュアリーグで退場したことも実はあります。笑
この経験は正直日本にいたら味わう事は間違いなく出来なかったでしょう!
だって、
対戦相手が皆んな西洋人でしかも身体がめちゃくちゃゴツい人達と試合するなんて、そんな場面は無くないですか?笑
しかも、
ファイティングスピリッツが凄いから、
球際のあたりは激しいし、自分がファールした時はその事に納得がいかず汚い言葉で罵り、逆にファールされてもそれに怒り相手を罵り。笑
とにかく、サッカーというよりかは本当に格闘技に近い球技を香港でやってます。
ただ、そこで感じた事は先程述べたように、
彼らは"サッカーをしている"と感じました。
彼らは戦っているんです。
テクニックや戦術云々の前に、目の前の相手を叩き潰しにきます。
果たして、日本でどれだけの選手達がこの様なプレーをしているのでしょうか?
プロも含めてアマチュアや地域リーグ、それぞれのカテゴリーで、目の前の相手を叩き潰す気持ちでプレーしている選手はどのくらいいるのでしょうか?
激しいプレーを推奨しているわけではないのですが、
香港に来てからの衝撃のは、僕のサッカーに対する考え方に影響を与えたのは間違いありません。
これを感じたエピソードが香港に来た当初にありました。
香港にある日本人サッカースクールで最大の組織であるJFCさんに誘われて、彼らが主催する大会に呼んでいただき、子供達とサッカーをする機会がありました。
そこにはJFCの日本人の子供達を始め、香港人や西洋人のチームが数チーム参加していました。
ある西洋人の子供達のチーム対僕達大人のチームの試合をした時、西洋人の子供達のプレーに衝撃を受けました。
テクニックも上手なんですが、僕がボールを持っていると思いっきりスライディングをしてきたり、必死に身体を当ててきてボールを奪おうとしてきました。
そのプレーに親達も拍手喝采、
もっと戦え!
もっと激しく!
との声をピッチの外からかけていました。
この年代から戦う姿勢やマインドが既に植え付けられていました。
その時に、
「なるほど、これが日本と世界の差なんだ…」
と僕は思いました。
ボールを奪えなかったら、とても悔しがり目の色を変えて必死に奪いに来ました。
今、SNSやYoutubeでは簡単にサッカーの動画を見る事が出来て、テクニックに関しての動画や足元のスキル、トッププレーヤーの動画で溢れています。
確かに技術は大切です。
ただ、
それはあくまでも敵がいない中でのテクニック習得であり、本当の試合で通用する技術をその動画達は教えてくれるのでしょうか?
しかも、
先程述べた様に、
目の前の相手を叩き潰しにくる相手に対してどこまでその技術が通用するのでしょうか???
実際の試合で役に立って初めての技術。
相手がいない中で上手くプレーが出来ようが、
本番では相手がいて常に目まぐるしく状況の変化が生まれます。
その時に、
どんなプレーをする事が出来るのでしょうか?
ドリブルをするのがいいのか?パスがいいのか?
どこにポジショニングを取れば優位性を生み出せるのか?
相手または味方はどこにいるのか?
様々な状況判断の中でベストな選択、ベターな選択を選べる選手が良い選手の定義だと個人的には考えています。
それに付随して、技術があります。
ただ、
サッカーをする上での大前提として、
「戦う!」
これがかなり重要な役割を担ってきます。
テクニックはあるんだけどな…
という選手が周りにいる、あるいはいたことはありませんか?笑
テクニックはあんまりだけど、
戦う気持ちは凄い選手って周りにいませんか?
あくまでも極端な例になってしまいましたが、
やはり良い選手は戦えて技術がある選手。
これは最強だと思います。
個人的な見解ですが、
香港に来て気付いた事。
それは、
この激しさの中でサッカーをしない限り、
日本は世界で良い結果を残せないと思っています。
例えば、
日本で西洋人の足の長さや当たりの激しさ、
黒人の異様な身体能力の高さの選手達と試合する機会はどれほどあるのでしょうか?
香港にはそれがあります。
残念な事に日本は島国で他国と容易に行き来する事が難しい環境です。
ただ、ヨーロッパや南米は陸続きで移動が簡単であり、また様々な人種の方が生活をしています。
その環境の中でサッカーを出来る事は、
子供達にとっては良い刺激になり育成年代から世界を知っているんです。
なので、
難しいかもしれませんが日本人も沢山海外に飛び出して行き、揉まれる必要があると僕は考えています。
ただ、
それが難しいことは百も承知です。
ただ、日本人のサッカーのレベルは確実に向上していますし海外でプレーをする選手は個人では結果を残しています。
ただ、日本代表としてワールドカップに出場した時にベスト16の壁を破れないのは何故なんでしょうか?
技術に差があるから?
世界の練習と日本の練習に差があるのでしょうか?
これだけ情報社会になった現在、トップチームの練習内容を携帯で見れるのに、練習に差があるのでしょうか?
仮に差があるとしたら何なんでしょうか?
先程から述べている様に僕は、
球際の激しさだったり色々な人種の人達とプレーをする機会の無さだと思っています。
良い攻撃は良い守備から生まれる。
この個人的見解はあくまでも僕が実体験した事に基づいて考察しているので、当然これが正解ではありません。
皆さんの日本と世界の差は何だと感じますか??
長々と纏まらない文章で、
ここまで読んで下さった読者の皆様、
ありがとうございました!
Iga