まるで夢の中のように
白く霞みがかった幻想的な森の中。
息をはぁはぁ吐く。
雨上がりで濡れた落ち葉、
樹の根っこを踏むと滑りやすい。
転ばないよう足を運ぶ位置を
慎重に選びつつ気を付けて歩く。
あんまりオシャレじゃないので
玄関で何度もためらったけど、
トレッキングシューズを
履いてきて本当に良かった。
前方には年齢も居住地も職業も、
さまざまな数人の男女が歩いている。
彼らとはぐれないよう、
一定の速度を保ちつつ付いていく。
巨大な岩の前で立ち止まって
先頭の案内人が説明を始めた。
説明を聞くため追いつくよう小走りで、
首にかけた携帯電話をたぐり寄せ
カメラを起動させて写真を撮った。
見上げるほど大きな岩。
数枚写真を撮っていると
先頭の団体はどんどん離れて行く。
あわてて小走りに追いかける。
アラフォー、アラフィフの
おっちゃん、おばちゃんたちが
荒い息を吐きながら森を歩いて行く。
ここは岐阜県恵那市の笠置山。
我々が目指してるのは
山に点在している
磐座(いわくら)という巨大な岩々。
有名な観光地ではない、
知る人ぞ知るスポットなので
ほぼ、道なき道を歩いて行く。
12月初旬にしては温かかったけど
森に入ると、空気が違う。
ひんやりと寒く、手が冷たくなった。
『あたしら、こんなとこで
なにしてるんやろ?』
子どもの頃に秘密基地を作るため
近所の森を探検したことを思い出す。
ことの発端は今年の春。
Facebookの某グループで読んだ
とある女性の体験談だった。
「地底人(宇宙人?)らしき存在を
岐阜県の恵那で見た」
という非常に興味深い体験レポートだった。
宇宙人好きなわたしにとって
それは非常に興味をそそられた。
『わたしも見たい!』
Facebookの体験談の彼女が
もう一度行くためにメンバーを募集したので
飛びつくように申し込んだ。
12人ほどが参加することになったのだが
直前に、イワクラツアーのガイドさんが
コロナの濃厚接触者となったため中止に。
「濃厚接触してたって平気やのに~!
ガイドさん抜きでも行きたかった!」
行く気満々だったわたしは
心底ガッカリした。
※ ガイド抜きでは無理な行程でした。
この時のわたしの落胆ぶりは、
「そんな落ち込んだお母さん初めて見たわ」
と、娘が心配するほどだった。
宇宙人に会いたいという思いは
ここ数年ず~っとあって、
その可能性が少しでもあるのなら
いつでも動くつもりだった。
もう、イワクラツアーは
諦めるべきなのかも。
「もう行く必要ないってことですかね」
定期的に相談している
霊視鑑定の先生に
今回ボツになったことを相談してみた。
「一緒に行くツアー参加者の中に
合わない人が居たみたいよ」
「なるほど!」
「個人的に行けばいいじゃない」
そうなんや。
じゃあ、こういうの好きそうな友達に
声をかけて行くことにしよう。
と思いつつ半年ほどすっかり忘れていた。
古い友人のあっこちゃんが
わたしのサロンでエネルギーケアしてる時に、
「恵那に川上屋っていう
栗きんとんの
美味しいお店があるねん~!」
と言ったので、恵那と言えば
と思い出した。
前回行きたかったのに行けなかった
イワクラツアーのことを話すと
あっこちゃんは『行きたい!』と乗ってきた。
さらに岐阜県に実家のある
あっこちゃんと共通の友達ワイちゃんを誘うと
恵那が彼の実家の近くだと分かってビックリ。
東京から里帰りついでに参加してくれることになり
3人目の参加者はすぐ決まった。
わたしの軽自動車に乗れるのは残り2名。
なかなかメンバーが決まらなかった。
「イワクラツアー」は6名まで15,000円。
人数が少ないと一人当たりの参加費が上がる。
どうせなら、こういう不思議大好きな人に
来て欲しいと思って、心当たりの友人に話をして
その反応の良さを見て誘うか判断した。
行きつけの美容院の美容師かなこさんは、
会うとスピリチュアルな話で盛り上がる。
ツアーメンバー募集してる話をすると、
食い気味に『行きたいです!』と言ってくれた。
他にも何人か声をかけてみたけど
参加したいと言ってくれたあとに予定が入ったり、
声をかけてもあまり乗り気でなかったり。
最後の一人は、あっこちゃんの紹介で、
最近わたしのサロンのお客さんになった
実家がお寺さんをしているたえちゃん。
エネルギーボディケアをすると
『手がずっとビリビリしてる』と
エネルギーを感じる力の強い女子。
「この人が来てくれるといいのに」
と思って誘ったから、
行きたいと言ってくれて大喜び!!
これで大阪から出発する4人が決まった。
ツアーの申し込みを済ませて、
ついに、夢のイワクラツアーが実現する!
長くなるので、今日はここまで。
今日もいい日。
ここまで読んでくださって、
どうもありがとうございました。