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Summer Wave #5 将亮 5

$こくらおすの小説-5





釣り糸を垂らして暫く竿先に集中していたが、いつの間にかに空をぼーっと眺めていた。

亮と聡は集中して竿を垂らしているように見える。

「釣れないな」と呆けながら言う。

「将亮(まさあき)飽きっぽい」と二人は怪訝そうに見てくる。

「多分さっき船入って来たから魚逃げちゃったな」というと二人はがっかりした表情になる。

「大人ならもっと気の利いた事言えないのかよ」と二人はがぶりを振りながら言う。

「そうだな。悪い」ぼーっとしながら色々と考えていた。それが影響したんだな。

「あの雲、魚に見えるな」指をビシっと音が聞こえそうな感じで突き出し、空をさした。

「うーん、33点かな」雲を見ながら鼻をいじり亮は言った。

「兄ちゃん子供なら喜ばないと」と聡は言い、皆笑う。

「・・・ワォン」と言う声とエンジンの音が聞こえて振り向くと、爺ちゃんの軽トラックが見えた。

車が止まり爺ちゃんが真っ白いシャツに藍色の作業ズボン姿で出てきて椅子と竿立て、バケツを荷台から取ってくれた。

チビは車の中でワンワン吠えて、跳ねている。

「爺ちゃん!」と亮と聡は嬉しそうに寄って行く。

「これないと芳しくないべ」

「流石(さすが)爺ちゃん。将亮とは違う」そんな揶揄(やゆ)がグサッと胸に刺さった様な演技をした。

「チービー」と救いを求めるがドアを開けるとそそくさと飛び出し、聡の方へ行く。

「チビ今釣りしてるから後でね」と聡はあしらおうとするがなかなかチビも諦めないでグルグルと纏(まと)わりついている。

「そうだ、爺ちゃんあの船爺ちゃん造ったって本当?」と亮は訊く。

「おぁ、あれか?あれは爺ちゃんが造った奴だな」

「まじかよ!すげー!」と亮は驚愕している

「そうか、そうか」と嬉しそうに爺ちゃんは言う。

「この港も造ったよね?」と俺は訊く。

「あぁ、まぁそうだな。造ったというんじゃないけど、造ってもらえる様に頼んだんだな」

「・・えっここも!?本当?本当?」亮が言う。

「んー、本当だ。港がないときは時化(しけ)が来たらすぐ船が痛んじゃったから、皆で相談してやっとこさ出来たんだ。ほれ、あそこ船が陸にたくさんあるべ。ああやって養生すんだ。」と指をさして言う。

「へぇ、そうなんだ。ヒーローみたいだね」と亮が言うと、まんざらでもない顔をして、「したら頑張れよ」と言いチビを呼び帰って行った。

ふぅと聡は肩をなでおろしいた。

 

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