ナイトスクープ炎上「演出でした」告白が生む波紋 ヤングケアラー

 

 

 

 


こども家庭庁の公式サイトでは「家族の介護その他の日常生活上の世話を過度に行っていると認められる子ども・若者」と、ヤングケアラーを説明している(写真:TM Photo album/PIXTA)© 東洋経済オンライン

 

 

 

 

 

 

 

 



ABC(朝日放送)テレビの人気長寿番組「探偵!ナイトスクープ」をめぐって、その内容が物議を醸している。出演した小学生が、いわゆる「ヤングケアラー」にあたるのではないかとして、その親に批判が集まっているのだ。

 

 

 

 



【画像】炎上後、霜降り明星せいやも本音を吐露、現役議員も対応を約束した

 

 

 



SNS上で炎上状態になった結果、番組は公式サイトで「演出」の存在を認め、真意の説明と釈明を行った。しかし、それがむしろ火に油を注ぐ結果になっている。

 

 

 

 

 

 

 

 



なぜ人気番組が岐路に立たされているのか。

背景を考察すると、視聴者の「受け止め」と、視聴習慣の変化が見えてきた。






「1日だけ長男を代わって欲しい」
話題となっているのは、2026年1月23日放送回だ。この番組は「探偵局」をモチーフにしており、視聴者から「依頼」を受けて、お笑い芸人などの「探偵」を派遣する内容となっている。

 

 

 

 

 



そして、問題視されている依頼が、5人の弟妹たちを世話する小学6年生の長男の、「1日だけ長男を代わって欲しい」というもの。この家の家族構成は、エステ事業を営む母と、主夫兼会社員という父(いずれも30代後半)、そして子どもたちだ。


 

 

 

 

 

 



そこで「霜降り明星」のせいやさんが、きょうだいたちが暮らす家を訪れる。父親が出勤して、子どもだけになった部屋で、おむつを替えたり、料理を作ったり、寝かせつけたり、バスケットボールで遊んだり……と、「次男(本来は長男)」がノビノビできるようサポートする。

 

 

 

 

 

 



最後はせいやさんが、帰ってきた両親の前で、長男を抱きしめて「お前は小学生やからな。まだ大人になんなよ」と激励。玄関のドアを閉め、帰っていくせいやさんの後ろで、「(長男の名前とともに)米炊いて、7合」と聞き取れる声が流れて、このコーナーは終了した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 



SNS上の声を受け「見逃し配信」は停止
こうした番組内容に、SNS上では「ヤングケアラーではないか」との批判とともに、両親のSNSなどを引用しつつ、児童相談所への相談を呼びかけるような投稿が相次いだ。こうした事態を受けて、番組公式サイトでは1月25日、中傷をやめるよう声明を出し、民放各局による動画配信サービスTVer(ティーバー)での「見逃し配信」も停止した。










1月23日放送回に関する「探偵!ナイトスクープ」の声明。2026年1月26日に新たな声明が発表された(画像:「探偵!ナイトスクープ」公式サイト)© 東洋経済オンライン






そもそもヤングケアラーとは何か。こども家庭庁の公式サイトでは、子ども・若者育成支援推進法の定義を引きつつ、「家族の介護その他の日常生活上の世話を過度に行っていると認められる子ども・若者」と説明している。

しかしながら、それでも批判はやまず、番組は1月26日、改めて声明文を出した。そこでは、父親が子どもたちだけを残して外出するシーンや、「米炊いて、7合」といった発言は、「番組の編集・構成上の演出」であり、実情に即したものではないと説明している。

 

 

 

 



また、依頼内容も「代わりに長男をやって」ではなく、「家族8人みんなで家事や育児を協力しあって頑張っているが、他の兄弟よりも僕が一番頑張っている。他の家族の子供と比べてどうなのか調査して欲しい」という趣旨だったとした。












ヤングケアラーに相当するかどうかは、このコラムでは横に置く。ここでは、メディアに長年携わる者として、SNS上での「テレビ番組の受け止め」について考えたい。

 

 

 

 



今回の炎上事案を受けて、まず感じたのは、ナイトスクープは1988年開始の長寿番組ながら、このような「視聴者・読者に判断を委ねる」スタイルが、もしかすると時代に合わなくなっているのかもしれないといった点だ。

 

 

 

 

 

 



そもそもナイトスクープは、歴代探偵局長(司会者)が「複雑に入り組んだ現代社会に鋭いメスを入れ、さまざまな謎や疑問を徹底的に究明する」と言っているように、ジャーナリスティックな要素を持っている。オモシロ系の依頼が多く忘れがちだが、そのベースには「あくなき探究心」があることを忘れてはいけない。

 

 

 

 



言い換えれば、“バラエティー”としてパッケージングされた調査報道番組なのだが、バラエティー文脈で「材料」だけを見せる時代には限界が来たのではないかと感じるのだ。タイパの時代には、ひと目で善悪を判断し、断罪したくなる人が多い。またひとたびネット空間に広がれば、コントロールできないことも忘れてはいけない。







「社会課題に切り込んだ」と判断する視聴者も
しかしながら、この見立ては、追加で出された“釈明”によって揺らいだ。そもそもの前提となっている依頼やバックグラウンドが、番組サイドによって演出されているとなれば、それはもう、純粋な「材料」とは言えないからだ。

 

 

 

 



とは言っても、受け手に判断を委ねている構図があるのは事実だろう。実際にSNS上では「社会課題に切り込んだ」と、番組を賛美する声が目立っていた。たとえ映し出された家庭が虚構なのだとしても、一石を投じたと判断する視聴者は少なくない。






他局番組の決めぜりふのように、「信じるか信じないかはあなた次第」と予防線を張るならまだしも、ナイトスクープでそうした“演出”はされていない。最近はやりのフェイクドキュメンタリー(ドキュメンタリー仕立てのドラマ、「モキュメンタリー」とも呼ぶ)とも打ち出されていない。






なによりの問題は、これまで40年間で紹介してきた依頼に、すべて“演出”が加えられていた可能性すらも示してしまったこと。まさに受け手に任せるスタイルだからこそ、「信じていたのに」「もはやヤラセでは?」と、ファン心理が一気に悪感情へ転ぶおそれがあるのだ。






ここで少し視点を変えて、なぜここまで炎上したのかを考えたい。その主要因としてはSNSの普及もあるが、単純に人の目に触れやすくなったことも理由と言えるだろう。「時代に合わなくなっているのかもしれない」と感じるのは、視聴習慣の変化にもあるのだ。






具体的には、TVerによる「見逃し配信」の登場だ。早ければ放送終了直後から、全国各地の番組をチェックできるようになったのは、視聴者にとってはありがたい限りだ。

 

 

 

 



実は、東京に生まれ育った筆者にとって、ナイトスクープを見るのは長年至難の業だった。ABCはテレビ朝日系列だが、キー局であるテレ朝では放送されていない。厳密には20〜30年ほど前まで放送されていた時期はあったが、平日早朝など数年おきに放送時間が移り変わり、最終的に打ち切られてしまった。

 

 

 

 



そして現在は、TOKYO MXやtvk(テレビ神奈川)、テレ玉(テレビ埼玉)といったローカル局で流れている。ただ、これでもなお、リアルタイムにはほど遠い。各局の番組表を見ると、tvkは1カ月半前の内容が流れているが、MXは5カ月前、テレ玉に至っては9カ月前のものが放送されている。

 

 

 

 



視聴習慣の変化が、今回の問題を生んだ
それが放送直後から、日本中で見られるようになった。ナイトスクープのTVer配信開始は2016年からと早いが、コロナ禍を経て、見逃し視聴の需要が高まった結果、より目に付きやすくなったと考えられる。





SNSの話題は、良くも悪くも東京発信のものが中心になりがちだ。しかし関東圏では、ローカル局での時差放送だったため、そもそも認知度が低く、燃えにくかった。だからこそ、炎上を避けるためのリスクヘッジが乏しかったのではないか。そして、結果として火は一気に回り、番組側が予想しないほどの火力に燃え広がってしまった。

 

 

 



ここまで見てきたように、番組コンセプトの受け止められ方と、視聴習慣の変化が、今回の問題を生んだと考えられる。「多くの人が、ほぼリアルタイムに視聴できる」ことは、「反応できる」こととイコールだ。利便性や収益性を代償に、「燃えにくさ」を手放したと言ってもいいだろう。






加えて、SNS時代では、わかりやすい結末が求められがちな点もある。今回で言えば「行政の介入」をゴールに設定して、それ以外の着地点を許容しないであろうユーザーは多々見られる。その結果、議論は「親の是非」に収束してしまい、“演出”が公表されてもなお、親へのバッシングは絶えない。一度振り上げた拳は、なかなか下ろすわけにはいかないのだ。

 

 

 



かくして番組サイドの要望により、火消しどころか、火に油を注いでしまった。新たな論点として「演出と“やらせ”の差異」が加わることで、怒りの矛先は「親」と「局」に細分化。ナイトスクープの追加声明は、皮肉にも「現代社会を複雑に入り組ませる」行動となっているのだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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